facebook  twitter  rss  youtube


プール競技3日目
日本A代表は12位、B代表は5位で競技終了
1位はイタリア、オーストラリアは4位でサーフ競技へ突入
   2012/11/10

レスキュー2012 現地レポート③



 プール競技最終日となる大会3日目は、100mマネキンキャリー・ウィズフィン、50mマネキンキャリー、ラインスロー、200mスーパーライフセーバー、そして4×50mメドレーリレーの5種目が行われた。

LSwebLSweb
 プール競技で10位以内に入れば、来年、コロンビアで行われるワールドゲームスのライフセービング種目に出場することができる。日本代表のひとつの目標が、このワールドゲームスに出場すること。そのために、コーチ陣はスイム力を重視したチーム編制を行ってきたのだ。
LSwebLSweb
 しかし、個人種目ではなかなか世界の壁を越えることができなかった。A代表で決勝の残ることができたのは、100mマネキンキャリー・ウィズフィンの西山 俊 選手と、50mマネキンキャリーの毛利 邦 選手だけ。毛利選手はB決勝トップの総合9位、西山選手はB決勝6位の総合13位で、貴重なポイントを上げることができた。
 
 個人種目とは反対に、日本のねばり強さを発揮できたのがリレー種目だ。4×25mマネキンリレー(プール競技2日目に行われたが、抗議のため結果発表が今日になった)では、A代表男子がA決勝の残り、1分16秒06の日本記録を更新。
LSwebLSweb

 また4×50mメドレーリレーではA代表女子がB決勝に進出し12位、男子はA決勝に残り総合7位の大健闘を見せた。ただし、メダルを期待したラインスローでは、A代表男女ともに記録なし、または失格となり残念な結果に終わった。

 一方、ユースクラスではメダルを4個も獲得するなど、B代表の活躍が目立った。
 A代表の参加が42チームになのに対し、B代表の参加は14チームにとどまるなど規模は大きく異なるが、初日のSERCで銅、2日目の4×25mマネキンリレーで銀、3日目のラインスローで銀、4×50mメドレーリレーで銅と4種目でメダルを獲得したのは称賛に値する。
LSwebLSweb
 伸び盛りの選手たちがメダルを手にしたことで、やる気を大いに高め、自信を深めてくれたことは、日本のライフセービング界にとっても大きな収穫だったと思う。

 3日間かけて行われたプール競技のスコアは、1位がイタリアで418ポイント、2位がニュージーランドで355ポイント、3位がドイツで314ポイント、優勝筆頭のオーストラリアは274ポイントで、明日から得意のサーフ競技に突入する。
 日本はA代表が64ポイントで12位、B代表は268ポイントで5位につけている。
 
 明日から2日間は、グレネルグビーチで日本が得意とするサーフ競技が行われる。ここで巻き返しを図り、ひとつでもふたつでも順位を上げることを期待したい。

【日本代表の成績(大会3日目)】


☆4×25mマネキンリレー(2日目)
4位:B代表女子=高橋志穂、皆川綾菜、内藤由里恵、高橋愛海(1分45秒03)
2位:B代表男子=小林 海、坂本 陸、菅 卓也、富沢泰介(1分21秒13)
失格:A代表女子=三井結里花、毛利 邦、水間菜登、佐伯芽維LSweb
8位:A代表男子=菊池 光、西山 俊、鈴木陵平、清水雅也(1分16秒06)*日本新

☆100mマネキンキャリー・ウィズフィン
B代表女子
5位:高橋愛海(1分11秒72)
7位:速水 愛(1分12秒72)
B代表男子
9位:菅 卓也(1分03秒62)
棄権:小林 海
A代表女子
予選敗退:水間菜登(1分09秒08)
予選敗退:毛利 邦(1分07秒62)
A代表男子
13位:西山 俊(52秒80)
棄権:鈴木陵平

☆50mマネキンキャリーLSweb
B代表女子
7位:内藤由里恵(43秒50)
11位:高橋志穂(49秒06)
B代表男子
6位:坂本 陸(34秒08)
10位:菅 卓也(38秒53)
A代表女子
9位:毛利 邦(38秒30)
予選敗退:三井結里花(40秒39)
A代表男子
予選敗退:菊池 光(33秒92)
予選敗退:清水雅也(33秒37)

☆ラインスロー
5位:B代表女子=髙橋愛海、皆川綾菜(30秒01)
2位:B代表男子=小林 海、坂本 陸(11秒66)
失格:A代表女子=三井結里花、佐伯芽維
記録なし:A代表=長竹康介、植木将人LSweb

☆200mスーパーライフセーバー
B代表女子
10位:高橋志穂(2分58秒30)
11位:皆川綾菜(2分59秒34)
B代表男子
失格:坂本 陸
失格:富沢泰介
A代表女子
予選敗退:三井結里花(2分42秒82)
予選敗退:佐伯芽維:(2分44秒69)
A代表男子
予選敗退:清水雅也(2分26秒89)
失格:長竹康介

☆4×50mメドレーリレー
4位:B代表女子=速水 愛、皆川綾菜、内藤由里恵、髙橋愛海(1分53秒96)
3位:B代表男子=小林 海、坂本 陸、菅 卓也、富沢泰介(1分39秒43)
12位:A代表女子=坂本佳凪子、毛利 邦、佐伯芽維、水間菜登(1分50秒34)
7位:A代表男子=鈴木陵平、西山 俊、菊池 光、清水雅也(1分35秒82)



文・写真=LSweb編集室





プール競技2日目
日本記録更新で健闘する日本代表
トップを走るのはイタリア
   2012/11/09

レスキュー2012 現地レポート②



 プール競技5種目が行われた大会2日目。会場のサウスオーストラリア・アクアティックレジャーセンターでは、午前中の予選から白熱した接戦が繰り広げられた。

LSwebLSweb
 
 朝一番で行われたのが200m障害物スイム予選。その第1ヒートに登場したのが、B代表の内藤由里恵選手と髙橋志穂選手だ。初めての世界大会で、初めてスタート台に立つ2人は少し緊張したのだろうか、自己ベストに及ばないタイムで最初のレースを終えた。
 
 プール競技は、種目ごとにユース女子、ユース男子、オープン女子、オープン男子の順番でレースが行われていく。続く200m障害物スイムのユース男子には、B代表の森野友也選手と富沢泰介選手が出場した。こちらは適度な緊張感でレースにのぞめたようで、自己記録を大幅に縮める泳ぎを見せてくれた。

 オープンクラスになるとヒート数も多くなり、決勝進出をかけた戦いが激しさを増す。その雰囲気に気後れしたのか、同種目で日本記録を持つ坂本佳凪子選手、三井結里花選手ともに自己記録を更新することなく予選で敗退してしまった。だが、男子の清水雅也選手、菊池 光 選手ががんばり2人とも午後のB決勝に進出。最終成績は菊池選手が総合12位、清水選手が総合16位で6ポイントを獲得した。

 大会2日目に行われたプール競技は、先の200m障害物スイムのほか、4×50m障害物リレー、100mマネキントウ・ウィズフィン、100mレスキューメドレー、そして4×25mマネキンリレーの5種目。4×25mマネキンリレーはオープン女子ニュージーランドの抗議により成績発表が3日目に持ち越しとなったが、残る4種目で成績が確定した。
LSwebLSweb
LSwebLSweb
 日本代表は100mマネキントウ・ウィズフィンと、4×50m障害物リレーで日本記録を更新した。100mマネキントウ・ウィズフィンでは、坂本佳凪子選手が予選ヒートで、チームメイトである水間菜登選手が持つ1分05秒80を100分の1秒上回る1分05秒79をマーク。また西山選手もチームメイトの鈴木陵平選手が持つ57秒61を上回る56秒88を予選でマークし、B決勝へと駒を進めた。
LSwebLSweb
 
 4×50m障害物リレーは、A代表男女が日本記録を更新。女子は水間選手、毛利 邦選手、三井選手、坂本選手がB決勝で1分57秒44をマークし9位に、男子は菊池選手、西山選手、清水選手、鈴木選手がA決勝で1分42秒38を出し8位入賞を果たした(プール競技2日目の日本代表の成績は下記のとおり)。
LSweb
 更新されたのは日本記録だけではない。大会2日目には世界新が3つ出た。
 1つ目はオープン女子の100mマネキントウ・ウィズフィンで、ニュージーランドのリー選手が1分11秒23を記録。2つ目はオープン女子4×50m障害物リレーで、五輪スイマー率いるニュージーランドチームが1分50秒39という素晴らしいタイムで記録を更新した。3つ目はオープン男子の200m障害物スイム。決勝レースには五輪スイマーが複数人登場したが、1分53秒44をマークした中国のシン選手が激戦を制した。

 大会2日目を終え、オープンクラスで総合トップに立ったのは211ポイントのイタリア。
 以下、ニュージーランド(194ポイント)、ドイツ(148ポイント)、オーストラリア(144ポイント)と続いている。日本A代表は37ポイントで12位につけている。U19クラスは274ポイントのオーストラリアがリード。以下、ニュージーランド(236ポイント)、スペイン(219ポイント)、カナダ(153ポイント)、日本は131ポイントで5位という順位だ。

【日本代表の成績(大会2日目)】

☆200m障害物スイム
B代表女子LSweb
9位:内藤由里恵(2分24秒96)
12位:髙橋志穂(2分36秒06)
B代表男子
10位:富沢泰介(2分14秒96)
12位:森野友也(2分17秒86)
A代表女子
予選敗退:三井結里花(2分19秒59)
予選敗退:坂本佳凪子(2分21秒23)
A代表男子
12位:菊池 光(2分04秒05)
16位:清水雅也(2分06秒78)

☆4×50m障害物リレー
4位:B代表男子=小林 海、坂本 陸、菅 卓也、富沢泰介(1分49秒52)
5位:B代表女子=速水 愛、皆川綾菜、内藤由里恵、髙橋愛海(2分07秒11)
8位:A代表男子=菊池 光、西山 俊、鈴木陵平、清水雅也(1分42秒38)
9位:A代表女子=水間菜登、毛利 邦、三井結里花、坂本佳凪子(1分57秒44)

☆100mマネキントウ・ウィズフィンB代表女子LSweb
12位:速水 愛(1分14秒55)
失格:髙橋愛海
B代表男子
6位:坂本 陸(1分01秒79)
7位:小林 海(1分03秒62)
A代表女子
予選敗退:坂本佳凪子(1分05秒79 日本新)
予選敗退:水間菜登(1分06秒64)
A代表男子
14位:西山 俊(57秒39)*予選ヒート56秒88が日本新
予選敗退:鈴木陵平(57秒39)

LSweb☆100mレスキューメドレー
B代表女子
9位:内藤由里恵(1分29秒75)
11位:皆川綾菜(1分34秒52)
B代表男子
8位:菅 卓也(1分15秒21)
失格:桜井 希
A代表女子
予選敗退:三井結里花(1分22秒57)
失格:毛利 邦
予選敗退:清水雅也(1分09秒96)
予選敗退:鈴木陵平(1分13秒21)


SERCで日本ユースが銅メダル獲得!
A代表は8位入賞
1位はともにオーストラリア
   2012/11/07

RESCUE2012 現地レポート①



 レスキュー2012が開幕した。初日の競技はSERC。A代表が参加するオープンクラスは24チーム、B代表が参加するU19クラスは7チームが参加し、ライフセービングの本質である救助の技を競ったのだった。

 救助現場は50mプール全面。競技時間は2分間。アクセス可能区域は10mほどの一画に限られるという設定は、オープン、U19ともに同じだ。
 
 要救助者はオープンクラスの場合、軽溺7人、重溺(水没マネキン)2人、陸上に傷病者1人という配置。使用できる機材は、水上にレスキューチューブ、軽溺者が使用していたと思われる浮き輪、マット×2、ビート板が浮いており、陸上には1m程度の棒とバケツが置かれていた。
 
 一方、U19の要救助者は軽溺6人、重溺(水没マネキン)2人、陸上に傷病者1人という設定。使用できる機材は、陸上にロープとゴムボール、水上には浮き輪×2、ライフジャケット、レスキューチューブが浮かんでいた。

 オープンクラスから競技が始まったが、日本代表は24チーム(エントリー26チームのうち2チームが危険)中21番目の登場。前回大会で入賞したオーストラリア、カナダ、アイルランド、南アフリカ、スペインはいずれも日本の前に競技を終えており、その中では軽溺、重溺を含めすべての溺者を救助したオーストラリアが一歩リードしているように見えた。

LSwebLSweb
 
 そして登場したA代表。リーダー役の植木将人選手の指示を受け、長竹康介選手、西山 俊 選手、三井結里花選手が水に飛び込む。長竹、三井両選手はプールの右サイド、西山選手は左サイドを中心に救助活動を行う。競技中盤、軽溺者を救助していた三井選手から「重溺発見!」の声。すかさず、すでに軽溺者1人を救助し終えた長竹選手がサポート入った。
LSwebLSweb
LSwebLSweb
 
 A代表の動きは悪くないように見えた。しかし、50mプール全面を使用した設定に、救助しきれない溺者がいたのも事実。軽溺6人、重溺1人を救助した時点で競技時間が終了した。

 日本A代表が救助することのできなかった軽溺1人と重溺1人は、実は多くのチームも救助できなかった。
 重溺者がいる位置がエントリーできる場所からかなり離れていること、また水に完全に沈んでから再び浮き上がってくる軽溺者の演技が迫真に迫っており、瞬間的に見ただけではなかなか発見することができなかったことがその理由だ。LSweb

 短い休憩を挟んでU19クラスのSERCが始まった。競技順は香港、カナダ、スペイン、ニュージーランド、オーストラリア、日本、アメリカ。

 ユースチームながら、どの国も落ち着いて救助活動を行っているのが印象的だった。中でも、カナダは機材を上手に使いスムースな救助を行い、オーストラリアはオープンクラス同様、重溺を含むすべての溺者にアプローチしていた。
 
 最後から2番目となった日本B代表のリーダーは高橋愛海選手。小林 海 選手、坂本 陸 選手、皆川彩菜選手が水中での救助を担当した。中でもプール左サイドを受け持った坂本選手が、軽溺と重溺を一度に救助する活躍を見せ、B代表は時間内にすべての溺者にアプローチした。
 競技終了後、会場から大きな拍手をもらう出来栄えに、選手たち、そしてコーチ陣も手応えを掴んだようだった。
LSwebLSweb

 結果はオープンクラスが8位、U19クラスが3位。B代表は優勝が期待できる活躍だっただけに残念な気持ちも残るが、表彰台に登る3位は立派な成績。気落ちせずに明日からもがんばって欲しい。LSweb

 競技内容と採点基準に関しては、オフィシャルにインタビューしてからご報告する。今しばらくお待ちいただきたい。

[SERC成績表]LSweb
オープンクラス
1位:オーストラリア(261.3ポイント)
2位:ノルウェー(246.0ポイント)
3位:カナダ(225.8ポイント)
4位:ニュージーランド(225.5ポイント)
5位:イギリス(224.5ポイント)
6位:フランス(206.8ポイント)
7位:アイルランド(204.3ポイント)
8位:日本(197.8ポイント)

U19クラス
1位:オーストラリア
2位:カナダLSweb
3位:日本
4位:ニュージーランド
5位:スペイン
6位:アメリカ
7位:香港








大会直前 レスキュー2012情報 その6
SLSA主催のデベロップメントプログラムが大好評
   2012/11/07

Rescue2012 Preview Vol.6



 レスキュー2012の開催国であるオーストラリアは、言わずと知れたライフセービング王国であるが、今回、改めてこの国の凄さを知る出来事があった。それが、ライフセービングの発展途上国を対象とした、デベロップメントプログラムの開催である。
 
 正式名称は「ライフセービング&スポーツ デベロップメントプログラム」というのだが、要はこれからライフセービングを普及していこうという国々のチームを世界大会に招待し、事前に選手およびコーチに対するクリニックを行って、レスキュー2012の本番に送り出すというプログラムだ。

LSwebLSweb
 主催はサーフライフセービング・オーストラリア(SLSA)。大会前日まで3日間かけ、プール競技およびサーフ競技のルール説明、機材の取り扱い方法、そして実技から、コーチング学、オフィシャル育成の方法まで、SLSAのスタッフが時に身振り手振りで、熱心に直接指導していた。LSweb

 今回、このプログラムに参加したのは14カ国(下記参照)、102人の選手と35人のコーチたち。マネキンに触るのは初めてという選手もいれば、ボードやサーフスキーに初めて乗る選手も大勢いたようで、講習会は終始なごやかな雰囲気。プログラム最終日には、国籍を超えて笑顔で談笑するする姿がそこかしこで見られ、少し羨ましい感じもした。

 一方、選手たちがクリニックを受ける姿を見つめるコーチたちの目は真剣そのもの。メモを取りながら、あるいは何度も質問する姿が印象的だった。
LSwebLSweb
 プログラム参加国の一つ、スリランカ・ライフセービング協会のGunarathna会長は「今までいろいろな講習や講演を受けてきたが、このプログラムがベストです」と力説。「実技だけでなく、コーチングのテクニックも勉強することができるのが素晴らしいですよ」と話してくれた。
 
 スリランカは昨年、南アジア・ライフセービング大会を初めて開催するなど、ライフセービングの普及に力を入れているアジア圏の国の一つだ。同国のライフセービング協会が設立されたのは1979年だが、2000年代に入るまではそれほど普及が進んでいなかったという。

 しかし現在は、SLSAに資格に準じたブロンズメダリオン(ベーシックライフセービング資格)を独自に発行できるようになり、取得者は5000人まで増えたそうだ。
 「ただ、実際にライフセービング活動をしているのは1000人程度。これからは日本も含め、アジア圏で協力してライフセービングを普及していきましょう。アジアがまとまれば、もっと力を発揮できるはずです」と熱く語ってくれたのだった。
LSwebLSweb
 1980年代のSLSAのサポート抜きに、今日の日本のライフセービングはなかったと言っても過言ではないだろう。
 今回のプログラムを目の当たりにして、日本ができることはなんだろうかと改めて考えさせられた。

 競技力では間違いなくアジアトップの日本。世界ナンバーワンのオーストラリアがそうであるように、アジアナンバーワンの日本にも、やらなければならない使命があるのではないだろうか。
LSwebLSweb
デベロップメントプログラム参加国
マレーシアLSweb
インドネシア
フィリピン
タイ
パキスタン
フィジー
スリランカ
インド
カメルーン
ケニア
ブラジル
アルゼンチン
マケドニア
ラトビア
(14カ国/順不同)

文・写真=LSweb編集室




大会直前 レスキュー2012情報 その5
総合優勝を狙うニュージーランドチーム
   2012/11/06

Rescue2012 Preview Vol.5



 いよいよ明日からレスキュー2012が始まる。
 日本代表は午前中にプールで、午後から海での最終調整を行い、明日の本番に備えた。

LSwebLSweb
 
 午前中、日本代表と同じ時間にプール調整を行っていたのが、1998年以来の世界王者を狙うニュージーランドチームだ。スコット・バートレット監督にプールサイドで話しを聞いた。LSweb

——チームの調子はいかがですか?

バートレット監督(以下、バートレット):今回はケガ人も今のところ出ていないし、良い調子で仕上がっていますよ。

——目指すはワールドチャンピオンですよね?

バートレット:もちろんです、そのために頑張ってきましたからね。6年計画ですよ。6年がかりでチームをここまでにしました。いやぁ、がむしゃらにやりましたし、大変でしたよ。

——前回のエジプト大会では、オーストラリアに僅差で敗れましたね。今回はどこを強化してきたのでしょうか?

バートレット:プール競技を得意とする選手を土台に、サーフ競技の強化を徹底してきました。ボードやスキーといったクラフト系は、特に力を入れて強化しましたね。もちろん、ビーチも強いですよ。

——6年がかりでチーム作りをしてきたということですが、代表選手の選抜はどのようにしているのですか?

バートレット:ニュージーランドでは1年間に4つの大きな大会があります。その4大会の結果を基準に選抜しています。オープンクラス(A代表)に参加する選手たちは、学生と社会人が半々ぐらいでしょうか。メンバー決定は今年の6月。それから半年間にわたって、チームで練習を続けてきました。LSweb

——ユースメンバー(B代表)も基本的に同じ選考方法ですか?

バートレット:そうです。練習はオープンクラスと合同でやることもありますし、別々にやることもあります。オープンクラス同様、ユースチームがオーストラリアのユースとどんな戦いをしてくれるのか、とても楽しみにしています。

——そろそろオーストラリア以外の国が頂点に立つところを見たいですものね。

バートレット:それは私も同じですよ。お互いに頑張りましょうね。

 国際ライフセービング連盟(ILS)が主催するようになってから、レスキューシリーズでオーストラリアを破ったことがあるのは、隣国であるニュージーランドだけ。今回はオリンピックスイマーもメンバーに加わっている。
 黒いユニフォームに身を包むキーウィ軍団と、黄色と緑がトレードマークのオージー軍団の戦いはいかに……!



文・写真=LSweb編集室






news&information

  新着記事

  News&Info新着記事

  News&Info年別アーカイブ