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第28回全日本学生ライフセービング選手権大会 初日の結果2013/09/29

The 28th INTER COLLEGE SURF LIFESAVING CHAMPIONSHIPS

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第28回全日本学生ライフセービング選手権大会が、9月28〜29日にかけて千葉県の御宿海岸で開催されている。

9月中旬から続く「ライフセービングウイーク御宿」を締めくくる最後の大会。参加42校が熱戦を繰り広げた。

文・写真=LSweb編集室




先輩から後輩へ、後輩から先輩へ

 大会直前に太平洋沿岸を通過した台風20号の影響で、波打ち際に地形に変化があった御宿海岸。デコボコした波打ち際の難しいコンディションと、北から南に流れる潮流、さらに沖に向かって強く引っ張られるダンパーの波という、ハードな状況を制したものが、初日の決勝種目で上位入賞を果たした。

 最初の決勝種目、女子サーフスキーレースで勝ったのは、文教大学4年の名須川紗綾だ。
「インで出遅れてしまいました。ブイまでに追いつくのは無理だと思ったので、とにかく離されないようについていくことを考えました。離されなければ、アウトでうねりに乗って勝てるだろうと思って……。ただ、潮が浜に向かって右から左に強く流れていたのと、オフショアの風でノーズが振られたため、ゴール直前で沈をしてしまいました。最後まで沈をしなければ、格好良かったんですけどね」
 と話す名須川。1週間前、同じ御宿で日本代表として共に国際大会を戦った、日本大学4年の三井結里花をかわしての優勝だった。サーススキーでは潮の流れに苦戦した三井だが、サーフレースでは実力を見せ堂々の勝利。念願のタイトルを手にした。
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 男子サーススキーレースでは、スタートからゴールまでトップ集団が接近戦を展開。僅かの差が順位を分けた。序盤からデッドヒートを演じたのが、大阪体育大学1年の小林 海、国際武道大学3年の亀ノ上僚仁、流通経済大学4年の園田 俊の3人。
「ブイを回り終わるまでは小林くんと並走で、お互いのスキーが接触するような状態でした。今日は、小林くんのいる(浜に向かって)右側からうねりが入っていたので、まず彼が波をつかんで、少しあとから同じ波に園田さんと僕が乗りました。園田さんとはくっつくような状態でパドルが漕げず、園田さんが沈。僕は2位でゴールしました」
 と亀ノ上。1位は小林、3位には沈した園田をかわし、日本体育大学2年の坂本 陸が入った。惜しくも4位となった園田は、
「アウトで(隣りに他艇がいたため)パドルが漕げず、沈したのが残念です。潮の流れがとても速くて、艇がコントロールできませんでした。4年間で一番良いレースができましたが、やっぱり悔しい……。最後のインカレ、この思いを明日のオーシャンマンにぶつけます」
 と話してくれた。
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LSweb 男子サーフレースも接戦だった。ゴール直前まで僅かにリードしていたのが、拓殖大学4年の中本直也。その後ろを神奈川大学2年の大島圭介、法政大学3年の丸橋侑生などが追う展開で終盤までもつれ込んだ勝負の行方は、波打ち際からランへの勝負に。
「最後まで体半分ぐらいリードしていたんです。泳ぐ手が底についたので、立ったほうが速いと判断したのですが、その間に大島くんがすーっと波に乗っていってしましました……」
 と悔しそうに話すのは、2位の中本。最後の最後で逆転勝利したのは、先週、御宿海岸で開催された国際大会でも大活躍した、大島だった。
「(中本)直也さんが速いのは分かっていたので、スタートからついていこうと思っていました。国際大会の時、アウトで波が来るのを待っていたら、コーチから泳ぎ続けたほうがいい、とアドバイスされたのを思い出して、今日は最後まで泳ぎ続けました。僕はランが弱いので、スイムで少し離しておかないと負けてしまうと必死でした」
 と言う大島。3位には、法政大学2年の合津翔太が、先輩の丸橋を逆転して入った。
「最後はちょっとラッキーウェブで、前の3人に追いつきました。いつもはスタートでビビッてしまうのですが、今日は再スタートになっても集中力を切らすことなく、スタートから積極的に行けたのが良かったのだと思います」
 とうれしそうだった。
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LSweb 団体種目のオーシャンマン/オーシャンウーマンリレーは、男女ともに早稲田大学が優勝、早稲田カラーであるえんじ色が表彰台の一番高い場所を独占した。
「4年生の阿南藍子先輩を表彰台に上げたかった」
 という思いでがんばったと話すのは、ランを担当した早稲田大学2年の篠崎夏波。スキーを担当した阿南以外は、皆、2年生だったそうだ。
「女子が優勝した時点で、すでに泣きそうになっちゃって……。僕たちもがんばればいけるんじゃないかと力が湧きました。僕自身は今日4本目のスキーでしたが、気持ちが入っていたので、波にも上手く乗れました」
 と話すのは、早稲田大学4年の廣田雄亮。廣田もやはりメンバー唯一の4年生。「先輩を表彰台に!」という後輩たちの力にも支えられ、嬉しい優勝となった。
「先輩を表彰台へ!」という、熱い思いは早稲田だけのものではない。オーシャンウーマンリレーで2位になった東海大学湘南校舎も、メンバー唯一の4年生、大塚彩加と一緒に勝ちたいという気持ちが2位に繋がった。
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 先輩から後輩へ、後輩から先輩へ……。お互いを思う気持ちが、インカレの舞台を一層熱くするのだ。インカレは今日が最終日。最終学年の皆さん、勝っても負けても、悔いがないよう、最後のインカレを大いに楽しんでほしい。


【インカレ初日の成績】


☆ 女子サーフレースLSweb
1位:三井結里花(日本大学)
2位:堤 茅咲(国士舘大学)
3位:中島静香(東海大学湘南校舎)

☆男子サーフレース
1位:大島圭介(神奈川大学)
2位:中本直也(拓殖大学)
3位:合津翔太(法政大学)

☆女子サーフスキーレース
1位:名須川紗綾(文教大学)
2位:三井結里花(日本大学)
3位:大山玲奈(早稲田大学)

☆男子サーフスキーレースLSweb
1位:小林 海(大阪体育大学)
2位:亀ノ上僚仁(国際武道大学)
3位:坂本 陸(日本体育大学)

☆オーシャンウーマンリレー
1位:早稲田大学
2位:東海大学湘南校舎
3位:日本大学

☆ オーシャンマンリレー
1位:早稲田大学
2位:国際武道大学
3位:国士舘大学

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