この秋、各地でいくつものローカル競技会が開催された。
規模はそれぞれ違えども、いずれもライフセーバー同士の交流と、活動の普及を目的に行われたものだ。
こうしたファンレースの基礎となるのが、クラブ内で開催される競技会イベントだろう。
まずはクラブメイトで団結すること! そんな目的で開催された、西浜SLSC恒例の「西浜カップ」のレポートが届いたのでご紹介しよう。(LSweb編集室)
レポート=小田切伸矢(西浜SLSC)
写真=荒井 閑(西浜SLSC)
みんなで手をつなごう、西浜カップ
西浜カップは当初、ジュニアの競技会がなかった頃に、ジュニアの子どもたちが、これまで培った成果を発揮できる場として始められたもので、今ではジュニアはもちろん、クラブ会員の子どもから学生、社会人まで集まる交流の場として開催している。
今回の西浜カップは、10月26日(日)に総勢195人のクラブ員が参加し開催された。
9回目となる今回のテーマは「52年目の新たな歩み〜みんなで手をつなごう〜」。
昨年は、台風の影響でビーチ種目のみの開催となったが、今年は秋晴れの空の下、波も穏やかな中、ビーチ種目・オーシャン種目を無事に開催することができた。
まずは全員でビー チクリーンを行い、競技開始。各学年、各年齢層の子どもと大人が混ざって混合チームを10チーム結成し、ビーチリレー、宝探しリレー、ビーチフラッグス、ニッパーボードレース、ニッパーボードリレーの5競技を実施した。
チーム名は海の生き物の名前からとり、イルカ、クジラ、カメ、クマノミ、シャチ、クラゲ、アザラシ、ペンギン、サメ、チンアナゴとした。
オリジナル競技で大笑い
競技内容は、基本的にジュニア・ユースの大会に沿った競技内容で行っているが、各チームで今回のテーマである「みんなで手をつなぐ」を実践してもらいたいと、リレー形式のチーム競技を多く実施。
今年は小麦粉の中に隠れたマシュマロを探す、「宝探しリレー」というお楽しみレースも取り入れた。
チーム種目は、子どもと大人の混合チームで、ビーチリレー、ニッパーボードリレー、そして宝探しリレーを行い、個人競技は、学年、年齢別にビーチフラッグス、ニッパーボードで競い合った。
朝の自己紹介の時は緊張した様子だったメンバーたちだが、競技が始まると真剣な顔つきになり、どのチームも子ども、大人関係なく相談し合い、チーム内が一致団結。それぞれの競技で仲間を応援する姿 、真剣な表情、楽しそうな笑顔を見ることができた。
特にお楽しみリレーでは、真剣な表情で顔を小麦粉で真っ白にしている様子がおかしく、応援しているほうも皆が笑ってしまった。
また個人競技では、学年が上がって行くにつれ緊張感も増し、中学生のビーチフラッグスは大人と変わらない雰囲気。
社会人の30代以上は「怪我なく、安全第一!」を目標としたが、三浦秀樹理事長が急遽オープン参加したことで安全第一は忘れ去られ、皆さん必死にフラッグに食らいつき、会場を更に盛り上げてくれた。
「いやぁ、怪我がなく本当に良かった(笑)」
ニッパーボードでは、低学年の選手が途中でバランスを崩し海に落ちても、すぐに立ち上がり乗り直し必死にゴールを目指すといった、社会人と変わらない姿を見ることができ、高学年になると少しのうねりを上手く乗りこなしあっという間にゴールしていた。
そんな選手たちの姿を見て、運営スタッフもオフィシャルとして真剣に、また楽しんで取り組むことができた。
シメは恒例のBBQで
開会式ではなんとなくぎこちなく、緊張した面持ちだった各チームメンバーも、閉会式では笑顔、笑顔。メンバー同士で多いに盛り上がっていた。
最後はお待ちかねのBBQ。お腹をすかしたメンバーが、我先にとお肉に食らいつき、普段はなかなか顔を合わせることのないメンバー同士が話したり、久しぶりに会う仲間と談笑したりと、それぞれが西浜カップを楽しんだ。
西浜カップは、準備から競技運営までクラブ員の一人一人の協力があって開催できる競技会だ。今回も沢山のクラブ員にご協力頂き、大会を成功裏に終わらせることができた。
また、今大会にご協賛頂きいたビラボン湘南店様、かんぽ生命様、ハンド&サム鍼灸治療院様、ガードショップ様に心より感謝します。ありがとうございました。
今年は西浜サーフライフセービングクラブ創設52年目。これからもより一層、地域に貢献できるような深みあるクラブを目指し前進していく……そう気持ちを新たにした西浜カップだった。
☆西浜カップ 総合結果☆
1位 シャチ 230P
2位 カメ 220P
3位 チンアナゴ 200P
4位 クラゲ 190P
5位 クマノミ 180P
6位 クジラ 170P
7位 サメ 160P
8位 ペンギン 140P
9位 イルカ 100P
10位 アザラシ 60P