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40回目の全日本は
台風の足音を聞きながら
2014/10/12

第40回全日本ライフセービング選手権大会・DAY1

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40回目の全日本、開催!


10月11〜12日の2日間、神奈川県藤沢市の片瀬西浜で第40回全日本ライフセービング選手権大会が行われている。

当初は連休の3日間にわたって開催される予定だったが、猛烈な台風19号が日本に接近中のため、2日間に短縮しての開催となった。

3種目で決勝レースが行われた初日の様子を見ていこう。

文・写真=LSweb編集室




恨めしや、台風19号

LSweb 今年は台風の当たり年と言えそうだ。9月下旬に開催されたインカレは台風17号の影響を受け、全日本の1週間前には、関東地方に大型の台風18号が上陸した。

 この台風の影響で、会場となる片瀬西浜には大量の流木やゴミ、プレジャーボートまでが打ち上がり、また砂浜もえぐり取られる状態となってしまった。

 そんな状況に素早く対処してくれたのが地元自治体や、この浜を拠点とする西浜SLSC、そしてビーチクリーンに駆けつけてくれたライフセーバーたちだ。
 お陰でなんとか大会が開催できるコンディションが整ったわけだが、全日本を前に最後にやってきたのが、今年発生した台風の中で一番大きいと言われる台風19号だった。

 これには、主催者も頭を抱えたことだろう。結局、40回目の記念大会ということで行われるはずだったジュニアレースを中止し、3日間の予定を2日間に短縮して開催することになった。

 ジュニアにとっては憧れの全日本。同じ舞台に立てることを楽しみにしていた彼らには非常に残念な結果となってしまったが、天候が急激に悪化することが予想される状況では、致し方のない判断といえるだろう。なにより、ライフセービングの大会で事故を起こしては、元も子もない。ジュニアのみんな、ライフセービングを続けていれば、いつか、きっと自分の力で出られる日がくるはずだ。

同じ波に乗る3人。明暗を分けたのは?

LSweb 台風の影響が心配された全日本だが、大会初日は時折オーバーヘッドの波がセットで入る、ちょうど面白いコンディションとなった。そんな中で最初に行われたのが、サーフスキーの決勝レースだ。

 男子は予選から激戦が繰り広げられ、出木谷啓太(九十九里LSC)、落合慶二(東京消防庁LSC)ら、トップを狙える選手が決勝へと駒を進めることができなかった。そして行われた決勝。

 スタートから飛び出したのが、篠田智哉(勝浦LSC)、西山 俊(湯河原LSC)、小林 海(大坂体育大学LSC)といった若手で、その後ろをディフェンディングチャンピオンの内田直人(勝浦LSC)、大西 明(逗子SLSC)、池脇 良(下田LSC)らベテラン勢が追走した。

 トップでブイを回ったのは篠田。続いて内田。ベテランの大西がアウトで追いつくと、浜に向かって右から篠田、内田、大西と並んで一つの波に乗り始める、手に汗握る展開となった。

LSweb どうなる? と息を呑んだ瞬間、両端の2人がほぼ同時に沈。真ん中の内田だけが鮮やかに波に乗り続け、ガッツポーズとともにフィニッシュラインを切った。二連覇達成である。

 「私のスタートは決して速くないです。弱いと分かっているので練習はしていますが、それでも、いつも練習仲間の出木谷や落合といった若手に半艇身ほど置いていかれるのです。でも持久力はあるほうなので、離されずにブイを回ることができれば、挽回するチャンスはあると思っていました。
 今日は篠田に続いて2番手でブイを回れたので、いくぞと。波が来てからは、とにかく漕いで、漕いで、テールがスープに飲み込まれないように体重を前にかけ気味にして、漕ぎました。
 スキーが一度ブレると、もう修正が効きませんから、漕ぎ続けましたよ。後ろからデカイ(波)のが来ているのは見えていましたから。波に乗る時の漕ぎ出しのタイミングというのは、個人の感覚なのでなんとも言えませんが、スタミナ切れで、ここぞというタイミングで漕げないこともあります。その点だけは自身がありました」
 と優勝した内田。

 一方、篠田と大西はその後のリカバリーが明暗を分けた。

LSweb 「漕ぎ出しのタイミングが少し遅くて沈してしまいましたが、その後、すぐに乗り込んで次の波に乗ることができました」
 と言うのは2位の篠田。

 「悔しいなぁ」と何度もつぶやいた大西は、
 「久しぶりに全日本で表彰台に上がれるかと思ったんですけどね。漕ぎ出しのタイミングが少し遅れたのと、次の波が来るまでに艇に乗ることができなかった結果が、7位です」
 と敗因を分析。最後に「まだまだ、俺は下手だなぁ」とつぶやいた。
 3位には池脇 良(下田LSC)が入った。

盤石の男子、大逆転の女子

LSweb スキー→ボード→スイムの順番で行われたオーシャンウーマン/オーシャンマンレース。

 女子はスキーで河崎綾子(湯河原LSC)がトップとなったが、続くボードで毛利 邦(館山SLSC)が逆転に成功。そのまま得意のスイムに繋げ、全日本での初のオーシャンウーマン・タイトルを手にした。

 「実はサーフスキーレースでラダーが効かなくなってしまい、最初のスキーはとにかく沈しないようにと慎重にいきました。その後は、とにかく勝ちたいという気持ちが逆転に繋がりました」
 と毛利。2位はスイムが得意な高柴瑠衣(鹿島LTG)が、苦手のクラフトを克服し表彰台に登った。
 「最後にスイム、という順番も少しラッキーでした。クラブや大学のメンバーとクラフトを練習した成果が出て、嬉しいです」
 と満面の笑み。昨年優勝した三井結里花(九十九里LSC)は3位だった。
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 男子は長竹康介(西浜SLSC)が終始トップを守り危なげなく優勝。スイムで猛追した菅沼寛也(下田LSC)は一歩及ばす2位。3位にはスイムで波に乗り大逆転に成功した上野 凌(西浜SLSC)が入った。

 「スキーは(篠田)智哉に引っ張っていってもらった感じです。最後まで波に乗れたので、ボードでもう少し差を広げたかったのですが、あの時間帯だけ波がまったくありませんでしたよね。後続のボードが追いついてきているのは感じていました。
 今日のようなコンディションでは、(波で追いつかれて)最後はラン勝負になると分かっていたので、スイムでは最後まで余力を残しておくことを心がけました」
 と長竹。スイムの終盤、菅沼の追い上げにも焦らず、波を待って体力を温存する冷静なレース運びで、オーシャンマン三連覇となった。
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女子RTR 、初代女王は日体大

LSweb 日没間近に行われたのが、男女のレスキューチューブレチュキーだ。

 全日本は今年で40日目を迎えたが、女子だけの決勝が行われたのは今大会が初めて。初代女王には、力強いドラッグで2位の西浜SLSCを振り切った、日本体育大学LSCが輝いた。

 「救助者役のスタートは4、5番目だったと思います。チューブを巻く時に2番目になり、そこから前を追う展開となりました。西浜SLSCと競ってきましたけど、ドラッグは私たちのほうが速かったです。ケガのため、直前で入れ替わったメンバーもいるので、4人プラス3人、7人の力が結集した結果です!」
 と日体大の4人は笑顔を見せた。
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 3位は銚子LSC。
「前の2チームには追いつけませんでしたが、自分たちも館山SLSCや下田LSCと競っていたので、これはドラッグ勝負になるなと。無我夢中でしたが、3位になれて嬉しいです」
 と抱き合って喜びを爆発させた。

 大会2日目。台風の影響は総合優勝にどう影響するだろうか?


【全日本初日の結果】

☆男子サーフスキーレース
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1位:内田直人(勝浦LSC)
2位:篠田智哉(勝浦LSC)
3位:池脇 良(下田LSC)
4位:西山 俊(湯河原LSC)
5位:小林 海(大阪体育大学LSC)
6位:松沢 斉(下田LSC)
7位:大西 明(逗子SLSC)
8位:野口大輔(鴨川LSC)

※女子サーフスキーレースの結果は審議中(初日終了時)


☆オーシャンウーマン
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1位:毛利 邦(館山SLSC)
2位:高柴瑠衣(鹿島LGT)
3位:三井結里花(九十九里LSC)
4位:宮下祥子(西伊豆LSC)
5位:高橋志穂(柏崎LSC)
6位:中島静香(湯河原LSC)
7位:河崎綾子(湯河原LSC)
8位:名須川紗綾(茅ヶ崎SLSC)

☆オーシャンマン

1位:長竹康介(西浜SLSC)
2位:菅沼寛也(下田LSC)
3位:上野 凌(西浜SLSC)
4位:三木翔平(湯河原LSC)
5位:園田 俊(新島LSC)
6位:榊原 司(波崎SLSC)
7位:金丸大将(九十九里LSC)
8位:篠田智哉(勝浦LSC)

☆女子レスキューチューブレスキュー
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1位:日本体育大学LSC
2位:西浜SLSC
3位:調子LSC
4位:館山SLSC
5位:下田LSC
6位:湯河原LSC
7位:勝浦LSC
8位:大坂体育大学LSC

※男子レスキューチューブレスキューの結果は審議中(初日終了時)












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