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KLF主催のジュニア&ユース プール競技会開催
第1回大会には116人が参加
2015/03/23

神奈川県平塚市・平塚総合体育館温水プール 2015.3.15

第1回 神奈川県ジュニア/ユース ライフセービング・プール競技会

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桜のつぼみが膨らみはじめる3月中旬。

神奈川県平塚市の総合体育館温水プールにて、神奈川県ライフセービング連盟が主催するジュニアとユース向けのプール競技会が開催された。

ぽかぽか陽気の日曜日、小学1年生から中学3年生まで11チーム116人が参加し、繰り広げられた熱戦の様子を紹介しよう。

文・写真=LSweb編集室




決死の覚悟で
人生初!? の飛び込みにも挑戦


LSweb 毎年11月に開催されている、神奈川県ライフセービング連盟(KLF)主催のプール競技会。一昨年までは、一般部門とジュニア/ユース部門が同時開催されていたが、参加人数の増加に伴い時間的な制約が厳しくなったため、それぞれ独立した大会として行われることになった。

 一般向けのオープン大会はこれまでと同じく11月に、そして今回、単独大会としては初となるジュニア/ユース向けのプール競技会が開催された。

 初回にも関わらず100人を超す参加者が集まった今大会。県内クラブはもちろんだが、東京、千葉、茨城、静岡、さらには新潟からもエントリーがあり、改めてジュニア/ユース世代の競技会需要の高さを認識することになった。

 実施競技は、個人・団体合わせて全14種目。小学生は2学年ごとに一クラスとし、小学1〜2年生および小学3〜4年生は男女混合、小学5〜6年生および中学生は男女別にレースが行われた。
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 会場となった平塚総合体育館温水プールの水深は、浅いところで1.2m、深いところで2.0m。足が届かない選手も当然いるわけで、競技経験の少ない、あるいはほとんどない小学校低学年の選手にとっては、それだけで不安になる状況だったに違いない。

 一旦はスタート台に上ったものの、想像以上の高さだったのか、台から下りてプールの縁から飛び込むことにした子どもの姿も。

 そんな様子を目にすると、彼らのドキドキがこちらまで伝わってくるようで何とも言えない気持ちになるし、コーチから「あの子、スタート台から飛び込むのは人生初なんですよ」などという言葉を聞けば、ゴーグルが取れないか、お腹を打たないか、とハラハラする。

 無事にスタートしても、まだ安心はできない。ちゃんとゴールまでたどりつけるだろうか? とヒヤヒヤ、ドキドキ。そんなする保護者やコーチ、審判たちの心配をよそに、順位はビリでも、最後まで泳ぎ切った子どもたちは、実に嬉しそうな顔でプールから上がってくる。その誇らしげな笑顔に、ほっとした大人は多かったはずだ。
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 もちろん、低学年でも達者な泳ぎを見せるジュニアもいる。スイミングクラブでも練習する彼らにとっては、日頃の練習の成果を発揮できる、チャレンジしがいのある大会だ。

 小学3〜4年生50m障害物スイムで優勝した、カワサキSCの丸山雄平選手は、「どのくらい泳げるって? ずーっと泳げるよ。得意なのはクロールなんだ!」と首からメダルを下げてニコリ。週6日プールで練習しているそうで、リレー種目でも活躍していた。
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大人顔負け
中学生たちは僅差の勝負


LSweb まだ華奢で、あどけない表情の小学生に比べると、中学生は体つきもしっかりし始め、急に大人っぽくなってくる。すでに4〜5年の競技歴を持つ選手もいて、時折、大人顔負けの迫力あるレースも見られた。

 そんな一戦が、1〜3位までがそれぞれ約1秒差の接戦となった中学生男子の100mマネキントウ・ウィズフィン。優勝は下田LSCの鈴木智弘選手。バディ冒険団の森野郁也選手が2位、大竹SLSCの鈴木 歩選手が3位となった。

 この競技、泳力はもちろんだが、マネキンにチューブを巻くテクニックも勝敗に大きな影響を及ぼす。チューブを巻く時の逆転や、その後の50mで再逆転など、手に汗握る見応えがある接戦だった。
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 歓声がひときわ大きくなったのが、リレー種目だ。小学生がチームを組んだ4×50m障害物リレーと、4×50mレスキューチューブリレーでは、上級生が下級生を励まし、下級生は上級生に声援を送って互いに奮闘。チーム競技ならではの団結力を見せていた。
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 メンバーが多い西浜SLSCや世田谷SAなどは、同じ種目に複数チームを送り込みひときわ盛り上がっていたが、コーチたちはチーム編成や泳ぐ順番を決めるのに、さぞや頭を悩ませたことだろう。そんな苦労も、子どもたちのがんばりで吹き飛んだのではないだろうか。
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 一方、中学生はリレー種目への参加が、女子2チーム、男子3チームと少し寂しい結果になった。リレー種目に出場するには、4人のメンバーが必要だ。ジュニアプログラムが継続していけば、徐々に中学生も増えていくのだが、中学、高校へと進めば学校の部活動との両立をどうするか、という問題も浮上してくる。そこがユース世代の抱える課題の一つでもあるのだ。

 大会に出場した子どもたちの充実した顔を見れば、ジュニア/ユース世代にとって競技会の存在がいかに大きいかよく分かる。

 開会式で「今大会を通して神奈川で生まれた絆を、ライフセービングの未来に繋げることを誓います」と、力強く選手宣誓した湘南ひらつかLSCの渡辺あゆみ選手の言葉どおり、この大会に参加した選手が、ジュニアからユースへ、さらにその先へ……とステップアップしてくれることに期待しよう。
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【第1回 神奈川県ジュニア/ユース ライフセービング・プール競技会 成績表】



小学1・2年生混合50mジュニアレスキューチューブ

小学1・2年生混合50mジュニアレスキューチューブ

小学3・4年生混合50m障害物スイム

小学3・4年生混合50m障害物スイム

 
小学5・6年生女子50m障害物スイム

小学5・6年生女子50m障害物スイム

小学5・6年生男子50m障害物スイム

小学5・6年生男子50m障害物スイム

 
小学3・4年生混合4×50mレスキューチューブリレー

小学3・4年生混合4×50mレスキューチューブリレー

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中学生女子100m障害物スイム

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中学生男子100m障害物スイム

 
中学生女子100mマネキントウ・ウィズフィン

中学生女子100mマネキントウ・ウィズフィン

中学生男子100mマネキントウ・ウィズフィン

中学生男子100mマネキントウ・ウィズフィン

 
中学生女子4×50m障害物リレー

中学生女子4×50m障害物リレー

中学生男子4×50m障害物リレー

中学生男子4×50m障害物リレー

 
中学生女子4×50mメドレーリレー

中学生女子4×50mメドレーリレー

中学生男子4×50mメドレーリレー

中学生男子4×50mメドレーリレー