日本のライフセービング活動先進地域である神奈川県で、近年、近隣のクラブ同士が協力して、レスキューにあたろうという機運が盛り上がっている。
いつ、誰が、どうやって協力すれば、より良い活動ができるのか?
ライフセーバーたちの新しい試みを、2つの実例で紹介しよう。
文・写真=LSweb編集室
【訓練終了後の意見交換から】 ・溺者の個人情報を他浜のライフセーバーとどこまで共有するべきか? ・事故の状況をどこまで詳しく説明すべきか? 迅速にヒューマンチェーンを開始することとの兼ね合いは? ・遊泳客など、一般人にヒューマンチェーンを手伝ってもらう場合は、厳重な安全確保が必要となる。どういう人なら手伝ってもらえるかという基準も決めておくべきではないか? ・一般人にとってヒューマンチェーンというのは遺体捜索と変わらない。協力をお願いする時には、そのあたりのこともきちんと説明するべきではないか? ・海底地形や潮流などは浜ごとに大きく違う。ライフセーバーの安全をいかに確保すべきかも大きな課題 | ||
【訓練終了後の意見交換から】 ・電話連絡やトランシーバーのやりとりに時間がかかり、PWC到着までの時間が想定より遅かった。一刻を争うならばレスキューボード2本でいったほうが速かったかもしれない。臨機応変に対応できるように考えたい ・PWCはクルーがいないと重溺が上げられないので、軽溺を先に上げた。応援にかけつける前に、クルーをピックアップして連れていったほうが良かったかもしれない ・訓練ということで試しに携帯の録音機能を利用してみた。電話連絡の様子やトランシーバーでのやりとりなど、それなりの音質で録音できたので、こうした記録はいざという時にも役に立つのではないか ・電話、トランシーバーを利用しながら、現場と本部、さらに隣り浜の本部と応援のPWCとの連絡を統括するのが難しかった ・レスキュアー同士でお見合いしてしまうことがあった。指揮系統をどう統括するか、現場で指示できる人は遠慮なく指示してもいいのではないか | ||
今年の梅雨は今のところ雨が少なく、暑い日が続く。
梅雨明けはもう少し先になりそうだが、一足早く海水浴場の海開きがいよいよスタートした。
湘南エリアでは、逗子や平塚が一足早く海開きを行い、シーズン中の安全を祈願するとともに、さまざまなビーチイベントが開かれ、多くの人で賑わった。
もちろん、ライフセーバーたちも早速パトロール開始。いよいよ彼ら彼女たちが躍動する熱い熱い夏がやってきた!
文・写真=LSweb編集室
ゴールデンウイーク前半の4月27日、千葉県山武郡の九十九里海岸にて、IRBおよびPWCの操船技術アップを目的とした、ライフセーバー有志による合同トレーニングキャンプが開催された。
IRB(インフレータブル・レスキュー・ボート)やPWC(パーソナル・ウオーター・クラフト)といった動力系レスキュー機材(パワークラフト)は、夏のパトロールシーズンはもちろん、競技会や、マリンスポーツ大会の監視業務でも大活躍する、ライフセービング活動にとって、なくてはならない道具だ。
しかし日本では、IRB、PWCどちらを運転するのにも小型船舶操縦士免許の取得が必須。この免許制度の壁があるため、IRBやPWCの操船に関わるライフセーバーの数は限られているのが現状だ。
そんな中、九十九里LSCと西浜SLSCを中心としたライフセーバーが集まり、シーズン前の自主合同トレーニングが行われた。その様子を、インストラクターとして参加した、西浜SLSCの飯塚剛志さんにレポートしてしていただいた。(LSweb.com編集室)
文=飯塚剛志(西浜SLSC)
写真=松永 祐(九十九里LSC)
『パトロールネットワーク』(パトネット)は、神奈川県ライフセービング連盟(KLF)加盟の県内13地域クラブが連携を深め、パトロールの質の向上を図ることを目的として創設された。
今年で4年目の夏を迎えるパトネット。2013年最初のミーティングが、さる3月16日(土)、神奈川県藤沢市鵠沼海岸にある湘南海岸公園サーフビレッジ内にて開催された。
また、パトネットに先立ち、同会場でKLF平成24年度報告会が開催され、年間の活動報告等の説明が行われた。
文・写真=LSweb編集室
千葉県南房総市の岩井海水浴場は、
東京湾に面した遠浅で波静かなビーチ。
臨海学校や海浜実習でこの場所を利用する人も多い。
緩やかに弧を描く砂浜は延長約3km。
夏にはそのうち約2kmが遊泳可能な海水浴場となる。
ここで監視パトロールを行うのが、
日本体育大学ライフセービング部の学生、卒業生が所属する「岩井ライフセービングクラブ」だ。
2012-8 千葉県・岩井海水浴場
文・写真=LSweb編集室
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