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白熱!プールインカレ
進化し続ける学生ライフセーバーたち
2014/12/09

The 6th Japan National Intercollege Pool Lifesaving Championships DAY-1

第6回全日本学生ライフセービング・プール競技選手権大会・初日


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この冬最初の本格的な寒波が到来した12月6〜7日、静岡県浜松市の浜松市総合水泳場(TOBiO)で、例年より2カ月早く「第6回全日本学生ライフセービング・プール競技選手権大会」が行われた。

浜松は2010年にプールインカレが初めて開催された場所。

原点回帰の今大会では、初日の第1種目から日本記録が更新されるハイレベルな戦いが繰り広げられた。

2014.12.6-7 静岡県浜松市・浜松総合水泳場

文・写真=LSweb編集室





ニュージェネレーション、台頭

LSweb 大会初日。

 浜松は遠州名物の冷たい“からっ風”が吹き荒れていた。一方、大会会場は競技開始前からすでに熱気が充満。2014年最後の、そして大学4年生にとっては学生最後のレースが始まろうとしていた。

 プールインカレはこれまで、毎年2月に行われていた。しかし今年は全日本が終わってからちょうど2カ月後の開催。学生たちはどの程度、プールでの泳ぎ込みができているのだろうか? 好記録は出るのだろうか?

 そんな密かな心配は最初の種目、200m障害物スイムで見事に打ち破られた。女子200m障害物スイムで、いきなり日本記録が更新されたのだ。

 2分16秒08と会心の泳ぎを見せたのは、早稲田大学3年の高柴瑠衣。得意の200mで連覇を達成した。今年2月に行われた第5回大会で「自己ベストを4秒近く更新しました」と話していた彼女。

 今回はそこからさらに2秒近くタイムを縮め、目標の日本記録を更新した。泳ぐ度に記録を更新する高柴。2分15秒台も目の前だ。
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女子障害で日本記録を更新した早大の高柴

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成蹊大1年の森田が男子障害を制した

 2分04秒37で男子200m障害物スイムを制したのは、成蹊大学1年生の森田。第3ヒート(全6ヒート)に登場し、好記録をマークした。

 「競泳で個人メドレーを得意としていたので、200mまだならなんとかいけます」と森田。

 プールでの公式戦デビューは、先月行われた神奈川県ライフセービング連盟主催の競技会ということで、エントリータイムの関係から第3ヒートでの泳ぎとなってしまったが、「最終組ならもっとタイムが上がったと思います。大会新を出したかったな」と自信を覗かせた。

 今大会では、森田を筆頭に同種目で2位に入った日本大学2年の荒生拓人や、男子200mスーパーライフセーバーで3位となった明治大学2年の湯浅泰旺、同じく4位に入賞した慶應義塾大学1年の上野 凌など、ニュージェネレーションの台頭も目に付いた。
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リレー種目でも活躍した日大2年の荒生

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西浜Jr出身の上野は慶應大1年

 また、ニュージェネレーションと言えば、4×50mメドレーリレーも忘れてはならないだろう。今大会では得点が加算されないオープン種目ということもあり、大学1年生や2年生のフレッシュなメンバーが多数参加。緊張する大舞台でのレース経験は、今後の活躍にきっと結びつくはずだ。

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オープン種目の女子4×50メドレーリレーを制した日女体大

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オープン種目の男子4×50メドレーリレーを制した大体大


初日三冠達成の坂本兄

 初日2つ目の日本新は、男子200mスーパーライフセーバーで飛び出した。

 最終ヒートで激突したのが、日本記録保持者の早稲田大学3年・榊原 司と、大会記録保持者の日本体育大学3年・坂本 陸。同い年のライバル対決は、2位の榊原に2秒以上の差をつけ、2分18秒62の日本新をマークした坂本に軍配が上がった。
スーパーライフセーバー2位の早大・榊原

スーパーLSで2位となった早大の榊原

スーパーライフセーバーで日本新を記録した日体大・坂本

日本新を見事に更新した日体大の坂本

 「調子は悪くなかったのですが…(記録保持者ということで)少し慢心していたのかもしれません」と榊原。

 大学3年生の就活はすでに水面下で始まっているそうで、大会だけに集中するわけにはいかない事情もあったようだ。だが、「陸に記録を出されて、すごく刺激になりました」と唇を噛みしめる。来年5月の全日本に向けて、闘志を新たにした榊原だった。

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マネキントウ・ウィズフィンで大会新を出した日大の宇治川

 男女ともに大会記録が更新されたのが、100mマネキントウ・ウィズフィンだ。男子は日大3年の宇治川仁人が57秒74、女子は日体大2年の坂本佳凪子が1分04秒01で優勝した。

 ところで、インカレの醍醐味といえば団体種目での盛り上がりだろう。今大会も前回同様、団体種目の得点が倍になるダブルポイントシステムを採用。選手の気合いは十分で、応援もさらにヒートアップする。

 そんな独特の雰囲気の中で行われた初日の団体種目が、4×50m障害物リレーと、4×25mマネキンリレーだ。この2種目、どちらも女子は東海大学湘南校舎、男子は日体大が制した。

 東海大クレストは、平野夏実(大学4年)→竹内梨夏(大学4年)→塩原あかり(大学1年)→中島静香(大学3年)と繋ぎ、2分00秒30の大会新記録で女子4×50m障害物リレー優勝。

 女子4×25mマネキンリレーは、平野→佐藤 遥(大学3年)→竹内→中島とマネキンをリレーし、大会記録を塗り替える1分29秒38をマークした。
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障害物リレーを制した東海大クレストメンバー(左から竹内、中島、塩原、平野)

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マネキンリレーも制し二冠を達成した東海大クレスト(左から中島、佐藤、竹内、平野)

 両種目とも2位は日体大。抜きつ抜かれつの手に汗握るレース展開となった。特に4×25mマネキンリレーは、途中、日体大が逆転に成功したが、東海大クレストの4泳、中島の力泳で再逆転の優勝となった。中島はプールから上がると応援席に向かって高々とガッツポーズを掲げ、チームメイトと抱き合って喜びを爆発させた。

 日体大も大会記録を更新する力泳を見せたが、僅かに及ばなかった。3位早大、4位日大と、1位から4位までは2種目とも同じ顔ぶれ。4校のライバル関係はしばらく続きそうだ。

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幡野、川島、坂本、鈴木のメンバーで障害物リレーを制した日体大

 実力拮抗の男子も大接戦のレースが展開されたが、こちらは日体大が2種目を制覇。

 男子4×50m障害物リレーは、鈴木健一(大学4年)→坂本 陸(大学3年)→川島駿介(大学1年)→幡野圭祐(大学2年)と繋ぎ、1分45秒85の大会新で優勝。
 男子4×25mマネキンリレーは、坂本→鈴木友三郎(大学4年)→鈴木→幡野の4人で1分13秒48の日本新をマークした。

 男子4×50m障害物リレー2位は東海大クレスト。こちらも大会新を記録したが、0.07秒差で優勝には手が届かなかった。男子4×25mマネキンリレーで涙を飲んだのは日大。日本記録を更新したものの、こちらは0.41秒差で金メダルを逃した。

「今大会はとにかくチーム種目にかけています」と言うのは、個人・団体合わせて初日に三冠を達成した日体大、坂本 陸。

 「女子は総合五連覇していますが、男子は第1回大会以来、総合優勝できていないんです。浜松はプールインカレ発祥の地。そして日体大男子が唯一、総合優勝している場所です。ここで優勝して復活したい! というのがチーム全員の思いです」と、副主将としての熱い思いを口にした坂本だった。

 結果はご存じの通りだが、日体大男子の復活劇は決した簡単な道のりではなかった。その様子は大会2日目のレポートでじっくりお伝えしよう。=敬称略
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スーパーライフセーバーで健闘を称え合う坂本(左)と上野

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女子のマネキンリレーでデッドヒートを演じる東海大クレスト(左)と日体大


☆★大会初日の各競技表彰☆★

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男女200m障害物スイム

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男女4×50m障害物リレー

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男女200mスーパーライフセーバー

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男女100mマネキントゥ・ウィズフィン

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男女4×25mマネキンリレー








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