Competitions

第27回全日本学生ライフセービング選手権大会
競技会レポートその1
2012/09/24

2012.9.22-23 千葉県・御宿中央海岸

関東、関西、中国地方から、雨の御宿に39校が集合


千葉県御宿海岸に戻ってきた学生選手権。
前日までの残暑が嘘のように涼しく、
大会2日目は雨天で肌寒いくらいの陽気となったが、
それでもやっぱりインカレは熱かった。

文・写真=LSweb編集室





リベンジか? 連覇か? 注目の男子ビーチフラックス

LSweb 39校が参加した今年のインカレ。残念ながら昨年よりエントリー数が7校減ったが、中国地方から広島国際大学が初参加するなど、ライフセービングの裾野が広がり続けていることを示す、確かなシグナルもあった。今回、御宿へ足を運んだ同校のメンバーは男女各2人の4人。代表を務める3回生の茶山典子は、
「とにかく他大学のパワーに圧倒されました。そして自分たちももっと頑張らなければと思いました。初めてインカレに参加して、たくさんの学生ライフセーバーたちと知り合いになることができたのが、大きな収穫だと思います」
 と初出場の感想を話してくれた。熱い思いを胸に、広島への長い帰路についた彼女たち。来年の再開が楽しみである。

 大会初日に行われた決勝種目は2種目。まずは個人種目のサーフスキーレースが行われた。女子は6月の種目別選手権で勝った名須川沙綾(文教大学)が、安定した力を発揮しインカレも制覇。2位は三井結里花(日本大学)、3位には大塚彩加(東海大学湘南校舎)が入った。一方、男子は先頭集団の1艇が沈。それをうまくよけた髙橋宗沖(東海大学清水校舎)が優勝を手にした。2位は加藤 凌(早稲田大学)、3位は菊地智輝(国際武道大学)と続いた。
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 サーフスキーは経験と練習がものをいう競技だ。スタート時の混戦から抜け出すパワーとテクニックは勝敗を大きく左右するし、また、波のあるコンディションでは艇をしっかりコントロールする力、フラットなコンディションでは細かいうねりをとらえジリジリと前へ出る技なども必要となる。相対的に社会人が強い種目であるが、今回、上位に名前を連ねた選手たちは全日本でも入賞が狙えるはず。あと2週間、集中力を継続させてほしい。

 2種目目は団体種目のオーシャンウーマンリレー、オーシャンマンリレーが行われた。オーシャンウーマンリレーを制したのは日本体育大学。2位は東海大学湘南校舎、3位は日本大学。オーシャンマンリレーは、国際武道大学が1位、法政大学が2位と大健闘、東海大学湘南校舎が3位という順位だった。

 2日目は朝から断続的に雨の降るコンディション。硬くしまったビーチが勝敗にどう影響するだろうか。注目のビーチ種目は、団体競技のビーチリレーから始まった。
 この種目、予想通り激戦が繰り広げられたが、優勝は男女ともに日本体育大学。女子は東京女子体育大学、国際武道大学が続いた。男子は着順2位だった国際武道大学が、バトンの受け渡しミスにより失格。その結果、法政大学が2位、神奈川大学が3位に繰り上がった。連覇を狙う国際武道大学にとって、この失格は痛かった。
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 これで奮起したというわけではないだろうが、続くビーチフラッグスでは国際武道大学が強さを発揮した。女子は優勝経験のある選手たちが卒業し、1〜2年生中心のニューフェイスでの戦いとなったが、その中で頭一つ抜けていたのが但野安菜(国際武道大学)だ。最後までスピードが落ちることなく優勝。2位は川崎汐美(日本女子体育大学)、3位は藤野智秋(東京女子体育大学)ががんばった。
 
 男子ビーチフラッグスの優勝決定戦は昨年のインカレと同じ顔合わせとなった。昨年、地元・愛知で1位となった岡田浩平(中京大学)と、今年、地元・千葉でリベンジしたい竹澤康輝(国際武道大学)だ。両者の戦いは、ここ一番で会心のスタートを見せた竹澤の勝利。3位と健闘したのが神奈川大学の坂田 郷だった。

 「ビーチ系が強いのがうちの学校の伝統です。ビーチフラッグスは強い先輩や同期たち3〜4人で練習しています。勝ち残った者として、皆の分もがんばろうと思っていました。岡田くんには昨年負けているので、勝てて嬉しいです」
 という竹澤は、レース直後にもかかわらず意外に落ち着いた様子。普段通りの力を発揮することができたのだろう。

 一方、岡田はもう一つ連覇のかかるビーチスプリントでも2位に終わった。優勝したのは、昨年3位の岩井大地(東海大学湘南校舎)。3位は石井雄大(日本体育大学)。
「硬いビーチが苦手というわけではないですが……」
 と首をかしげる岡田。
「どんなコンディションでも戦えるようにならないとダメですね」
 と更なる精進を誓った。岡田も竹澤も大学3年生。2人の名勝負は来年もまた見られるかもしれない。
 
 女子ビーチスプリントは日本体育大学の2人、山田未来と渡邊来美が1位と3位に入った。2位は昨年7位から順位を上げた犬島未歩(東京女子体育大学)だった。
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 (「インカレ競技会レポートその2」へつづく・・・)









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