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インターナショナル サーフ レスキュー チャレンジ2日目 大会結果2013/09/22

SANYO INTERNATIONAL SURF RESCUE CHALLENGE DAY 2

LSweb千葉県の御宿海岸で開催されている「インターナショナル サーフ レスキュー チャレンジ(ISRC)」。

2日目の土曜日は、日本選手たちの家族はもちろん、インカレを控えた学生ライフセーバーや、全日本に向け調整中の社会人ライフセーバー、そして地元、御宿町の人たちが会場を訪れ、レベルの高い国際大会を観戦していた。

その中には、昨日、御宿町の小中学校で行われた各国選手たちとの交流プログラムでライフセービングを知り、応援にかけつけてくれた小学生や中学生たちの姿も。さて、歓声を受けた選手たちの結果はいかに?

文・写真=LSweb編集室




開催国の実力を見せた日本チーム

 大会2日目もオーシャンウーマン、オーシャンマンで競技がスタート。
 スイム→ボード→スキーの順番で行われたこの種目、男女ともに、オーストラリアとニュージーランド勢が圧倒的な強さを見せつけた。そんな中、三井結里花がクリスタル・スミス(AUS)、ナタリー・ピート(NZL)の実力選手に次ぐ3位でゴール。幸先の良いスタートを切った。

 その三井は、
「1日目を終えて課題だと思っていたところは、ある程度うまくできました。ただ、やっぱりスキーのトランジットと、ランがまだまだです。そこがもっと上手にできれば、2位のニュージーランドをもう少し苦しめられたのに!」
 と嬉しさ半分、悔しさ半分といった表情。
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 一方、7位の名須川紗綾は、
「今日は朝5時に起きてアップしました。体は初日よりよく動いていましたが、先行している人の引き波をうまく使うなどのテクニックが、まだまだだなと思いました」
 とレースを振り返った。後ろから追われているほうがプレッシャーを感じるという名須川。残り1日、前を行く外国勢に食らいつく姿が見たい。

 オーシャンマンでは、国際大会の経験も豊富な長竹康介がオーストラリア、ニュージーランド勢に続く5位、初のフル代表入りとなった坂本 陸が9位という結果に。
 「先行するニュージーランド人2人と、最終のスイムブイまで横並びだったのですが、横一線で自分が一番外側だったのでブイの位置が見えず、先に2人にブイを周られてしまいました。彼らに比べ、自分はひとかき分多かった。あそこで離されなければ…、その後のボードでもついていけたはず」
 と話す長竹は、「最終日もスタート種目はスイムなので、もう一度チャレンジします」と闘志を燃やした。
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 その長竹をジュニア時代から目標にしてきた坂本は、
「僕の場合はスイムの第1ブイまで、ニュージーランド人たちと一緒でした。でも、内側にいたのでブロックされ上手く抜けられなかったんです。クラフトでかなう相手ではないので、スイムとランでがんばるしかないと思い、とにかくそこは全力で勝負しました。プールなら、僕のほうが(長竹)康介さんよりタイムが速い。明日は、とにかくスイムで離されないようにします。後半のことなど考えずに、最初から全力でいきます!」
 と宣言してくれた。

LSweb オープンとユースが同時スタートとなったサーフレース。
 女子はユースの坂本佳凪子と高橋志穂が健闘し、フル代表より先にゴールするがんばりを見せた。また初日の7位から4位と大きく順位を上げたのが、男子フル代表の大島圭介だ。
「メチャクチャうれしいです。インが上手くいったので、調子にのれました。アウトも良い波に乗れて。ただ苦手のランで粘れなかったのが課題です」
 と笑顔の大島。2度目の国際大会を楽しんでいる、伸び盛りの大学2年生である。

LSweb 観客を多いに沸かせてくれたのが、ビーチ競技の日本男子勢。まず竹澤康輝が、ビーチスプリントで大柄なダウンアンダーたちに迫る走りを見せた。順位が発表されるまでの時間がやけに長く感じられたが、結果は惜しくも3位。もちろん立派な成績だが、さらに上が狙える予感のする激走ぶりだった。

 大会2日目で最も歓声が上がったのが、続く男子のビーチフラッグスだ。これまで、偉大な先輩たちの影に隠れていた感のある小田切伸矢だが、今大会ではキレのあるスタートと、力強いランで危なげなく勝ち上がり、優勝まであと一歩に迫った。
 相手は、日本人選手と何度も対戦したことのある、ニュージーランドのポール・クランコフト・ウィルソン。手強い選手だが、抜群の集中力でスタートを切った小田切は、完全に相手の前に体を入れフラッグを掴んだ…かに見えたのだが、砂けむりの後にフラッグとともに立ち上がったのは、ウィルソンだった。
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 確かにフラッグの上端を掴んだという小田切。だが、左の脇の下から伸びたウィルソンの手が、無情にもフラッグをもぎ取っていったようだ。
「この日のために練習してきました。ここで結果を出さなければ、何のために練習してきたのか分からなくなってしまう。選ばれなかった選手のためにもと言う気持ちでのぞみました。ただ、フラッグを掴んだ瞬間、“やった!”という気持ちが出てしまったのも確かです。そこが甘かったのかな…」
 と話す小田切は、これが国際大会初出場。その小田切に、ウィルソンとも戦ったことのある偉大なる先輩の一人、植木将人が「あれは、日本人なら誰もが受ける洗礼。よくやったよ」と声をかけた。
 最終日、小田切と竹澤がどの種目に出るにしても、再び手に汗握る、見応えのあるレースをしてくれるに違いない。

LSweb ボードレスキューでも、大接戦が繰り広げられた。先にスタートした女子の水間菜登・竹内梨夏ペアが3位に入ると、男子の長竹康介・大島圭介ペアもアメリカとの3位争いに。息がいま一つ合わず、なかなかスピードに乗れない日本ペアに、アメリカがぐんぐん迫る。最後はボードを下りてのラン勝負となったが、からくも日本が逃げ切った(タイトル写真)。

  「ああいうレースは、どこで下りるかの見極めが難しいですよね。競っているからといって、アメリカと同じ場所で下りると、彼らは足が長いんで(笑)、日本チームは走れないこともあります。最後で走れて、なんとか3位を守れました」
 と長竹。地元開催で、日に日に調子を上げてきた日本代表だ。

 一方、ユース日本代表はオーストラリア、ニュージーランドという世界トップ選手とのレースで、苦戦を強いられている。全員、まだ十代。最年少の皆川貴海は中学3年生で、なんとこれがニッパーボードではなくマリブボードでレースに出た初めての大会だという。初めての国際大会という選手も多い。緊張するなというのが無理な話だが、大会も2日目になり、だいぶ肩の力が抜けてきたようだ。
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 LSweb「初日の最初のレースは、緊張でもう何をやっているのか分からない感じでしたが、競技数も多く、自分の出番も多い。その後は、緊張している暇がないくらいです。2日目になり、少しは自分らしいレースができるようになってきました。明日が最終日なので、がんばります!」
 と話すのは、ユースチームの中で一番先輩の中島静香。得意のボードレースで健闘した、ユース代表キャプテンの小林 海は、
「今日、ボードレースでニュージーランド人を一人、やっつけました。僕たちもいいレースができることを、明日も見せたいと思います」
 と意気込みを語った。最終日、ティーンエイジャーの粘りに期待しよう。


【ISRC2013 第2日目の成績】


☆オーシャンウーマン(Ocean Woman Open)
1位:Kristyl Smith/AUS
2位:Natalie Peat/NZL
3位:三井結里花/JPN
7位:名須川紗綾/JPN

☆オーシャンマン(Ocean Man Open)
1位:Shannon Eckstein/AUS
2位:Kendrick Louis/AUS
3位:Max Beattie/NZL
5位:長竹康介/JPN
9位:坂本陸/JPN

☆オーシャンウーマン ユース(Ocean Woman Youth)
1位:Emma Dick/AUS
2位:Katie Wilson/NZL
3位:Tiara Raymod/AUS
5位:高橋志穂/JPN
6位:勝又日葉/JPN

☆オーシャンマン ユース(Ocean Man Youth)
1位:Luke Cuff/AUS
2位:Ben Cochrane /NZL
3位:.Stefaan Demopolous/AUS
5位:小林海/JPN
6位:永石哲朗/JPN

☆女子サーフレース(Surf Race Female Open)
1位:Mrianda Bell/AUS
2位:Natalie Peat/NZL
3位:Kirsty Wannan/NZL
8位:水間菜登/JPN
11位:竹内梨夏/JPN

☆女子サーフレース ユース(Surf Race Female Youth)
1位:Emma Dick/AUS
2位:Carina Doyle/NZL
3位:Jessica Miller/NZL
5位:坂本佳凪子/JPN
6位:高橋志穂/JPN

☆男子サーフレース(Surf Race Male Open)
1位:Dev Lahey/AUS
2位:Timothy Schofeild/AUS
3位:Andy McMillian/NZL
4位:大島圭介/JPN
10位:坂本陸/JPN

☆男子サーフレース ユース(Surf Race Male Youth)
1位:Isak Costello/AUS
2位:Andrew Trembath/NZL
3位:Ben Johnston/NZL
5位:皆川貴海/JPN
6位:富澤泰介/JPN

☆女子ビーチスプリント(Beach Sprint Female Open)
1位:Melissa Howard/AUS
2位:Chanel Hickman/NZL
3位:Emilly Brady/CAN
4位:但野安菜/JPN

☆男子ビーチスプリント(Beach Sprint Male Open)
1位:Dean Scarff/AUS
2位:Paul Cracoft Wilson/NZL
3位:竹澤康輝/JPN

☆女子ビーチスプリント ユース(Beach Sprint Female Youth)
1位:Gabby Murphy/AUS
2位:Olivia Eaton/NZL
3位:勝又日葉/JPN

☆男子ビーチスプリント ユース(Beach Sprint Male Youth)
1位:Jackson Symmonds/AUS
2位:Jake Hurley/NZL
3位:富澤泰介/JPN

☆男女混合ボードリレー(Mixed Board Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(長竹康介/竹内梨夏)

☆男女混合ボードリレー ユース(Mixed Board Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/坂本佳凪子)
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☆男女混合サーフスキーリレー(Mixed Surf Ski Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(落合慶二/名須川紗綾)

☆男女混合サーフスキーレース ユース(Mixed Surf Ski Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/高橋志穂)

☆女子ビーチフラッグス(Beach Flags Female Open)
1位:Melissa Howard/AUS
2位:Chanel Hickman/NZL
3位:但野安菜/JPN

☆男子ビーチフラッグス(Beach Flags Male Open)
1位:Paul Cracoft Wilson/NZL
2位:小田切伸矢/JPN
3位:Dieter Kreps/CAN

☆女子ビーチフラッグス ユース(Beach Flags Female Youth)
1位:Gabby Murphy/AUS
2位:Olivia Eaton/NZL
3位:Sarah Bernier/CAN
4位:勝又日葉/JPN

☆男子ビーチフラッグス ユース(Beach Flags Male Youth)
1位:Jackson Symmonds/AUS
2位:Jake Hurley/NZL
3位:森野友也/JPN

☆サーフチームレース(Surf Teams Race Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(大島圭介/落合慶二/三井結里花/竹内梨夏)

☆サーフチームレース ユース(Surf Teams Race Youth)
1位:AUS
2位:NZL
4位:JPN(富澤泰介/森野友也/坂本佳凪子/上野真凛)

☆女子サーフスキーレース(Surf Ski Race Female Open)
1位:Naomi Flood/AUS
2位:Lisa Carrington/NZL
3位:Devon Halligan/NZL
6位:名須川紗綾/JPN
7位:三井結里花/JPN

☆男子サーフスキーレース(Surf Ski Race Male Open)
1位:Lachlan Tame/AUS
2位:Kendrick Louis/AUS
3位:Chris Moors/NZL
5位:長竹康介/JPN
9位:坂本陸/JPN
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☆女子サーフスキーレース ユース(Surf Ski Race Female Youth)
1位:Miranda Davies/AUS
2位:Tiarrn Raymond/AUS
3位:Katie Wilson/NZL.
5位:高橋志穂/JPN
6位:勝又日葉/JPN

☆男子サーフスキーレース ユース(Surf Ski Race Male Youth)
1位:Bill Bain/AUS
2位:Ben Carberry/AUS
3位:Jack Manners/NZL
5位:小林海/JPN
6位:永石哲朗/JPN

☆女子ボードレース(Board Race Female Open)
1位:Rachelle King/AUS
2位:Kristyl Smith/AUS
3位:Danielle McKenzie/NZL
4位:水間菜登/JPN
9位:大山玲奈/JPN

☆男子ボードレース(Board Race Male Open)
1位:Nick Malcolm/NZL
2位:Shannon Eckstein/AUS
3位:Kendrick Louis/AUS
5位:長竹康介/JPN
7位:落合慶二/JPN

☆女子ボードレース ユース(Board Race Female Youth)
1位:Emma Dick/AUS
2位:Katie Wilson/NZL
3位:.Jasmine Smith/NZL
5位:高橋志穂/JPN
6位:上野真凛/JPN

☆男子ボードレース ユース(Board Race Male Youth)
1位:Luke Cuff/AUS
2位:Stefaan Demopolous/AUS
3位:Daniel Hart/NZL
5位:小林海/JPN
6位:皆川貴海/JPN

☆女子レスキューチューブレスキュー(Rescue Tube Female Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(竹内梨夏/水間菜登/名須川紗綾/大山玲奈)

☆男子レスキューチューブレスキュー(Rescue Tube Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(大島圭介/坂本陸/落合慶二/小田切伸矢)

☆女子レスキューチューブレスキュー ユース(Rescue Tube Female Youth)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(中島静香/坂本佳凪子/上野真凛/勝又日葉)

☆男子レスキューチューブレスキュー ユース(Rescue Tube Male Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(皆川貴海/永石哲朗/富澤泰介/森野友也)

☆女子ビーチリレー(Beach Relay Female Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:CAN
4位:JPN(水間菜登/但野安菜/三井結里花/大山玲奈)

☆女子ビーチリレー ユース(Beach Relay Female Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(中島静香/高橋志穂/上野真凛/勝又日葉)

☆男子ビーチリレー(Beach Relay Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(竹澤康輝/小田切伸矢/落合慶二/坂本陸)

☆男子ビーチリレー ユース(Beach Relay Male Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/富澤泰介/永石哲朗/皆川貴海)

☆女子ボードレスキュー(Board Rescue Female Open)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(水間菜登/大山玲奈)

☆男子ボードレスキュー(Board Rescue Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(大島圭介/長竹康介)

☆女子ボードレスキュー ユース(Board Rescue Female Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(中島静香/上野真凛)

☆男子ボードレスキュー ユース(Board Rescue Male Youth)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(永石哲朗/森野友也)

☆オーシャンウーマンリレー(Ocean Woman Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(三井結里花/名須川紗綾/大山玲奈/但野安菜)

☆オーシャンマンリレー(Ocean Man Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(大島圭介/長竹康介/落合慶二/竹澤康輝)

☆オーシャンウーマンリレー ユース(Ocean Woman Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(坂本佳凪子/高橋志穂/上野真凛/勝又日葉)

☆オーシャンマンリレー ユース(Ocean Man Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/富澤泰介/永石哲朗/森野友也)

ISRC第2日目の総合成績(Day1 Total Points)
*総合成績はブロッキングシステム(各競技、各国上位1人の着順のみカウント)を採用

オープン(Open)
1位:AUS / 157points
2位:NZL / 140points
3位:JPN / 107points
4位:USA / 85points
5位:CAN / 76points
6位:HKG / 46points
7位:KOR / 12points

ユース(Youth)
1位:AUS / 65points
2位:NZL / 50points
3位:JPN / 21points
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