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春休み目前!
神奈川ジュニア&ユースプール競技会、開催
2016/02/24

第2回神奈川ジュニア/ユース ライフセービング・プール競技選手権大会!
神奈川県・平塚総合体育館温水プール 2016.02.21

LSweb梅の花が満開となり、春の足音が聞こえはじめた2月下旬。

神奈川県平塚市の平塚総合体育館温水プールにて、神奈川県ライフセービング連盟(KLF)が主催する「第2回神奈川ジュニア/ユース ライフセービング・プール競技選手権大会」が開催された。

小学1年生から中学3年生まで、県内外の8チーム123人が参加した熱戦の様子をお届けしよう。

文・写真=LSweb編集室





体験会で緊張を吹き飛ばせ!

LSweb 二度目の開催となる今大会には、県内から鎌倉ライフガード、カワサキスイミングクラブ、湘南ひらつかライフセービングクラブ、西浜サーフライフセービングクラブ、バディ冒険団、湯河原ライフセービングクラブの6チームが、また県外からは下田ライフセービングクラブ、館山・世田谷合同チームの2チームが参加した。

 競技は小学1〜2年生、3〜4年生、5〜6年生、中学生の4クラスに分かれて行われ、小学1〜2年生と3〜4年生は男女混合、小学5〜6年生と中学生は男女別でのレースとなった。

 参加人数が最も多かったのは、42人と全体の約1/3を占めた小学5〜6年生。次に多かったのが中学生で、1〜3年生まで合わせて38人がエントリーした。

 実施競技は年齢や体力を考慮して、小学1〜2年生は「50mジュニアレスキューチューブレース」の1種目、3〜4年生と5〜6年生は「50m障害物スイム」「4×50m障害物リレー」「4×50mレスキューチューブリレー」の3種目、中学生は「100m障害物スイム」「4×50m障害物リレー」「100mマネキントウ・ウィズフィン」「4×50mメドレーリレー」の4種類が行われた。

 小学校低学年の生徒たちの中には、ライフセービング競技会に出場するのはこれが初めて、という子どももいる。そんな子どもたちにとって、50mの長水路プールはとてつもなく長く、飛び込み台はものすごく高く、足のつかないプールは底なし沼のように深い……。

 そこで、レース開始前には1時間半にわたって競技プールが開放され、LS日本代表・飯沼誠司監督はじめ各クラブのコーチや、日本代表の平野修也選手(辻堂LC)の指導による体験会が開催された。
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 何度もプールに飛び込むうちに、最初は緊張気味だったジュニアたちの表情が、段々と和らいでいった。心の準備ができたところで開会式。地元、湘南ひらつかLSCの奈良部元春選手、久保田純令選手の2人が選手宣誓すると、いよいよ競技開始だ。

次々飛び出した好タイム!

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50m障害物スイム(小学3-4年生/男女混合)

 最初の種目の50m障害物スイムで、小学4年生ながら堂々とした泳ぎを見せたのが、西浜SLSCの志賀海空選手。昨年の大会記録を更新し、表彰台の真ん中に上った。

 鎌倉LGの小学6年生、井上弾天選手は同種目の小学5〜6年生男子で優勝した。競泳でも活躍する彼は、「ライフセービングは楽しい。中学生になっても続けていきたい」と言って、チームメイトに笑顔を見せた。

 100m障害物スイムは、館山・世田谷チームの中学3年生、津嶋笑満花選手と板場貴大選手が力強い泳ぎで好タイムを出した。
 2人はもう一つの個人種目、100mマネキントウ・ウィズフィンでも優勝し、実力を見せつけた。LSweb

 マネキンレースを振り返った板場選手は、「去年は同じ種目でマネキンのピックアップに25秒もかかってしまったので、今年は基本的なことを確実にやろうと思っていました」と言った後、「あとはがむしゃらに泳ぎました」と続けた。

 保護者やコーチが最も手に汗握った競技が、小学1〜2年生のレスキューチューブレースだろう。
 50m泳げるか? そんな心配をよそに、参加選手全員が最後まで泳ぎきった。

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50mレスキューチューブレース(小学1-2年生/男女混合)

 このレースで優勝したのが、西浜SLSCの小学2年生、浜地櫂依選手だ。

 表彰式後に声をかけると、メダルを首にかけ、表彰状を手にしながら「今日は本気が出せた!」と元気良く一言。その顔は自信にあふれていた。

 僅差の2位はカワサキスイミングの小学2年生、鈴木連太朗選手。初参加の感想を聞くと、メダルを見てニッコリ。

 コーチから「もう少しがんばれたな」と言われると、照れたように再びニッコリ。楽しくて、次の目標も見つけられた大会になったようだ。
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たった一度のレースが人生を変える!?

LSweb ジュニア/ユースをいえども、様々なドラマが起こったのがリレー種目だ。

 体格も学年も違う、小学3〜6年生がチームを組んだ小学生のリレー種目は、泳者によって順位が大きく入れ替わる、ハラハラドキドキの展開となった。

 逆転に喜ぶチーム、負けてガッカリくるチーム、判定で唖然とするチーム……。チームメイトと肩を抱き合い喜ぶ姿もあれば、落ち込む仲間にそっと声をかける子どもの姿もある。

 そして、そんな子どもたち一人一人に、時に咤激励し、時に笑顔で迎え、時に落ち着いた声で諭すコーチたちの姿も。

 残念だったのは、インフルエンザなどの体調不良で参加できない選手がいたことだろう。

 「うちは中学生の間でインフルエンザが流行ってしまって」と三木玲奈コーチが話す湯河原LSCは、上級生がいない心細さを小学生たちだけで乗り切った。

 中学生はリレーメンバーを揃えられるチーム少なく、女子は西浜SLSCと館山・世田谷チーム、男子は西浜SLSC、館山・世田谷チーム、湘南ひらつかLSCの少数精鋭対決となったが、大会記録を更新する熱戦が繰り広げられた。
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 そんなリレーを観戦しがら「周りがみんな速かった」と話したくれたのは、夜明け前に出発したという下田LSCの中学1年生、高橋奈子選手だ。

 「今シーズンはプールで全然泳いでいなかったので……。これからは海だけじゃなくて、プールでももっと泳ごうと思います」と気持ちを新たにしていた。

 「中学生になったらライフセービングじゃない部活をやる」そう言っていたジュニアの一人が、「やっぱりもうちょっと続けようかな……」と口にしたのは、表彰台に上った嬉しさよりも、逆転負けしたことが悔しかったからのようだ。

 嬉しくても、悔しくても、たった1本のレースで大きな刺激を受けるジュニア&ユース世代。競技会に出たことで、その先の生き方まで変わってしまうかもしれない、そんな可能性がある世代なのだ。

 閉会式で大会を振り返った湘南ひらつかLSCの奈良部選手は、「仲間と一生懸命練習して、メダルが獲れるようにがんばります」

 久保田選手は、「皆と一緒に泳げて楽しかったです。これからはかっこいいライフセーバーになれるようがんばります」と、実に頼もしいコメントを聞かせてくれた。
 
ジュニア、ユースを経てかっこいいライフセーバーへ。彼ら、彼女らの変化が楽しみだ。
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今大会成績表はKLFホームページにてご確認下さい(下記をクリックするとKLFサイトに飛びます)。

★☆大会成績表はここをクリック☆★

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50m障害スイム(小学5-6年生/男女)

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100m障害スイム(中学生/男女)

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100mマネキントウ・ウィズフィン(中学生/男女)

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4×50m障害物リレー(小学3〜6年生/男女混合)

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4×50mレスキューチューブリレー(小学3〜6年生/男女混合)

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4×50m障害物リレー(中学生/女子)

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4×50m障害物リレー中学生/男子)

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4×50mメドレーリレー(中学生/女子)

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4×50mメドレーリレー(中学生/男子)