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今日も心に火を!!
KAWASAKI SWIMMING CLUB練習会
2014/05/12

Fire to the heart - KSC practice meeting

LSwebライフセーバーの皆さんは、いつ、どこで、どのような練習を行っているのだろうか。

特にオフシーズンのスイム練習は、学校や地元のプールなど限られた場所となってしまうため、ライフセービングに特化した練習がなかなかできないという人も少なからずいるだろう。

そんなライフセーバーたちの練習環境を少しでも改善し、個々のスイムレベルや体力の向上をサポートしようと、今年1月から立ち上げられたのが「カワサキスイミングクラブ練習会」である。

貴重な練習環境を求めて多くのライフセーバーたちが参加している練習会のレポートを、辻堂LC代表の中川 健さんから頂いた。

さてさて、どんな練習会なのだろうか? 

文=中川 健(辻堂LC代表)
写真=田村憲章(銚子LSC)






サムサニマケズ、ユキニモマケズ、
仲間と一緒にスイム練習


 2014年度の冬季は、例年にも増して寒かった・・・。LSweb

 関東甲信各地では、観測史上1位を記録するほどの積雪量、記憶に残っている方も多いはずだ。そんな中、神奈川県川崎市高津区にあるカワサキスイミングクラブでは、ライフセーバーたちが集って「スイム練習会」を繰り広げていた。

 このスイム練習会、通称「カワスポ練」は、2014年1月から立ち上げられた。

 「この練習会は、ライフセーバーのトレーニングする環境を増やして基本となる泳力を向上させることと、ライフセーバーのコミュニケーションの場になると思い、始めました。練習のこだわりは、泳力や経験に関係なく、参加者が一体となってできる練習内容にしています」
と話すのは、銚子LSC所属でJLAライフセービング日本代表コーチの田村憲章さんだ。

 カワスポ練は、毎週火曜日20時~23時、4月から毎週木曜日6時30分~8時30分で行われ、その都度の連絡手段はコミュニケーションアプリのLINE。初回の練習会は8名だったが、LINEのコミュニケーションの広がりから5月初旬現在では、なんと登録者数60名にもなった。

 現役学生もいれば社会人も多く、共通点は「練習に飢えて」集まってくるメンバーたちだ。
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 カワスポ練では誰しもが参加可能で、現在までの参加クラブは、銚子LSC、和田浦LSC、白浜LSC、鹿島LSC、九十九里LSC、東京消防庁LSC、日本女子体育大学LSC、東洋大学LSC、サーフ90鎌倉LSC、辻堂LCと増えており、他クラブ同士がコミュニケーションを取れるのも特徴的だ。

カワサキスイミングクラブ 祝40周年!

 練習場所となっているカワサキスイミングクラブは、昭和49年2月にオープンし今年で40周年を迎える。

 「強く・明るく・たくましく」をモットーに、地域に根差したスイミングクラブとして「泳げない子を無くしたい」をテーマに幼児や小学生などの指導、水辺の安全を守るラーフセーバーの育成・器材販売、ご年配の方の寝たきりを防ぐ「貯筋運動」というトレーニングの実施などさまざまな活動を行っている。
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 また、施設もスイミングプール、トレーニングジム、フィットネススタジオなどがあり、中でもこだわりが「スポーツ風呂」。こちらはイスラエルからの【死海の湯】を定期的に取り入れており、会員の方やカワスポ練メンバーの楽しみの一つにもなっている。

 そして、ライフセーバーがライフセービングを語る部屋として2012年5月に「Lifesaver’s room」をオープン。ライフセービングクラフトや小物など、活動に必要なアイテムが揃うのはありがたい限りだ。

強豪メンバー&練習メニューも多種多様

LSweb 毎回の出欠はLINEで確認、練習メニューは田村さんが作成する。

 スイム練習を始め、マネキン練習、パワーコード練習、オープンウォーター練習、ラインスロー練習、SERC練習などなどメニューバリエーションも豊富だ。過去10年間、日本体育大学ライフセービング部の監督・コーチを務められた実績もある田村さんは、厳しい練習の中にも「楽しさ」を忘れない。

 ある日の朝練は4500mスイムメニュー。前半2200m泳いだ後のフィンスイム(50m×4本ハード、100m×4本×2セットダッシュ)見ただけでも心臓が破裂しそうになるメニュー表・・・。これをさらっとメンバーに渡す田村さん。

 気合が入ってアップに向かうメンバーも入れば、少々躊躇してプールに入るメンバーと様々、まあ始まってしまえばみんなサクサクと泳ぎ始める。練習環境はiPodから流れる音楽がかかっていて快適、音楽にもコダワリがあり、いま旬な「アナと雪の女王」が流れることも!

 ただ、楽しげな音楽がかかっていてもキツイ練習には変わりないのだが、そこは田村さん! 音楽も流すタイミングを計算されて?!いるのか、フィンスイム直前からは「ロッキー3のテーマ“EYE OF THE TIGER”」が流れ出す。ハイテンションな音楽を聞いたメンバー全員は意識覚醒、気合いも最高潮!
 その日のメニューをやりきったメンバーたちの顔は、皆とても清々しかったのである。
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 「田村さんの練習は凄くキツイんですが、メニューのバリエーションも様々で楽しくてしょうがないです!」と語るのは鹿島LSCの須田邦彦さん。早朝5:30からの境川パドル練習会にも参加している猛者の一人だ。

 「スイムメニューはとても濃いいので、正直しんどいっす・・・」と愚痴を漏らすのは銚子LSCの梅林寛人さんだ。ムードメーカーでもある彼は、逆転の発想でメンバーを笑顔にさせる。

 「みんな速いから凄く良い刺激をもらえる! 練習環境を与えてくれる田村さんには本当に感謝です!!」と語るのは銚子LSC・日本代表の栗真千里さん。
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 カワスポ練には、みな個性があり、気遣いや思いやりが厚く、一緒に居てとても気持ちの良いメンバーが揃っている。
 そして、純粋に「強くなりたい、成長したい」と想っているからこそ、お互いを尊重し合い切磋琢磨し合うのだろう。

 今日も心に「火!」を灯して、練習に励んでいるに違いない。
 メンバーの成長に、今後も期待したい。








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