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120人を超える小中高生が参加した
「高校生・中学生・小学生プールプログラム」開催
2015/12/23

高校生・中学生・小学生プールプログラム 2015.12.13 神奈川大学

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2015年12月13日。

神奈川県横浜市の白楽駅近くにある神奈川大学で、日本ライフセービング協会(JLA)学生室が主催する「高校生・中学生・小学生プールプログラム」が行われた。

プール開催では過去最多の参加者が集まった今回のプログラム。

当日の様子を、学生室広報部部長の吉岡琴美さんにレポートしてもらった。(LSweb編集室)



文・吉岡琴美(学生室広報部長/実践女子大学LSC)・写真=JLA学生室





経験者だけでなく
初心者も楽しめるプログラムを


LSweb 学生室が主催する小学生・中学生・高校生プログラムは、「多くの子どもたちにライフセービングという活動を知ってもらいたい」「高校生、中学生、小学生がライフセービングを体験し、身近なものに感じてもらいたい」という思いや、「ライフセービングを知ってもらう」「ライフセービングに興味を持ってもらう」「ライフセービング競技を知ってもらう」といった目的で、体験型のライフセービングプログラムとして、年に2回、海とプールで行われている。今回はプールと室内でのプログラムだ。

 この日集まった小中高校生は126人。ライフセービングの初心者から経験者まで、そして小学生から高校生まで幅広い年代が参加してくれた。ジュニア・ユースを対象としたプログラムは今回で高校生は19回目、中学生は10回目、小学生は3回目となる。

 当初は高校生のみのプログラムだったが、次第に対象の幅を増やし、今年度は初めて小学1年生から募集をかけた。

 今回のプログラムは、ライフセービング未経験者を中心に、地域ライフセービングクラブやスイミングスクール、都内でライフセービングを授業や実習に取り入れている学校を中心に呼びかけを行った。

 その結果、小学生47人、中学生11人、高校生80人の合計138人という、プールプログラムでは過去最多の申し込みが集まった(当日の参加は全体で126人)。

LSweb ライフセービング未経験者を中心対象にした背景には、どのような思いがあったのだろうか。

「ライフセービングを普及させるためには、経験のある子どもたちだけではなく、未経験の子どもたちに目を向けたいと考えました。
 経験のある子どもたちは、ライフセービングに触れる機会がある。それに対し、ライフセービングを知る機会のない子どもたちに、『きっかけ』を作れたらと思ったのです」と熱い思いを語ってくれたのは、今回のプログラム責任者で教育部部長を務める、大阪体育大学3年の小林 海だ。

 彼とタッグを組み動いたのが、教育部副部長を務める、専修大学3年の岡村夏美である。

 幅広い層の参加者を受け入れる中で、苦労したのはどのようなところなのだろうか。

「一つ目は、安全管理です。私たちが、リスクマネジメントをしっかりと理解した上で、子どもたちに安全で楽しいライフセービング教室に参加してもらうためには、スタッフである学生室同士の意思疎通が大切です。
 何度も、何度も学生室の皆と話し合いの時間を重ねることで、ライフセービング教室を実現することができました。学生室一人一人が責任を持ってプログラムに臨んだことは、とてもプレッシャーがかかり、大変でした。

 二つ目は、企画・運営です。
 私たち学生室は、毎月1回ミーティングを行います。限られた時間の中で話し合いをしていく中で、自分たちがライフセービングを始めたころを思い出し、初心に返って計画を練ることを心がけました。そうすることで、参加者に何を体験してもらい、どのようなことを学び取ってもらいたいのかを考えたのです。

 また、今回は小学生から高校生まで年齢層が幅広かったので、それぞれの指導方法で伝えなければ内容の理解が難しいため、学年ごとにコースを分けてプログラムを考えたことが大変でした」と小林は話す。
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 教育部の2人を中心に、今回のプログラムで参加者をサポートしたスタッフは、大学生ライフセーバー55人。JLA学生室に属している学生たちである。

 学生室は、九州から東京までの大学クラブの大学2~4年生の総勢75人によって構成されている。

 学生選手権(インカレ)や今回の小中高生プログラム、大学クラブのリーダーたちが集い、交流を深める学生リーダーズキャンプなど、年に5つほどの事業を企画・運営している。それらの事業を成功に導くため、毎月行われている定例会では、役割ごとに各課に分かれ、白熱した話し合いが行われている。

幅広い参加者が楽しめる
有意義なプログラムにするために


LSweb 今回のプログラムでは、参加者を小学生のみのグループ1つと、中高生のグループ2つに分け、計3つのグループで行った。

 参加者には、ライフセービングの初心者も経験者もいるという中で、メニューにはどのような工夫を加えたのだろうか。プールのメニューを考えたレスキュー課とウォーターセーフティー課、室内のプログラム内容を考えた室内課の課長に話を聞いた。

「小学生は、器材に触れて、楽しみながらライフセービングを知ってもらうことを心がけました。ライフセービング経験者もいましたが、ニッパーボードにたくさん乗ったりレースをしたり、チューブを使ったリレーをしたりと楽しみながらライフセービングに触れることができたと思います。

 中高生は、ライフセービングの競技を知ってもらうために、マネキン、チューブ、ラインスローの3セクションに分けました。

 マネキンでは、50mマネキンキャリーのキャリーの仕方を学び、フリースタイルに挑戦する姿が見られました。経験者が少なかったラインスローは、多くの参加者が楽しみながらも、コツを掴もうと一生懸命練習していました」そう話したのは、レスキュー課課長を務めた、東京女子体育大学3年の渡部優美だ。
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 学生室メンバーによる100mマネキンキャリー・ウィズフィンやマネキントウ・ウィズフィンのデモンストレーションも行ったので、参加者は現役ライフセーバーのレースを間近で見て、迫力を感じたのではないだろうか。

「初めに、『どうしたら助けられたかな…?』という題で、プールに落ちてしまった泳げない女の子を、男の子2人が身の回りの物を使って必死に助けようとする面白い劇を見せて参加者を惹きつけることで、後の内容に興味を持ちやすくしました」と話したのは、ウォーターセーフティー課課長を務めた、日本体育大学3年の石塚円香だ。

LSweb ここで実践した、ビニール袋やバケツ、ペットボトルなど身の回りにある物で浮力を保つ方法は、いざというときに活かせることなのではないのだろうか。

「小学生には、胸骨圧迫の際に押すテンポを歌に乗せることで、分かりやすく指導しました。また中高生には、BLSだけでなく熱中症勉強会など、身の回りで起こる可能性の高いものも内容に組み込みました」と話したのは、室内課課長を務めた、流通経済大学3年の黒江良之だ。

 他にも小学生は、学生室メンバーと一緒に三角巾をお腹に巻いて結び方を学んでいて、楽しそうな様子が見て取れ、中高生は、実際のレスキューを想定したプログラムで、真剣な様子が見られた。充実したプログラムであったことが、参加者の表情から伺えたと言えよう。

プログラムから得たもの
これからに向けて


LSweb 無事にすべてのプログラムが終了し、教育部部長の小林が挨拶に立つと、まずは参加者そして協力者への感謝を口にし、続いてこれからの思いを話してくれた。

「プログラムを通じ、苦労したこともあったと思いますが、苦労した分、大きく成長できたと私は思います。
 学生室として、私たちが指導や企画・運営をすることの他に、学んだことがあります。それは、ライフセービングの普及率を肌で感じ、今後参加者に対してどのようなアプローチをしていけば良いのかなどを、指導する立場であった私たちが逆に、参加者の皆さんから学んだということです。

 私の今後の思いは、より多くの子どもたちに、ライフセービングをもっと知ってもらいたいということ。そのために、私たちが企画・運営をしたプログラムの改善を重ねることはもちろんのこと、それに付随して今とは別の新しいプログラムなどを、これからの学生室のメンバーには企画してもらえたらと思います。
 そして、いつか、プログラムに参加してくれた子どもたちが学生室に入り、ライフセービングの普及活動を行ってくれたら嬉しいですね。
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 今後もより良いライフセービング環境を整えていけるよう、この環境を活かして学生室一同頑張っていきますので、また学生室主催のプログラムにご参加いただけることを心よりお待ちしております。これからも学生室をよろしくお願いします」

 最後に、学生代表を務める日本女子体育大学3年の田村 萌より閉会の挨拶があった。

「今日、知らない人とたくさん話せた人?」
 
 その問いかけに、いくつも手が挙がった。
 人と人との輪、ライフセービング普及の輪の広がりを感じたプログラムだった。







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5回目を迎えた
ライフセーバーが教える「海の水泳教室」
2015/08/11

Surf Swimming School in Kamakura

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神奈川県鎌倉市を活動拠点とする鎌倉ライフガード。

同クラブ主催の夏休み恒例行事が
地域の小学生を対象とした「海の水泳教室」だ。

今年で5回目を迎えた人気のプログラムである。


文・写真=LSweb編集室




受付開始から7時間で定員一杯に

LSweb 鎌倉LGが主催する海の水泳教室は、市内在住の小学生を対象に、毎年、8月上旬に3日間連続で開催されている夏休み向けのプログラムだ。

 地域の子どもたちに海と親しんでもらい、海で楽しく泳げるようになってもらうという目的で、2011年から行われている。

 今年は8月4〜6日の3日間で開催。毎日約1時間半のメニューを消化しながら、ライフセーバーと一緒に海で思いっきり遊び、オーシャンスイムの楽しさを経験した。

 今年参加した小学生は90人。初年度(2011年)の38人から比べると、倍以上に増えた計算となる。

 同クラブはホームページで参加募集の告知と受付を行っているが、なんと今年は受付開始から7時間で定員に達してしまった、という人気ぶりだった。

 リピーターや口コミで参加する子どもが多いのも、同プログラムの特徴。子どもたちをいかに楽しませ、海好きになってもらうか、学生ライフセーバーが中心となってメニューを考え、それを社会人ライフセーバーが補佐をするという体制で運営している。

 プログラムは泳ぎのレベルに合わせて4クラスに分かれて実施。

LSweb 水に顔をつけるのが怖い子どももいる「イワシ」クラスから、「サバ」「イカ」を経て、スイミングスクールで選手コースに通う子どももいる「カジキ」クラスまで、それぞれ工夫を凝らしたメニューで(今年初の試みとしてカジキクラスではレスキューチューブを使ったメニューも取り入れた)、3日間、存分に海を満喫した。

 プログラム最終日には、4クラスをシャッフルした実力拮抗の4チームによるファンレースが行われた。その前に……恒例となったライフセーバーによる寸劇が披露された。

 今年テーマは「お酒を飲んで海に入ると危ないよ」というもの。鎌倉LG代表の多胡 誠さんが酔っ払い役に扮し、ユーモアたっぷりの演技で子どもたちの笑いを誘うと、最後は海に入ってクラゲに変身! レースの邪魔するクラゲマンとして再登場した。
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 クラゲマンの飛び入りもあり、またクラゲマンにつかまったライフセーバーたちが次々とクラゲに変身するシーンもあり、レースは大盛り上がり。最後は子どもたち全員が海に入ってクラゲマン退治に乗りだした。

 水しぶきがかかろうが、波打ち際で転ぼうが、皆へっちゃら。海を怖がる子どもは一人もいなくなり、3日間にわたる海の水泳教室の幕を閉じたのだった。
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「今年で5回目ということもあり、地域での認知度は高まっていると実感しています。受付開始から7時間で定員に達してしまったのには、正直、私たちもびっくりしました。一夏一回ではなくもっとやって欲しい、という要望もありますが、海水浴期間中ということもあり、ライフセーバーの人員確保が難しいのが現状です。
 ただ、今年は嬉しいことに卒業生の中学生が手伝いに来てくれました。彼ら、彼女らのような卒業生が増えていけば、将来的には回数を増やすこともできるかなと思っています。そのためにも、毎年、きちんと継続していくことが大切ですね」
 と話してくれたのは、校長先生役としてプログラム全体を統括する鎌倉LGの相川次郎さんだ。

 OB世代も手伝い三世代が運営に携わっている鎌倉LGの海の水泳教室。来年も同クラブのホームページで告知するそうなので、興味のある方はチェックしてはいかがだろう。
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大学生ライフセーバーによる
小学・中学・高校生プログラム、開催
2015/05/18

Junior & Youth LS Program in Katase Higashihama

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5月10日、神奈川県藤沢市の片瀬東浜海岸で、日本ライフセービング協会(JLA)の学生室が中心となった体験イベント「小学・中学・高校生 海プログラム」が開催された。

参加したのは、小学4年生から高校3年生までのジュニア&ユース115人。サポートしたのは、学生室の大学生ライフセーバー約60人。

過去、最大規模の人数が集まった体験プログラムの様子を紹介しよう。



文・写真=LSweb編集室




今回のテーマは
競技の楽しさも知ってもらうこと


LSweb 小中高プログラムは、より多くのジュニアやユース世代にライフセービングを知ってもらい、水辺の事故をゼロに近づけたいという目標と共に、ライフセービングを好きになり、続けてもらう人が増えることで、ライフセーバー人口の増加に繋げたいという目的で開催されている体験型のイベントだ。

 JLA学生室がプログラムを行うようになったのは2007年のこと。
 最初は「高校生プログラム」という名前で、名前のとおり高校生を対象に海とプールでの体験イベントを年1回ずつ実施していた。

 その後、対象を中学生まで広げ、昨年からは小学生(4年生以上)向けのプログラムも開始。高校生は今回で18回目、中学生は9回目、そして小学生は2回目で海プログラムは初めての開催となった。

 学生室はJLAに加盟する学校クラブの大学2〜4年生の生徒たちによって構成される組織で、メンバーは現在70人以上。中心学年は大学3年生で、学生選手権(インカレ)や小中高プログラム、また学生ライフセーバーの輪を広がるための「リーダーズキャンプ」などを企画、運営している。

LSweb 第12期の学生代表は、日本女子体育大学の田村 萌さん。
 今回のプログラム責任者は、教育部部長で大坂体育大学の小林 海さん、そして教育部副部長で専修大学の岡村夏美さんが務めた。

 総勢160人以上が集まった今プログラムのテーマは、
・ライフセービングを知ってもらう
・ライフセービング競技を知ってもらう
・交流を図る

 の3つ。特に競技に特化した内容を多く取り入れたのが新しい試みだ。

 「ジュニアやユース世代にライフセービングを続けてもらうには、何か目標を持って、それに向かってチャレンジしてもらうことがいいのではないか、という意見が出ました。
 そこで今回は、参加者に競技の楽しさを再確認してもらおうと、ファンレースを多く取り入れたり、チームで競うリレー種目を組み入れたりすることにしたのです」
 と話すのは、第11期教育部副部長で、神奈川大学4年生の山口知彦さん。

 中高生向けには、オーシャン競技の基礎から学べる「ベーシックコース」と、経験者を対象とした「レベルアップコース」の2コースを用意し、参加者自身が選択できるようにした。

 目的がはっきりし、レベルが一定に保たれたお陰で、中高生たちは積極的にライフセービング競技の知識を習得し、ファンレースも大いに楽しんだようだ。
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 一方、初めて海プログラムを開催する小学生に対しては、安全を考慮して海に入るメニューはなし。ビーチプログラムだけで、いかにやんちゃざかりの小学生を飽きさせないようにするか、学生委員たちはメニュー作りに腐心したと思う。

タンデムボードに初挑戦!?
ファンレースで盛り上がった中高生


 開会式に続きスタートした中高生プログラムでは、ベーシックコースとレベルアップコースが入れ替えで、海に入るオーシャンプログラムと、ビーチで行うビーチプログラムを実施した。
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 オーシャンプログラムは、オーシャンスイムの基本動作や、ボードのパドリングフォーム確認など実践的な内容。ボード担当には、学生委員でもあり競技会でも活躍する、慶応義塾大学2年の上野 凌さんの姿も。その指導に真剣に聞き入る中高生の姿が印象的だった。

LSweb ファンレースで盛り上がったのは、タンデムボードレース。
 ほぼ同じレベルの参加者同士が2人でレスキューボードに乗り、最初はおっかなびっくり、その後、力を合わせてコースを回ると、満足そうな笑顔でビーチへと戻ってきた。

 たまに波打ち際でひっくり返るチームあったが、それでも笑顔が消えることはなく、歓声を上げながら次のチームへとバトンタッチ。学生委員が止めなければ、何周でもやりそうな勢いだった。

 なかなかなハードなメニューをこなしていたのが、ビーチプログラムだ。
 走り中心のトレーニングだが、バテた様子を見せないのは若いからか、それとも学生委員の盛り上げが上手いからか。

 ビーチフラッグスで真剣勝負を繰り広げた後には、チーム対抗のビーチリレーでガッツポーズを決めるなど大いに盛りあがっていた。
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 高校生は成城学園と昭和第一学園が、また中学生も成城学園が部活動の一環として大所帯で参加。ノリと元気の良さでプログラムを盛り上げてくれた。

 地域クラブでは、湘南ひらつかLSCと館山SLSC、そしてカワサキスイミングからの参加者が集まった中高生プログラム。

 6月下旬には全日本のユース選手権が開催される。このプログラムで習得した技術を試す絶好の機会ではないだろうか。

小学生を虜にした
大根、人参、白菜、これな〜に?


LSweb ジュニアコースと名付けられた小学生プログラムには、カワサキスイミング、湘南ひらつかLSC、鎌倉ライフガードの3団体のジュニアメンバー13人が参加。

 ジュニア担当の学生委員が同数配置され、学生委員と小学生が一対一でバディを組む、手厚いサポート体制が組まれた。

 ビーチプログラムだけということで、どんな内容が用意されているか興味があったが、午前中は「うみぞらきょうしつ」と題して、ウォーターセーフティー劇や、クラゲタッチという鬼ごっこゲームなど、ビーチで思いっきり遊び、皆が仲良くなるメニューを用意。

 大学生とのバディで、初めは恥ずかしそうにしていたジュニアたちだったが、ゲームが始まるころにはすっかり打ち解け、大学生にべったり。手を引っ張ったり、肩車をせがんだり、ちょっとしたイタズラを仕掛けたり、やんちゃパワーを大いに発揮していた。
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 子どもたちを飽きさせないように、変化のある演出でプログラムを運営していた学生室スタッフだが、中でも大活躍していたのがレクリエーションを担当した国士舘大学4年の武田夏帆さん。

 グー、チョキ、パーと大根、人参、白菜を組み合わせた“なぞなぞ”や、セブンイレブンの開店・閉店を当てる“クイズ”など、子どもたちの注目を一身に集めていた。
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 「普段はライフセービングクラブで活動しているジュニアたちなので、きっと海に入りたくなるだろうと思い、地域のレクリエーションサークルで“ネタ”をいくつか仕入れてきたのです」
 と武田さん。

 彼女の巧な謎かけに、子どもたちはもちろん、バディの大学生も、引率の大人たちも、思わず童心に返ってエンジョイした小学生プログラムだった。

九州産業大学から
学生室に仲間入り


LSweb 晴天にも恵まれ、すべてのスケジュールを無事終了した小中高プログラム。

 「僕自身も、また学生室の皆もすごく楽しくプログラムを行うことができました。今日改めて、ライフセービングの楽しさを見つめ直せたと思います。
 今後の課題は、もっともっとライフセービングの輪を広げていくこと。そのためにも、こういったプログラムを増やし、一般の人たちが参加できるような工夫をしていきたいと思います」
 と小林さん。

 試行錯誤しながら準備から運営まで行った学生室スタッフの中には、九州から参加した2人の大学生の姿もあった。九州産業大学3年の庄司凌介さんと服平啓佑さんだ。

LSweb 「学校のクラブは創部4年目。部員は現在35人います。新宮ライフセービングクラブに参加しガードをしていますが、九州はまたまだライフセービングに関する情報が少なく、特に学生の人数が少ないので、少しでも多くのことを学べればと思い、今年のリーダーズキャンプから学生室に参加しています。
 今回、小中高プログラムの運営に携わりましたが、同年代の学生ライフセーバーがこんなすごいことをやっていんだと、とても刺激を受けました。3年生になってからの参加でスタートは遅いですが、これからも積極的に学生室の活動に関わり、いろいろなことを地元に持ち帰りたいです」(庄司さん)

 「今回、初めて自分たちで企画・運営する大きなプロジェクトに参加しましたが、初めてのことだらけで圧倒されています。
 江の島に来るのも初めて! それだけで感激しているくらいです。学校のクラブで所有しているのは、チューブ2本とレスキューボード2本だけ。まだまだ手探りの状態でやっているので、自分たちが貪欲にたくさんのことを吸収し、九州の仲間たちに伝えていけたらいいなと思います」(服平さん)

 世代を超えて、地域を越えて、ライフセービングの輪が確実に広がっていることが感じられた今回のプログラムだった。
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KLF主催のジュニア&ユース プール競技会開催
第1回大会には116人が参加
2015/03/23

神奈川県平塚市・平塚総合体育館温水プール 2015.3.15

第1回 神奈川県ジュニア/ユース ライフセービング・プール競技会

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桜のつぼみが膨らみはじめる3月中旬。

神奈川県平塚市の総合体育館温水プールにて、神奈川県ライフセービング連盟が主催するジュニアとユース向けのプール競技会が開催された。

ぽかぽか陽気の日曜日、小学1年生から中学3年生まで11チーム116人が参加し、繰り広げられた熱戦の様子を紹介しよう。

文・写真=LSweb編集室




決死の覚悟で
人生初!? の飛び込みにも挑戦


LSweb 毎年11月に開催されている、神奈川県ライフセービング連盟(KLF)主催のプール競技会。一昨年までは、一般部門とジュニア/ユース部門が同時開催されていたが、参加人数の増加に伴い時間的な制約が厳しくなったため、それぞれ独立した大会として行われることになった。

 一般向けのオープン大会はこれまでと同じく11月に、そして今回、単独大会としては初となるジュニア/ユース向けのプール競技会が開催された。

 初回にも関わらず100人を超す参加者が集まった今大会。県内クラブはもちろんだが、東京、千葉、茨城、静岡、さらには新潟からもエントリーがあり、改めてジュニア/ユース世代の競技会需要の高さを認識することになった。

 実施競技は、個人・団体合わせて全14種目。小学生は2学年ごとに一クラスとし、小学1〜2年生および小学3〜4年生は男女混合、小学5〜6年生および中学生は男女別にレースが行われた。
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 会場となった平塚総合体育館温水プールの水深は、浅いところで1.2m、深いところで2.0m。足が届かない選手も当然いるわけで、競技経験の少ない、あるいはほとんどない小学校低学年の選手にとっては、それだけで不安になる状況だったに違いない。

 一旦はスタート台に上ったものの、想像以上の高さだったのか、台から下りてプールの縁から飛び込むことにした子どもの姿も。

 そんな様子を目にすると、彼らのドキドキがこちらまで伝わってくるようで何とも言えない気持ちになるし、コーチから「あの子、スタート台から飛び込むのは人生初なんですよ」などという言葉を聞けば、ゴーグルが取れないか、お腹を打たないか、とハラハラする。

 無事にスタートしても、まだ安心はできない。ちゃんとゴールまでたどりつけるだろうか? とヒヤヒヤ、ドキドキ。そんなする保護者やコーチ、審判たちの心配をよそに、順位はビリでも、最後まで泳ぎ切った子どもたちは、実に嬉しそうな顔でプールから上がってくる。その誇らしげな笑顔に、ほっとした大人は多かったはずだ。
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 もちろん、低学年でも達者な泳ぎを見せるジュニアもいる。スイミングクラブでも練習する彼らにとっては、日頃の練習の成果を発揮できる、チャレンジしがいのある大会だ。

 小学3〜4年生50m障害物スイムで優勝した、カワサキSCの丸山雄平選手は、「どのくらい泳げるって? ずーっと泳げるよ。得意なのはクロールなんだ!」と首からメダルを下げてニコリ。週6日プールで練習しているそうで、リレー種目でも活躍していた。
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大人顔負け
中学生たちは僅差の勝負


LSweb まだ華奢で、あどけない表情の小学生に比べると、中学生は体つきもしっかりし始め、急に大人っぽくなってくる。すでに4〜5年の競技歴を持つ選手もいて、時折、大人顔負けの迫力あるレースも見られた。

 そんな一戦が、1〜3位までがそれぞれ約1秒差の接戦となった中学生男子の100mマネキントウ・ウィズフィン。優勝は下田LSCの鈴木智弘選手。バディ冒険団の森野郁也選手が2位、大竹SLSCの鈴木 歩選手が3位となった。

 この競技、泳力はもちろんだが、マネキンにチューブを巻くテクニックも勝敗に大きな影響を及ぼす。チューブを巻く時の逆転や、その後の50mで再逆転など、手に汗握る見応えがある接戦だった。
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 歓声がひときわ大きくなったのが、リレー種目だ。小学生がチームを組んだ4×50m障害物リレーと、4×50mレスキューチューブリレーでは、上級生が下級生を励まし、下級生は上級生に声援を送って互いに奮闘。チーム競技ならではの団結力を見せていた。
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 メンバーが多い西浜SLSCや世田谷SAなどは、同じ種目に複数チームを送り込みひときわ盛り上がっていたが、コーチたちはチーム編成や泳ぐ順番を決めるのに、さぞや頭を悩ませたことだろう。そんな苦労も、子どもたちのがんばりで吹き飛んだのではないだろうか。
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 一方、中学生はリレー種目への参加が、女子2チーム、男子3チームと少し寂しい結果になった。リレー種目に出場するには、4人のメンバーが必要だ。ジュニアプログラムが継続していけば、徐々に中学生も増えていくのだが、中学、高校へと進めば学校の部活動との両立をどうするか、という問題も浮上してくる。そこがユース世代の抱える課題の一つでもあるのだ。

 大会に出場した子どもたちの充実した顔を見れば、ジュニア/ユース世代にとって競技会の存在がいかに大きいかよく分かる。

 開会式で「今大会を通して神奈川で生まれた絆を、ライフセービングの未来に繋げることを誓います」と、力強く選手宣誓した湘南ひらつかLSCの渡辺あゆみ選手の言葉どおり、この大会に参加した選手が、ジュニアからユースへ、さらにその先へ……とステップアップしてくれることに期待しよう。
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【第1回 神奈川県ジュニア/ユース ライフセービング・プール競技会 成績表】



小学1・2年生混合50mジュニアレスキューチューブ

小学1・2年生混合50mジュニアレスキューチューブ

小学3・4年生混合50m障害物スイム

小学3・4年生混合50m障害物スイム

 
小学5・6年生女子50m障害物スイム

小学5・6年生女子50m障害物スイム

小学5・6年生男子50m障害物スイム

小学5・6年生男子50m障害物スイム

 
小学3・4年生混合4×50mレスキューチューブリレー

小学3・4年生混合4×50mレスキューチューブリレー

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中学生女子100m障害物スイム

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中学生男子100m障害物スイム

 
中学生女子100mマネキントウ・ウィズフィン

中学生女子100mマネキントウ・ウィズフィン

中学生男子100mマネキントウ・ウィズフィン

中学生男子100mマネキントウ・ウィズフィン

 
中学生女子4×50m障害物リレー

中学生女子4×50m障害物リレー

中学生男子4×50m障害物リレー

中学生男子4×50m障害物リレー

 
中学生女子4×50mメドレーリレー

中学生女子4×50mメドレーリレー

中学生男子4×50mメドレーリレー

中学生男子4×50mメドレーリレー





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第11回ジュニア・ライフセービング競技会レポート2014/09/06

The 11th Junior Lifesaving Challenge 2014.8.30-31 千葉県南房総市・岩井海岸

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夏の終わりの競技会
泣いて、笑って、握手して


8月30〜31日、千葉県南房総市の岩井海岸で「第11回ジュニア・ライフセービング競技会」が開催された。

荒天の影響で昨年の大会が中止となったため、2年ぶりの開催となった競技会には、14チーム、135人の小学生が参加。2日間にわたって熱戦を繰り広げた。


文・写真=LSweb編集室





ジュニアが取り持つ新たな縁

LSweb 8月最後の週末。たくさんの小学生ライフセーバーが岩井海岸に集合した。すでに学校が始まっている子がいれば、これが夏休み最後の行事という子もいたが、誰もが弾んだ表情で開会式に集まってきた。
 そんな子どもたちを応援するかのように、朝方の強い雨もすっかり上がり、目の前には遠浅で穏やかな岩井の海が広がった。

 開会式で選手宣誓をしたのは、湘南ひらつかLSCの沖 愛生、沖 純恋 姉妹。
 小学6年と4年の姉妹は、初めての経験にもかかわらず、つかえることなく、スラスラと宣誓した。もしかしたら、子どもたちより緊張していたのは、引率のコーチや保護者だったかもしれない。

LSweb ジュニア競技会の特徴の一つが、こうした兄弟、姉妹での参加が多いこと。同じ大会に参加していればお互いに心強いだろう。
 さらに、同時開催された35歳以上が参加できる「JLAクラシック」に保護者が参加すれば、家族みんなで楽しめるイベントとなる。

 その典型的な例が、鴨川小学校チームで参加した松田さん一家だ。小学1年生の一志くん、小学3年生の一花さん、小学5年生の一希くんの兄弟3人はジュニア競技会に、お父さんの光弘さん、お母さんの由希子さんはクラシックに参加。一花さんはランスイムランで優勝、一希くんもランスイムランで3位とメダルを獲得した。

 海の近くには住んでいるものの、ライフセービングとは縁がなかったという松田家。夏前に館山SLSCが開催した「オーシャンフェスタ館山」に参加したことでライフセービングを知り、ジュニア競技会へのエントリーも決めたそうだ。そして子どもが出るなら親も、と家族5人で挑戦したのだという。LSweb

 実は由希子さん、3カ月前に次女を出産したばかり! 「主人は無理しなくていいよと言ってくれたのですが、みごとに(クラシックのランスイムランで)ビリでしたね」と笑顔を見せてくれた。
 一方、メダルを首から下げた一希くんは、「水泳を習っているから、普段はプールで泳いでいるの。海で泳ぐのはちょっと緊張した。ビーチフラッグスにも出て楽しかったよ」と、嬉しそうに答えてくれた。

 また、保護者である新井秀幸さんがライフセービング活動に賛同、自分の子どもやその友だちを独自に指導して大会に参加した、磯子小学校チームもいた。

 ライフセービング先進国のオーストラリアも、かつては一部の男性のみがライフセービングに関わっており、活動の頭打ちを経験した時期があったという。それを打破するために導入したのがニッパーズ(ジュニア)であり、ニッパーズの広がりに伴い、活動に賛同する人が飛躍的に増え、また女性の参加も拡大していったという経緯があるそうだ。
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 日本でも、ジュニア活動の普及に伴いライフセービングのすそ野がぐんと広がった。なにより、ライフセービング未経験者の大人(保護者やその回りの人たち)が活動に理解を示し、協力し、活動に加わってくれるようになったことが大きい。

 この流れが地域限定ではなく全国へと広がることを願いつつ、本題の競技会レポートへ戻ろう。

ジュニアのがんばりに、大人もホロリ

LSweb 初の2日間開催となった今大会では、競技種目が増え、小学3、4年生から男女別で競技が行われるようになった。

 男女混合で行われる小学1、2年生の競技種目は、波打ち際を走るウェーディングレースとビーチフラッグスの2種目。

 真剣な表情で挑む小さな姿に、保護者だけでなく、ジュニアの先輩たちも大きな声援を送っていた。もっとも、この年代は負けてもあまり悔しがらず、ニコニコしている子どもが多かったのが印象的だ。それはきっと、初めての競技会を存分に楽しんでいたということなのだろう。

 ところが、学年が上がるごとに様子が違ってくる。勝てば嬉しいし、負ければ悔しい。意気消沈する子どももいれば、応援する保護者に走り寄り、泣きじゃくる子どももいた。
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 ビーチフラッグス小学3、4年生男子の決勝レースでは、こんなシーンがあった。予選から順調に勝ち上がってきた息子に、ヒートごとに声をかける父親。その声に子どもは「うん、うん」と頷く。ところが、決勝レースの何本目かでその子は負けてしまうのだ。

 記録係に名前をつげて、競技エリアを離れる彼は、うつむき、父親の方を振り返ることはなかった。父親のほうもしばしその場に立ちつくしていた。落ち込む息子に、どう声をかけようか迷っていたのかもしれない。その後、トボトボと歩く息子の後ろ姿を追いかけた。

 ところが、息子に追いつく前に、同じクラブのジュニア仲間がワッと駆け寄り、手を取り、肩を抱き、皆で彼のことを慰めてくれたのだ。その光景を目にして足を止めた父親。仲間に囲まれながら歩く彼は、最後に母親に抱きつき肩をふるわせた。
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 ジュニア競技会では、そんなホロリとさせられる光景が、そこかしこで見られた。1位になった子どもの雄姿に涙を流す母親もいたし、その姿を見てつられ泣きするママ友も……。
 そうかと思うと、上級生のがんばりに興奮して、砂浜を走り回る下級生の姿もあった。

 勝っても負けても、競技会に出ることで子どもたちは少しづつ成長し、次のステップへ進む。一回り大きくなった彼ら、彼女らは、来年、どんな表情で競技会に参加しているだろうか。

湘南ひらつかLSC、大健闘!

LSweb ジュニア競技会で初めて総合成績を発表することになった今大会。
 日本のジュニア活動の草分け的存在で、2000年から活動を続けている西浜SLSCが、総合力で堂々の優勝を飾った。

 「点数が加算できるのは、人数が多いからです。ただ今回、特に5、6年生が健闘しましたよね。その姿を見て、下級生が目を輝かせていたのが印象的です。ジュニア第一世代はすでに大学生になり、子どもたちには少し遠い存在のようです。それが今回、年の近いお兄ちゃん、お姉ちゃんの雄姿が見られたわけで、下級生たちは大いに刺激を受けたと思います。
 ジュニアを教える上で、身近なヒーローは必要不可欠です。ここからまた次の世代が台頭してくれるのかな、と期待しています」と話すのは、長年、ジュニアを指導してきた同クラブの今井恵子さんだ。
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 つづいて総合2位と大健闘したのが、10人で参加した湘南ひらつかLSC。
 ジュニアプログラム開始から10年目の今年、少数精鋭部隊で嬉しい結果を手にした。もちろん全員ががんばった結果だが、特に3、4年生女子の部に参加した久保田純令さんは、ニッパーボードレースで優勝、ランスイムランで2位。小学5、6年生女子の部に出場した渡辺あゆみさんは、ランスイムランで優勝、ニッパーボードレースで3位と実力を発揮した。
 またリレー競技でも表彰台に立ったのが、総合成績の躍進に結びついたようだ。

LSweb 個人種目でも好成績を上げたが、リレー種目が際立って強かったのが、総合3位の館山SLSC。クラブ一丸となって練習した成果を見事に発揮した。

 その館山SLSCと僅か3点差で惜しくも表彰台を逃したのが、7人でがんばった下田LSCだ。小学3、4年生男子の部で、ビーチフラッグスとニッパーボードレースの二冠を達成したのが、江渡祐太朗くん。小学5、6年生女子の部で同じくビーチフラッグス、ニッパーボードレースの二冠を達成したのが、江田望実さんだ。

 「下田の方が波があるから、あんまりパドリングをしなくていいんだよね。でも、最後は少し波に乗れたよ」と笑顔を見せてくれた江渡くん。
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 小学6年生、ジュニア最後の大会で金メダルを2つ手にした江田さんも、恥ずかしそうな、でも嬉しそうなはにかんだ笑顔を見せていた。

 稲毛LSCの小林文海さん、黒柳友那さんは、同じ集合住宅に住む友だち同士。小学3、4年生女子の部で二人仲良く入賞しては、ニコニコと顔を見合わせていた。
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 小学5、6年生男子の部でビーチフラッグスに出場した、バディ冒険団の村田慈英くん、高橋遼平くん、田上太晴くんはお互いに意識するライバル同士。同い年の仲良しグループでも、しっかり順位がつく、ちょっぴりほろ苦い体験をしたようだ。

 一人で挑戦した波崎SLSCの松岡 遼くんは、「波がないとニッパーボードって疲れるね。パドリングをたくさんしなくちゃいけないから」と初めての競技会を振り返った。
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 プールでの練習が主体ながら、海での競技にも果敢に挑戦した世田谷スイミングアカデミーとカワサキスイミングクラブのジュニアたち。今回はなかなか実力が発揮できず、悔しい思いをした湯河原LSCも、競技が終われば無邪気な子どもの顔に戻っていた。

 オレンジのコンペキャップがすっかりお馴染みとなった山形LSCのジュニアたちは、大会の1週間前に二学期がスタート。すでに日常生活が始まっている中での大会参加だった。
 同クラブの練習もプールが中心。「ニッパーボードもね、プールで練習するんだよ」と子どもたち。夏季にオープンする屋外プールを夜に借り切って練習するそうだ。

 「大会日程が2日間になったことで、(日帰りで往復する必要がなくなった)引率者の負担が軽減されました。子どもたちも、泊まりは楽しいようです。競技会に出ることで、いろいろな場所に仲間がいて、それぞれががんばっていることに気づいてもらえればと思っています」と閉会式で話してくれたのは、自らもクラシックに出場した鈴木宏往さん。
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 「成績は、まあまあでした。きっとくやしい思いをした子どもたちが多かったと思います」と口にしたのは、鎌倉ライフガードの多胡 誠さんだ。
 同クラブがジュニアを立ち上げて3年。がんばっている子どもたちがいるからこそ、結果を出させてあげたい、というのが親心なのだが……。

 50人近いメンバーが参加した西浜SLSCから、1人で初めて参加した波崎SLSCまで、さまざまな環境で活動するジュニアたち。今回、悔しかった子も、嬉しかった子も、元気にライフセービングを続けて、また来年の大会で会おうね!

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★☆「第11回ジュニア・ライフセービング競技会」成績表☆★