facebook  twitter  rss  youtube


LSweb
新体制で2015年度をスタートした
神奈川県ライフセービング連盟
2015/03/03

General Meeting of KANAGAWA LIFESAVING FEDERATION and Patrol Network 2015 Kick off

LSweb

3月1日、神奈川県藤沢市のサーフビレッジにて、神奈川県ライフセービング連盟(日本ライフセービング協会神奈川県支部)の通常総会が開催され、新役員が選出・承認された。これにより、新たな顔ぶれによる新年度がスタートした。

また、総会後には「パトロールネットワーク」の今年度キックオフミーティングが行われ、来る夏に向けての助走が開始された。


文・写真=LSweb編集室




委員会制度を導入

LSweb 相模湾と東京湾に面し、数多くの海水浴場が点在する神奈川県は、国内屈指のライフセービング活動県だ。

 1960年代からライフセーバー(当時はライフセーバーという名称ではなかったが)による海水浴場での監視活動が始まり、時代の変化とともに体制を変えながら発展してきた。

 神奈川県ライフセービング連盟(KLF)が設立したのは1997年。

 2001年にはNPO法人となり、神奈川県内でのライフセービング活動の普及や、地域クラブのネットワーク強化、またライフセーバーのレベルアップや、ライフセービングを通じての青少年育成など、活発に活動している。

 現在、同連盟に所属している地域クラブは横浜海の公園LSC、三浦海岸SLSC、葉山LSC、逗子SLSC、鎌倉LG、サーフ90鎌倉LSC、西浜SLSC、辻堂LSC、サーフ90茅ヶ崎LSC、茅ヶ崎SLSC、湘南ひらつかLSC、大磯LSC、二宮LSC、湯河原LSCの14クラブだ。

 今回の総会では、昨年度の事業報告および新役員の選出・承認が行われた。新役員の顔ぶれは下記とおり。また今年度より新しい試みとして「委員会制度」が導入された。これにより、各事業をよりきめ細かく、迅速に進められることになりそうだ。

 所属クラブが多く、参加人数が多いからこそ、また海水浴客が多いことからも、さまざまな課題に直面し、解決策を模索してきたKLF。
 同連盟の活動は、全国で活動するクラブや活動を模索するライフセーバーとって、ひとつのモデルケースとなり得るものかもしれない。興味にある人はHPなどから活動内容の詳細を確認していただきたい。


【神奈川県ライフセービング連盟 役員一覧】

LSweb会長:相澤重男
顧問:朽木 聡
顧問:加藤道夫

理事長:土志田 仁(西浜SLSC)
副理事長(パトネット):菊地一郎(鎌倉LG)
理事(ジュニア):相澤千春(西浜SLSC)
理事(マネジメント):永井 宏(湯河原LSC)
理事(スポーツ):三浦秀樹(西浜SLSC)
理事(アカデミー):白井勇喜(湘南ひらつかLSC)
監事:伏黒哲司(湘南ひらつかLSC)

パトネット委員長:佐藤雄太(鎌倉LG)
ジュニア委員長:今井恵子(西浜SLSC)
スポーツ委員長:泉田昌美(西浜SLSC)
アカデミー委員長:内田直人(辻堂LSC)


現場至上主義を目指す「パトネット」

LSweb KLFが行うさまざまな事業の中で、ライフセーバーひとり、ひとりに特に関係が深いのが「パトロールネットワーク」、通称「パトネット」事業だ。

 パトネットとは、県内に活動する地域クラブが連携することで、海水浴場で起こる事故を防止・減少しようと5年前から始めた取り組み。
 これまでに人材不足解消のための「共同リクルーティング」や、クラブ間を横断した「合同レスキュー訓練」、所属クラブ以外の浜でパトロール経験する「浜留学」、また事故症例の情報共有や専門家の意見を聞く「パトネットミーティング」の開催などを行ってきた。

「パトネットが始動したことで、現場レベル、つまりパトロールの前線に立つライフセーバー同士の繋がりが深まり、活発な意見交換ができるようになりました」と立ち上げに尽力した菊地一郎副理事は言う。その状況をさらにもう一歩進めようと考えているのが、今年の活動方針に「現場至上主義」を掲げる佐藤雄太パトネット委員長だ。

「現場の人間が、現場ために、現場のことをする。トップダウンではなく、ボトムアップで活動するために、パトロールの前線に立つ皆さんにも一緒になって考えてほしいのです。例えば、7月の悪夢、つまり7月1日から海水浴場がオープンする神奈川県では、大学生が夏休みに入る8月まで深刻な人手不足に悩まされます。そういう状況が分かるライフセーバーたちに、一緒に悩み考えてもらえれば」と佐藤さん。

 10クラブ、20人が参加したキックオフミーティングでは、「ジュニア活動をやりたいが指導者不足。どうすればいいか?」といった質問から、「活動へのモチベーションを維持するためにも、大会の数を増やしてほしい」といった要望、さらに「人命に関わる仕事の割には賃金が安い。ライフセーバーは時間とお金をかけて資格を取得し、トレーニングしているのに」といった問題提起まで、さまざまな意見交換がなされていた。
LSwebLSweb
 
LSwebLSweb
 クラブ単位では解決しにくい問題が多いからこそ、パトネットで取り上げる意義がある。すぐに答えが出るものではないが、現場のネットワーク、KLF内のネットワークをフルに活用し、解決への糸口が見つかることに期待したい。

 パトネットでは、今年も浜留学、パトネットミーティングの開催などに向け、準備を進めている。また5月に鎌倉市の由比ヶ浜で行われる「第17回神奈川県ライフセービング選手権大会」では、大会会場にパトネットブースを設け情報発信していく予定だそうだ。









news&information

  新着記事