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法政大学SLSC
創立25周年記念パーティーを開催
2018/04/11

Hosei University Surf Lifesaving Club celebrated its 25th anniversary!


卒業式シーズンまっただ中の3月17日、
法政大学サーフライフセービングクラブの
創立25周年パーティーが都内で開催された。

クラブ発足から四半世紀——。
200人以上が巣立ったクラブの歴史を振り返りつつ、
初代から25代まで約80人が和やかに親交を深めた。


文・写真=LSweb編集室





70の手習いはライフセービングが取り持つ縁!?

1期・中條裕太さん

 法政大学サーフライフセービングクラブ(HUSLSC)の活動が始まったのは、1993年のことだ。初代の中條裕太さんは、大学生になったらライフセービング活動をしたいと期待に胸を膨らませて入学したのだが、当時、学校にはライフセービングクラブがなかった。それならば自分たちで作ってしまえ!と、金子昌弘さん、上村雅幸さんらの友人たちと一緒に立ち上げたのがHUSLSCというわけだ。

 経済学部の教授だった苅谷春郎さんが顧問を引き受けてくれたことで、その年の秋には大学公認サークルとなった。当時の様子を中條さんはこう話す。

「多摩校舎のプールを使いたいという一心で、苅谷先生に顧問をお願いしました。ほどんと騙して顧問になってもらったようなものです(笑)」


苅谷春郎さん


 昨年3月に大学を定年退職した苅谷さんは、当時をこう振り返る。
「当時私は経済学部で一番人気のない選択体育という授業を受け持っていました。そこに中條くんたちが入ってきたわけですが、途中から何か魂胆があるなと感じていたところ、顧問になってほしいと頼まれたわけです。いいですよと確かに答えました。顧問になってみると、水泳部が独占的に使っているプールを自分たちも使えるように交渉してくれと。要するに水泳部の顧問や学校関係者の説得係ですね(笑)。あれからもう25年かと感慨深く、クラブの継続・発展をとても嬉しく思っています」

 と言う苅谷さんは、なんと退職後に突然、ボディーボードにはまってしまったのだそうだ。

「水は苦手だったのに、退職後に小さなキャンピングカーで全国を回り、各地の海を眺め波を見ているうちに急にやってみたくなって、今ではすっかりボディーボードの魅力にとりつかれてしまいました。春から秋までは朝4時起きで海へ出かけています。鵠沼へ良く行きますが、大洗や鹿島にも行きましたよ。白髪頭が波間でウロウロしていたら苅谷だと思ってください。まさか老後にこんな趣味ができ、ライフセーバーと同じフィールドにいることになるとは自分でも驚いています」

 そんなスピーチに会場は大盛り上がりだった。

年期のはいった歴代のTシャツ

進行役の20期・岩根千静さんと12期・仲本朗さん



脈々と受け継がれる伝統はとってもお茶目!?

 クラブ創立25周年パーティーはHOPの音頭取りで行われた。HOPとはHuslsc Old Peopleの頭文字からとった名称で、HUSLSCのOB・OG会ということになるだろう。1期から5期までをA世代、6期から10期までをB世代と5期ごとに1グループとし、代によって人数にばらつきがあっても複数代でカバーしながら、集まりや催しの中心的役割を担うシステムを構築している。

色白になった女子の先輩たち

OBから現役まで伊豆白浜チーム集合


 賑やかなパーティー会場でD世代である第20代の荒井美結さんに、社会人生活でライフセービングが役に立っていることは? と聞いたところ、「何事にも我慢強く対処できるようになったこと」という答え。

 そんな先輩たちの背中を見てきた現役世代から、近年の活動実績が報告された。これが実にHUSLSCらしかったのだが、まずは現役キャプテンの小松海登さんの報告を聞こう。

「では次に競技結果の報告をします。2016年度はインカレで男子が総合3位となりました。これはHUSLSC史上最高位です。ビーチ競技での得点が0点だったのにです。昨年度はインカレで男子が総合6位でした。個人種目のみの参加でこの成績です。実は団体年会費未納でチーム種目には出場できませんでした」

 なんと、同クラブは伝統的に”最後の詰めが甘い”のだそうだ。それでも現役世代の小松さん、粂川拓海さん、中村冠さんの3人が日本ライフセービング協会の強化育成チームに選出されており、「一つの大学から3人がハイパフォーマンスチーム入りしているのは法政だけ。つまりHUSLSCは大学クラブでは一番強いのではないでしょうか?(笑)」と小松さんは胸を反らした。

伊藤学さん

 もちろんHUSLSCの伝統は最後の詰めが甘いだけではない。”お洒落で、礼儀正しく、個性的”な気風も脈々と受け継がれている。そんな自由闊達なクラブを現顧問として見守るのが、法政大学の職員でもある伊藤学さんだ。

「私が顧問を引き受けてから10年。クラブ創立から25年。組織というのは歴史を重ねるうちに型にはまっていく傾向が強いですが、HUSLSCは良い意味でお互いがそれぞれの個性を尊重し、のびのびと自由に活動しています。それはなかなか貴重で素晴らしいことだと思います。ただ、大学のHPにクラブの活躍をたくさん載せたいので、団体会費は払い忘れないよう気をつけてください」

 という言葉に、会場がドッと沸いたのはいうまでもない。

 北関東から房総、湘南、そして伊豆まで各地の浜でガードしつつ、クラブとして一致団結するHUSLSCは、卒業後もHOPを通してライフセービングとの繋がりを保っている。節目の時を経て次のステージに一歩を踏み出した同クラブは、この先も個性豊かにHOP、STEP、JUMPしてくれるはずだ。

子ども連れで参加のA世代

仕事で多忙のB世代は少なめの参加


元気ハツラツC世代

社会人生活も慣れてきたD世代




 








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