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新入生さん、いらっしゃい!
8大学合同 新入生勧誘海練 開催
2014/04/23

Newcomers, welcome to lifesaving world!

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学生ライフセーバーにとって、新学期が始まる4月は、パトロール期間の8月と並んで書き入れ時のシーズンだ。

自分の履修スケジュールを差し置いてでもやらなければいけないこと、それがクラブ発展のために必要不可欠な「新入生の勧誘」である。


文・写真=LSweb編集室





今年も寒かった、新勧海練

LSweb 3月並の気温に逆取りしてしまった先週末、神奈川県藤沢市の片瀬西浜海岸では、多くの学校ライフセービングクラブが、入学したての1年生にライフセービングを体験してもらう「新入生勧誘海練」を開催していた。

 その中でひときわ目立っていたのが、青山大学、神奈川大学、慶応大学、國學院大学、実践女子大学、帝京大学、中央大学、文教大学の8大学が一緒に行った合同新勧海練だった。

 関東近郊にキャンパスのある8大学には共通点がある。それはいずれの大学も、ライフセービングクラブの部員が少なかったということだ。そこで、互いに協力しながら新入生を獲得しようと、4年前から合同で新勧海練を開催するようになったのである。

LSweb 「他大学と一緒にやることで、機材の数が揃いますし、サポートするメンバーの頭数も増えます。何より、少人数でひっそりやるよりも活気が出ますよね。学校という垣根を越えた仲間ができることもアピールできると思います」
 と話すのは、今年、合同新勧海練の実行委員長として奮闘した、神奈川大学3年の坂田 郷さんだ。

 ライフセービングの魅力を感じてもらい、一緒に活動してくれる仲間を増やすことを目的とした今回の合同新勧海練。上級生たちは学校間を行き交い、何度もミーティングを重ね、新入生用のウエットを人数分調達し、安全かつ思いっきり体験できるようにと、メンバーの活動浜である横浜海の公園LSCからニッパーボードを借用するなど、万全の準備を整えた。

 そして迎えた当日。開会式に続いてビーチクリーン、ウォーミングアップが行われ、その後、上級生たちの迫真の演技によるレスキューデモンストレーションが披露されると、いよいよ4班に分かれての体験がスタートした。
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 海ではボードとチューブが用意され、新入生は見よう見まねでトライする。最初はおっかなびっくりだったものの、上級生たちの丁寧なサポートのお陰で、しばらくするとニッパーボードで波に乗れるようになり、実に楽しそうだった。

 陸ではビーチフラッグスやドラッグレースなどを体験。ビーチフラッグスで上級生顔負けの俊足ぶりを見せる新入生もいたが、ドラッグレースでは苦戦する新入生が多かった。

 上級生たちは、ファンレースで盛り上げ、罰ゲームでも盛り上げといつも以上に元気いっぱい。自らも大いに楽しみ、ライフセービングの魅力を伝えていた。
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8校合わせて100人以上が集結

 小規模校同士が協力して新入生を勧誘する、という合同新勧作戦の成果は確実に現れているようで、今年は8校合わせて新入生51人、上級生52人、計103人と100人以上のメンバーが一堂に会した。合同海練を始めた当初はどの学校も部員が10人前後で、後輩ゼロという学校もあったそうだが、今では浜でも目を引く人数に増加した。
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「うちのクラブがこんな人数になるなんてスゴイ!」
 と感激ひとしおだったのは帝京大学のOGだ。同大学からは11人の新入生が参加。そのうちの1人に参加の動機を聞いたところ、
「今回参加した1年生は、全員が救命救急士を目指しています。ライフセービングの経験は、絶対に役に立つと思ってやろうと思いました!」
 と力強い返事が返ってきた。

 昨年、クラブ設立10周年を迎えた神奈川大学の1年生は、
「高校まで競泳をやっていましたが、大学では違うことをしてみたいなぁと思っていたところ、ライフセービングなら競泳の経験が活かせると興味を持ちました。やってみて、寒かったですけど面白かったので、かなり気持ちが固まってきました」
 とコメント。神奈川大学からは8人の新入生が参加した。

 ここ数年、部員1人という状態が続いていた慶応大学は、今回4人の新入生が集まった。
「ライフセービングをやっているという同級生に誘われてきました。一緒にクラブを作っていこうと言われ、面白そうだなと思ったのです」
 と話すのは、看護医療学部に通う1年生。同大学4年の浦 健太さんは、
「最後の学生生活でリレー種目に出られるかと思うと、嬉しいですね」
 と寒空の下、笑顔を見せた。
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「いやぁ、今日は予想外の展開でした。連絡をもらった時には、確か“新歓コンパ”って言われたような(笑)」
 と話してくれたのは、文教大学の1年生だ。女子大生との合コンだと思って来てみたらウエットを着させられて海へ入ることになった……というわけだが、それでも楽しそうに体験していたので、まんざらでもなさそう。文教大学からは5人の1年生が参加した。

LSweb それぞれ3人の新入生が集まったのが、國學院大学、中央大学、青山学院大学の3校。少数精鋭クラブに、新たなメンバーが加入してくれそうだ。

 今回唯一、新入生の参加がなかったのが実践女子大学だ。
「ライフセービングは海で活動するので、敬遠する人もいるようです。学校で人気が高いのはラクロス部かな。他大学のサークルに参加する学生も多いので、勧誘はなかなか大変です。今、メンバーが私たち2人しかいないので、浜での活動や、他大学、社会人の人とも仲良くなれることなど、ライフセービングの魅力をアピールして、引き続き勧誘を続けていきます」
 合同海練を手伝いつつ、決意を新たにした2人だった。しっかりと活動を続けていれば、きっと仲間もできるはず。ガンバレ〜。


 新勧が終わって入部を決めれば、次は活動する浜を決め、ベーシック資格取得……と夏前の新人学生ライフセーバーは実に多忙だ。でも、それが充実した学生生活の入り口となる。新入生の皆さん、ウェルカム・トゥー・ライフセービング・ワールド!
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