RESCUE2012

大会直前 レスキュー2012情報 その4
ヤングパワーに注目! ユース日本代表
2012/11/05

Rescue 2012 in Adelaide Preview Vol.4

 レスキュー2012のサーフ競技会場となるグレネルグの町は、南オーストラリア州の州都、アデレード中心地から車で約20分の距離にある、海辺のリゾート地。アデレードからはバスまたはトラム(路面電車)でアクセスでき、トラム駅の目の前には、町のシンボルともなっている海へと長く伸びる桟橋がある。

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 ナショナルチーム部門のオーシャン競技は、桟橋から海に向かって右手エリアで行われる。天候にもよるが、海面は基本的にフラットで遠浅。ビーチはきめの細かいパウダーサンド、というコンディションだ。

 11月3日に現地入りし、4日から最終調整に入った日本代表選手団は、大会本番に向け、良い意味で緊張感を高めているように見受けられた。大会2日前となる今日(5日)は、午前中にプール競技の会場となるサウスオーストラリア・アクアティックレジャーセンターで練習を行った。

 五輪選考会などが行われる施設というだけあり、「泳ぎやすいプールでした」というのが、選手たちの共通の認識のようだが水深は3m。これがマネキンピックアップなどにどう影響するか気になるところだ。
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 日本と入れ替わりでプール練習を終えたのが、国際ライフセービング連盟(ILS)の事務局があるベルギーチームの面々。チームマネージャーに話しを聞いたところ、「今回はプール競技で10位以内を目指している」との答え。

 「来年開催されるワールドゲームスの出場資格が、プール競技の10位までだからね。ベルギーの場合、活動の主体がプールなので、どうしてもプール競技にフォーカスを当ててしまうことになる。個人種目は決勝に残れないものもあるかもしれないけれど、リレー種目は決勝レースで上位に食い込みたいと思っているよ」
 と自信をのぞかせた。
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 午後からはオーシャン会場での練習が予定されていたが、雷雨の影響で早々に切り上げる羽目に……。夕食までの時間は、宿舎ホテルのジャグジーにつかったり、イメージトレーニングをしたりと思い思いの時間を過ごした。
 
 大会前日の明日は、軽めの練習で体調を整え本番に備える。最初の種目、SERCは現地時間の7日午後1時から開始される予定だ。

 ところで、今大会では初の試みとして各国の19歳以下が競う、ナショナルユース部門が新設された。日本のユースチーム(B代表)を率いる飯沼誠司監督に、期待と抱負を語ってもらった。LSweb

——B代表にはどんな活躍を期待していますか?

飯沼監督(以下、飯沼):B代表の選手たちには成績ウンヌンということよりも、今回の経験を生かして、次の世代の日本代表になるように、と言い聞かせています。今回は初めての経験なので、今まで練習してきた成果をきちんと出すこと、そしてこれが終わりではなく、フランスで開催されるレスキュー2014では彼らが代表として世界相手と戦えるようになることを期待しています。

——先が楽しみですね。

LSweb飯沼:B代表は中期的な視点で育てていますので、A代表とは違うメニューを取り入れることも多いのです。でもだからと言って、成績はどうでもいいということではありません。世界ナンバー1のオーストラリアのユース選手にどこまで迫ることができるか、またプール競技はタイムが出ますから、代表レベルと遜色のないタイムを出してほしいですね。

 B代表のキャプテンを務める小林 海 選手は、「大会まであと2日ですが、チームの雰囲気は良いと思います」と笑顔を見せる。
 個人の目標は? と聞くと少し小さな声で「メダルを獲りたいですね」と一言。そして「もちろんボードレースもがんばりますが、SERCでメダルを獲りたいです」と続けた。
 
 そう話す小林キャプテンの横で、ジュニア時代からの同期である坂本 陸 選手が「ボードレスキューでも表彰台を狙いたいです」と力強く宣言。
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小林選手と坂本選手、息の合った2人がボードを手にガッツポーズをしながら海から上がってくるのを期待しよう。

文・写真=LSweb編集室