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「第16回神奈川県ライフセービング選手権大会」開催 、森戸海岸にライフセーバー集合!2014/05/30

The 16th Kanagawa Lifesaving Championships

LSweb2014年5月25日、神奈川県ライフセービング連盟(KLF)が主催する「第16回神奈川県ライフセービング選手権大会」が神奈川県葉山町の森戸海岸で行われた。

大会参加選手はもちろん、同時開催された「第2回神奈川県ジュニア/ユース・ライフセービング競技会」に出場するジュニアや保護者なども集い、風光明媚な森戸海岸もこの日ばかりは、ライフセービング一色となった。

さて、県内一に輝いたクラブは一体どこのクラブだったのだろうか?

文・写真=LSweb編集室




2014年度オーシャン競技の幕開け

LSweb ゴールデンウィークが終わると夏はもうすぐそこ。5月後半から6月にかけての週末には、海辺で行われるライフセービング競技会が続けざまに開催される。

 その先陣をきって行われるのが「神奈川県ライフセービング選手権大会」通称「神奈川オープンサーフ」である。

 今年で16回目を迎える今大会は、2014年度オーシャン競技会の幕開けでもあり、本格的なシーズンの始まりを告げる大会には、毎年大勢のライフセーバーが集う。今年も県内外各地から25クラブ総勢166人のライフセーバーが参加。

 今大会の会場となったのは、葉山ライフセービングクラブが夏場のパトロール管理を行っている森戸海岸。すぐそばにいにしえの森戸神社が佇む風光明媚な森戸の海岸を舞台に真剣勝負が繰り広げられた。

LSweb 競技種目は、オーシャンマン、オーシャンウーマン、男女ボードレース、男女ビーチフッグスと、団体種目のレスキューチューブレスキューとなっている。これらの成績を踏まえ、総合順位が付けられる。ただし神奈川県大会なので、大会規定により他県から参加のクラブは、総合順位には含まれない。

 競技開始直前のコンディションは、気温20度、水温17度。薄曇りで水は少々冷たい。南南西の風が時折強く吹くが、湾内の波は小さく比較的穏やかな状況下でボードレース予選から競技はスタートした。

 午前中は、各種目の予選や同時開催された「第2回神奈川県ジュニア/ユース・ライフセービング競技」の各種目が順次行われていき、午後2時を過ぎる頃から各種目の決勝が始まった。

 オーシャン種目最初の決勝レースとなったオーシャンマンの頂点に立ったのは日体大/和田浦LSCの坂本 陸選手。2位には湯河原LSCの三木翔平選手、3位には銚子LSCの古金源太選手が続いた。
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 優勝した坂本選手は、6月2日から11日までフランス・モンペリエで開催されるライフセービング国際大会「アリーナレスキュー」へ日本代表の一員として参加する。
 ハードなスケジュールとなるが、しっかりと調整して国際大会でも良い結果を残して貰いたい。

 男子ボードレースを制したのは下田LSCの石川泰佑選手。オーシャンマンで優勝した坂本選手に競り勝った。3位には下田LSCの山本雄大選手が入った。
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 女子は、西浜SLSCの上村真央選手が、オーシャンウーマンとボードレースで二冠を達成。オーシャンウーマン2位には、館山SLSC所属のベテラン、毛利 邦選手が続き、3位に湯河原LSCの竹内梨夏選手が入った。
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 女子のボードレースは、2位に湯河原SLSCの竹内梨夏選手、3位に館山LSCの市川恵理選手が続いた。

 見事二冠を達成した上村選手はインタビューで次のように語ってくれた。

LSweb 「今回、西浜ジュニアの子と一緒に初めて大会に出させて貰ってすごく感動しましたし、子どもたちとお互いに高め合えた中でこういう結果が出せたと思います。
 もちろん、日頃の練習の成果も出たと思うんですけど、それ以上に、この大会で(子どもたちから)がむしゃらにやることだったり、一生懸命やることだったり、ただ競うだけでなく仲間と一緒に頑張るという気持ちを凄く感じたので、自分も最後まで頑張ることができました」

 西浜ジュニアと一緒に大会に参加して新たな発見や感動があったという上村選手。
 得意な種目を聞くと、「ボードですね。でも得意と言うよりもボードが〝好き〟です!」と明るく答えてくれた。

ビーチフラッグスは県外勢が優勢か!?

 ビーチフラッグスでも男女ともに熱い戦いが繰り広げられた。

 男子で目を引いたのは、式根島ライフセービングクラブと湘南ひらつかライフセービングクラブだ。双方ともこの大会では、表彰台の常連であり、今年もしっかりと予選を勝ち上がってきた。

 決勝ではその両クラブが激突。
 スタート直後から激しい競り合いの末、フラッグ最後の1本を手にしたのは式根島LSCの野口勝成選手だった。惜しくも2位となったのは、湘南ひらつかLSCの石橋拓土選手。3位には式根島LSCの猪爪賢史選手が続いた。
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 女子は、館山SLSCの深作萌選手と鴨川LSCの宮崎早穂選手という千葉県勢の一騎打ちとなった。
 スタートから良い飛び出しを見せた深作選手が見事フラッグをゲット! 2位に宮崎選手、3位には今井浜SLSCの利根川莉奈選手が入った。
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優勝した深作選手は高校2年生。昨年の「全日本ユース・ライフセービング選手権」でも高校1年生にして優勝している実力者だ。

試合直後の深作選手に今大会の結果について話を聞いた。

LSweb 「中学1年生の時にこの神奈川県大会で優勝して以来、4年ぶりに参加した今大会で優勝できて嬉しいです。来週、再来週(種目別とユース大会)と競技会が続くので、それに向けての調整を兼ねて、集中の仕方などを意識して臨みました。
 こうして勝てたのも、コーチや練習に付き合って下さった皆さんのおかげです。それから、父が忙しい仕事の合間を縫って練習に付き合ってくれるので感謝しています」

 すこしはにかみながらも、はきはきとインタビューに答えてくれた深作選手。目標とするのは、同じ館山SLSCに所属しているビーチフラッグス日本代表の藤原梢選手だという。

 目標とする選手が身近な存在として声をかけてくれ、練習の手助けをしてくれるコーチやお父さんがいるという恵まれた環境の中で日々練習できているというその充実感が結果にも表情にも表れている。
 日本のお家芸でもあるビーチフラッグス、期待のホープとして今後の彼女に注目していきたい。

 この大会唯一の団体種目であるレスキューチューブレスキューは、最後の競技でもあり各チームの応援も一際大きくなっていた。

 期待に応えてレースも接戦となるなか、最後のドラッグ勝負を制したのは、大磯ライフセービングクラブだった。僅差の2位に湯河原ライフセービングクラブ、続いて銚子ライフセービングクラブが3位に入った。

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 勝った大磯のチームは、応援団の大きな声援と祝福に包まれてとびきりの笑顔を見せていた。
 メンバーの一人に話を聞くと、
 「勝因は間違いなく最後のドラッグ勝負でした。あとランもよかったかな!? まあ、チームワークの勝利です! 大磯はアットホームなクラブでみんな仲がいいのでその結果です!」
といって、再び仲間の輪の中に飛び込んでいき、喜びを分かち合っていた。

 お待ちかねの最終成績となるクラブ総合成績は、1位が42点で湯河原ライフセービングクラブ、2位に27点の西浜サーフライフセービングクラブ、3位は14点の大磯ライフセービングクラブの順で表彰台に立った。LSweb
  ちなみに湯河原ライフセービングクラブは昨年に続き、みごと大会2連覇を飾った。
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 神奈川県ライフセービング競技大会か葉山町森戸海岸で開催されるのは、2005年の第7回大会以来のこと。大会当日は薄曇りで残念ながら富士山を見ることができなかったが、風光明媚な森戸の浜で、オフィシャルや安全係、地元葉山ライフセービングクラブなどの大会運営スタッフの尽力により、子どもから大人まで和気あいあいとしたよい大会となった。









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