Andmore

-
必読!女性ライフセーバーの健康管理
第5回 健康美肌を守るスキンケア
2018/05/23

How to manage in good shape for female lifesavers

女性ライフセーバーに知ってもらたい健康管理の方法を、大竹SLSCのライフセーバーであり、助産師として働く齋藤愛子さんの解説でお届けする本連載。

今回はライフセービングシーズン目前の今から習慣づけたい、美しい肌を守るスキンケアの方法を取り上げてみた。紫外線が急激に今から実践しよう!(LSweb編集室)


文=齋藤愛子(大竹SLSC)




日焼け止めを正しく選ぼう



 赤ちゃんのようにつるつるの肌とまではいかなくても、女性なら誰でもきれいな肌でいたいと思う。肌がきれいであれば、それだけで自分の自信になり、表情豊かに人と接することができる。

 たくさんの遊泳者に話しかける機会の多いライフセーバーにとって、美肌を保つことは、コミュニケーション力の向上にも少なからず効果があるといえるだろう。

 今回は海で活動するライフセーバーの肌を健康に保つ方法を共有する。




 まずは日焼けのダメージから皮膚を守るために、日焼け止めを正しく選びたい。日焼けの原因となる紫外線には3種類ある。

①しわやたるみといった肌の老化の原因となる紫外線A波。
②メラニン色素をつくり、しみやそばかすの原因となる紫外線B波。
③悪性新生物(がん)などの皮膚病の原因となる有害性の高い紫外線C波である。

 日焼け止めは紫外線A波とB波をカットできるが、紫外線C波をカットすることはできない。オゾン層のみが紫外線C波をカットできるのだが、オゾン層の破壊で紫外線C波が地球上に届いてしまうことが現在心配されている。

日焼け止めの種類は様々


 では紫外線A波とB波が肌に届くのを防止するために、どのような日焼け止めを塗ればよいのだろうか。

 日焼け止めにはPAとSPFという2つの指標がある。PAは紫外線A波の防止効果を、SPFは紫外線B波の防止効果を表す数値である。

 PAは+の数で表され、+の数が多いほど紫外線B波のブロック効果が高い。++++が最大なので、PA++++と記された日焼け止めを使用するとよい。




 SPFの数値は、紫外線が皮膚に当たりだしてから日焼けをするまで個人差があるのだが、その日焼けをする時間をたとえばSPF30なら30倍遅らせることができる、という意味である。

 10分で日焼けをする人なら30倍の300分、つまり5時間に遅らせることができる。ただ、こまめに塗りなおさなければその効果はないので、監視活動で忙しいライフセーバーはSPF30以上の日焼け止めを使用し、できるだけこまめに塗りなおすとよい。

 そして日焼けをしてしまったら保湿をし、肌の回復を促すこと。保湿を効果的に肌にとり入れるには、正しいスキンケアがキーとなってくる。


日焼け止めはしっかり落とす!


 みなさんは日頃から正しいスキンケアができているだろうか。特に夏の監視救助期間中、日々の業務に忙しくてついつい日焼け止めをきちんと落とさずに洗顔したり化粧水だけをつけてそのままにしていないだろうか。

 時間がない時も、日焼け止めをしっかり落としてから洗顔し保湿をすること。それが皮膚の回復を促し美肌を守るためにとても大切なポイントである。

 また、外側からのケアに加え、日々の生活でも、肌を美しく保ち、日焼けからの回復を早めることができる。

 食事ではビタミンの多い野菜や果物を摂取する。ビタミンCは茹で水に溶け出すため、茹でる時間を短くしたり、水を使わない加熱調理(蒸す、炒める)でビタミンCを摂取するよう心がける。また、ビタミンCは夜寝ている時に吸収力が高まるため、夕食時に柑橘類などビタミンCを含んだ果物を食べると良い。

 睡眠時間も削らずに自分が満足できるくらい眠る。人によって必要な睡眠時間は異なるが、肌がダメージから回復するためにターンオーバーを活発に行う肌のゴールデンタイムは22:00-02:00なので、この時間に眠っていられれば最高だ。

 精神的なストレスも肌の健康を害するので、嫌なことは周りと共有し浄化して、楽しいことや嬉しいことも周りと共有し倍増させて日々を過ごせるように、生活環境もマネジメントしていってほしい。


    
 
齊藤愛子(さいとうあいこ)

大竹SLSC所属。筑波大学入学後にライフセービングを始め、今年でライフセービング歴15年。競技ではオーシャンウーマンやスーパーライフセーバーを得意とした。
大学卒業後、会社勤務を経て、より深く命に係わる仕事をしたいと看護師免許、その後、助産師免許を取得。現在、産婦人科(神奈川県)にて助産師として命の誕生に寄りそう現場に携わっている。内閣府が実施する国際交流事業「東南アジア青年の船」に参加した経験も持つ。JLA国際室所属。サーフインストラクター。B級審判。

 
    








And more 記事タイトル 一覧

年別アーカイブ



-