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下田の海で若さ爆発!
第8回全日本ユースライフセービング選手権大会 パート1
2016/06/30

The 8th Japan National Youth Lifesaving Championships Part 1 2016.6.25-26. 静岡県・外浦海岸

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6月最後の週末、「快水浴百選」にも選ばれた下田市の外浦海岸で「第8回全日本ユースライフセービング選手権大会」が開催された。

エメラルドブルーの海と白い砂浜が美しい、東日本屈指の海岸で繰り広げられた中学生・高校生たちの熱戦の様子を振り返ろう。

文・写真=LSweb編集室




北は岩手から、南は宮崎から

LSweb 伊豆の下田は、1970年代に日本で最初にオーストラリア式のサーフライフセービング活動が導入された地域。

 今大会の主役であるユース世代が生まれる前の1992年には、白浜大浜海岸で“伝説”の世界大会「レスキュー’92」が開催されている。

 そんなライフセービングメッカの下田で開催された今大会には、中高生合わせて21チーム、261人が参加した。

 遠来賞は盛岡LSCの高校生、菅野敬介選手と宮崎LSCの中学生、藤本 力選手の2人。
 菅野選手は冬の間も海でボードの特訓をしての参加、藤本選手は昨年に続いてのユース大会参加だ。
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 また湘南ひらつかLSCの沖 愛生選手、晴海総合高校の鴨下桃加選手はそれぞれひとりで、初参加のキタジマアクアティクスからは、4人の中高生がレースに挑んだ。

 外浦海岸は入り江の奥に位置する波穏やかな場所。フラットな海面で行われたオーシャン種目は持久力勝負となった。

 最初の決勝種目、中学生女子のサーフレースで活躍したのが、十文字高校LSCだ。
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 プールでの活動が中心の彼女たちにとって、フラットな海面は実力を発揮しやすかったのだろう。優勝の吉田絢香選手、3位の中村悠佳里選手をはじめ、8位までの入賞に6人が名前を連ねた。

 中学生男子のサーフレースでは、西浜SLSCの志賀海征選手とクレイアーロン竜波選手がワンツーフィニッシュ。地元、下田LSCの進士 昂選手が3位と健闘した。
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 朝方降った大雨の影響で、固めのビーチで行われたのが1kmビーチランの決勝だ。

 レースは海岸中央部を4周する周回コースで行われ、中学生女子は館山SLSCの川下 葵選手、中学生男子は西浜SLSCの菅原佳澄選手がトップでゴールに飛び込んだ。
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 中学生女子の2位は大竹SLSCの川隅由貴選手。
 ジュニア教室に参加してライフセービングと出会ったという彼女は、普段なかなか海に行けない環境だそうだが、サーフレースでも2位、2日目に行われたビーチフラッグスでも3位と結果を残した。

 中学生男子の2位は湘南学園中学の遠藤海七希選手。
 途中でトップにたったもののラスト1周で抜かれてしまった。レース後に話しを聞くと「周回を数え間違えて1周早くスパートをかけちゃいました」と苦笑いしていた。
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 高校生女子で優勝したのは、昭和第一学園LSCの渡邉あかり選手。
 年々、女子部員が増えている同クラブからは、渡邉選手に続いて3位に梅林香歩選手、7位に谷貝美咲選手が入賞した。
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 高校生男子で優勝したのは、西浜SLSCのクレイアーロン選手だ。
 実は彼、中学3年生なのだが、ユース選手権では“チャレンジ”と称し、中学生でも高校生の部に出場することが認められている。

 ジュニア時代から頭角を表していたクレイ選手。現在は中学の陸上部に所属し、長距離を専門にしているそうで、果敢に高校生に挑戦し、見事、優勝を手にした。
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チーム種目、勝敗の行方は!?

 今大会で実施されたチーム種目は、高校生男女のボードレスキューと中高生男女のタップリンリレー(スキーなし)の2つ。

 高校生女子のボードレスキューは、ワンツーフィニッシュした館山SLSCと下田LSCが規定の位置からスタートしなかったとして失格となり、成城学園LSCが繰り上がりで優勝となった。
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 高校生男子のボードレスキューは、館山SLSCと日体大荏原高校LSCがデッドヒートを繰り広げた。

LSweb スイムで先にブイに到達したのは館山SLSCだったが、タンデムのボードで日体大荏原高校LSCが追いつくと、2チームが横一線の状態に。

 最後の最後までどちらが勝つかわからない接戦は、ロスなくボードから下りた館山SLSCに軍配が上がった。

 「ランへの繋ぎが勝敗を分けると思っていたので、お互いに声を掛け合いました。それが上手くいきました」と興奮気味に話したのは、重岡寛大選手と徳応涼輔選手ペアだ。

 一方、スイムを担当した日体大荏原高校LSCの武藤尚志選手は「いつもはプールで泳いでいるので、ブイに行くまでにちょっと曲がってしまいました。後半すごくきつかったけど、LSwebリレーなので弱音は吐けないと頑張りましたが…もっと筋力をつけないとダメですね」と口にした。

 ボードを得意とする日体大荏原高校LSC主将の森野郁也選手は、「接戦でちょっと焦ってしまいました。下りるポイントも絞れなくて…もう少し早く下りてもよかったかもしれません」と悔しそうだった。

 設立から2年目の同クラブは、今後、間違いなく強くなっていくはずだ。その基礎を作るのが主将を中心とする創生期メンバーなのである。結果だけにこだわらず、前向きに日々精進してほしい。

 ボード→スイム→ランの順番で行われたタップリンリレー。

 中学生女子はスイム力を活かした十文字学園LSCが優勝し、中学生男子はジュニア時代からライフセービングに親しんでいる西浜SLSCが優勝、2位には湯河原LSCが入った。
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 高校生女子はボードレスキューの雪辱を果たした館山SLSCが1位。
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 2位は成城学園LSC、3位は下田LSCという順位に。高校生男子はラン走者がスイムブイ近くで待機する、ロングリリーフ作戦をとった館山SLSCが1位とアベック優勝を成し遂げた。
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 2位は成城学園LSC。3位争いは西浜SLSCと日体大荏原高校LSCがデッドヒートを繰り広げた。
 
 スイム中盤までリードしていたのは西浜SLSCだが、日体大荏原高校LSCがロングリリーフで逆転に成功する。先に走り出したのは、日体大荏原高校LSCの佐藤龍之介選手だった。
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 続いてスイムからタッチした西浜SLSCの峯岸凛太郎選手が力強くウェーディングで走り出す。一瞬、足がもつれたかに見えた峯岸選手だったが、最後の直線で佐藤選手を抜くと、そのままゴールに飛び込んだ。

 西浜SLSCの歓声を聞きながら、顔をしかめた日体大荏原高校LSCメンバーたち。

 「全員がサーフレースに出場したメンバーだったので、沖でタッチする作戦にしたのです。一旦は追いついたのですが、ランで足が上がりませんでした。悔しいです」と唇を噛んだ峯岸選手だった。

 
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*熱戦の続きは競技レポート・パート2へ。大会成績表もパート2に掲載します。



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2016年度LS種目別日本一決定戦!
第29回全日本ライフセービング種目別選手権大会・Vol.2
2016/06/23

The 29th Japan National Lifesaving Individual Championships Vol.2 2016.6.11〜12

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連覇あり、新生チャンピオン誕生ありの大会


福井県若狭和田海岸で行われた第29回種目別選手権。

綺麗できめ細かい砂浜、透明度の高い海と最高のフィールドで開催された今大会。

しかし、そんな風光明媚な雰囲気とはうらはらに、波穏やかでフラットな状況下でのオーシャン競技、高温多湿なコンディション下で行われたビーチ競技ともに、選手にとってはなかなかハードな戦いとなった。



文・写真=LSweb編集室




男子ボードレースに新星現る!

LSweb 大会2日目後半戦ともなると、どの種目も決勝の1レースを残すのみとなるので進行が早い。ビーチスプリントに続いて、オーシャンエリアではクラフト競技のボードレースが行われた。

 まずは女子のボードレースから。

 昨年、一昨年とこの種目2連覇中なのは西浜SLSCの伊藤真央(旧姓・上村)。危なげなく決勝へ駒を進め狙うは3連覇だ。

 ライバルは、勝浦LSCの我妻菜登、茅ヶ崎SLSCの名須川紗綾、柏崎LSC高橋志穂といった日本代表クラスの実力者が揃っており、激しい戦いとなりそうだ。

 スタート序盤の好位置争いで前に付けたのはやはり、伊藤、我妻、名須川、高橋の面々。その中に青学大LSCの白鳥紗貴の姿も見える。

 沖のブイを回る中盤には、少し縦長の展開へ。

 我妻が集団から少し離れたポジションを取り先頭を伺う。その我妻をしっかりマークしつつ伊藤と白鳥が徐々にピッチを上げると後続との差も少しづつ広がり始めた。
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 終盤は地力に勝る我妻と伊藤が一騎打ちの争いへ。波打ち際、ボードを先に降りたのは伊藤、ゴールまで一気に駆け抜けてみごと優勝を果たした。2位に我妻、3位には白鳥が粘りきりゴールした。

 2年前の27回大会で優勝し頭角を現した伊藤。涙なみだの勝利インタビューだったのを思い出すが、今では日本トップクラスの選手となり、みごと3連覇を達成した。
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LSweb 続いて男子。

 ボードレースはエントリー数も多く、予選を勝ち抜くのもひと苦労だ。さらに決勝に進むとこれまたベテラン勢を中心とした実力者たちのぶ厚い壁が存在する。

 その筆頭が、西浜SLSCの長竹康介であり、他にも荒井洋祐であり、東京消防庁LSCの落合慶二、勝浦LSCの篠田智哉といった強者が待っている。

 みごと予選を勝ち抜いてきた東海大クレストの石塚康敬、寒河江健太、国士舘大LSCの塚本佳樹といった学生組がベテランの強固な壁に跳ね返されるのか、はたまた風穴をあけるのか。

 ボードの着水音と派手な水しぶきとともにほぼ横一線のスタートを切った男子。
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 沖のブイ回りではまだ6〜7人がトップ集団を形成している。

 第三ブイを回ったところで、大外の石塚が少し前に出たか? 続いて西浜の荒井と長竹がピタリとマークして後を追う。落合、塚本あたりもその後ろに懸命に食らいつく展開。

 先頭争いは終盤までもつれ込むも、しっかりと最後まで粘りきり1番にゴールへと駆け上がったのは石塚。みごとベテラン勢の壁を粉砕しボードレースの頂点に立つと、ゴール直後には歓喜のガッツポーズで喜びを爆発させていた。
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 続く2位争いは西浜の荒井と長竹というベテラン勢がゴール間際まで接戦を繰り広げ、最後のランで一歩先んじた荒井が2位、長竹が3位という結果に終わった。

 中学で陸上、高校で競泳をやっていて、ライフセービングは大学に入ってから始めたという石塚。

LSweb 「自分はライフセービングを始めてまだ3年ですし、スポーツ歴が濃いわけでもないので調整の仕方とか正直あまり分かってないです。とにかく一回一回の練習を大事にしていて、一本一本の練習を全力で頑張るっていうのをモットーにしています。
 
 自分は集団になってウネリの中で漕ぐのが苦手なのですが、神奈川オープンで勝ったことによって一次予選でもちょっとマークされているような感じがして漕ぎにくかったんです。でも予選レースの動画をみてウネリや集団の対応の仕方を考えて今日のレースに臨みました。

 そのお陰で、最後の決勝レースは本当に上手くハマったと思います。
 インではうまく抜くことができなかったんですが、それでも苦手だった集団の中でウネリをうまくつかませて貰って、第2ブイあたりから自分の持ち味である〝こぎ続けるパドル〟を実践してレースすることができました」

 落ち着いた口調でしっかりと決勝レースを振り返ってくれた石塚は最後に、
 「この結果に傲ることなくしっかりやって、この夏に向けて頑張っていきたいと思います」と抱負を語ってくれた。

まだまだベテラン健在のビーフラ

LSweb 2日目の午後一番に行われたのはビーチフラッグス男女の決勝レース。

 大勢の観客が注目するなか、若狭和田の美しく細かい砂の上で決勝に残った男女8人によるサバイバルレースが始まった。

 女子は昨年優勝の川崎汐美がいないなか、昨年準優勝の勝浦LSC但野安菜、昨年の全日本を制したベテラン館山SLSCの藤原梢らが安定した力をみせてレース前半の主導権を握る展開となった。

 表彰台確定となるベストスリーを決める決勝5レース目に残ったのは、藤原、但野の他に大体大LSCの諸麦美咲と柴田夏希の4人。

LSweb 藤原と但野は危なげなくフラッグをキープ、残る一本をチームメイトで争う形となったが、スタートで勝った柴田が取り、諸麦が惜しくも4位となった。

 続く6レースも藤原、但野がきっちりと決め、優勝争いはこの2人に絞られた。

 最終レース、スタートの合図と共にほぼ同時に起き上がった2人。

 中盤でほんの一歩前に出た藤原がうまく体を寄せつつ優位なコース取り行い、先にフラッグへ飛び込む。舞い散る砂煙のなか立ち上がった藤原の手にはしっかりとフラッグが握りしめられていた。

LSweb 昨年秋に行われた全日本に続き、種目別も制した藤原。

 「ここまで長距離を運転してきてしまったので、老体にはやや厳しいコンディションとなりましたね(笑)。
 でも着いてみたら素敵な海だったのでテンションも上がっていい感じで試合に臨めました。

 調整は、ここでピークっていう所にはそれなりに合わせていけている気はします。
 予選からやや疲れはあったものの〝これはマズイな〟という大きな不安要素はなかったので、結果に繋がりました」と、試合後にレースを振り返りながら語ってくれた。

 男子はここ数年、西浜SLSC対式根島LSCが表彰台の順位を巡って激しい火花を散らす戦いとなっていた。LSwebしかし、今年は式根島の野口勝成、和田賢一が決勝序盤でダウンするという展開でレースは進んだ。

 第5レースが終了し、表彰台を確定させたのは、西浜SLSCの植木将人、勝浦LSCの堀江星冴、そして成城学園LSC高梨友美生の3人。残すはメダルの色を決める2レースのみ。

 次レースでダウンとなり銅メダルが確定したのは、高梨。ここでは経験の差が出たといったところだろうか。まだまだ若いので練習を積んで精進していってほしい。

 いよいよビーチフラッグスのキングを決める最終レース。

LSweb 静寂の中、スタートの合図とともに跳ね上がる二人の身体。起き上がりながら反転しての最初の一歩は僅かに植木のほうが早かった。

 その先、堀江に身体を寄せて外へ押し出すようなコース取りを仕掛けながら前に出た植木は、そのまま一直線にフラッグへと突っ込み、確実にフラッグを掴み取った。

 初動における僅かの差が、中盤では大きなアドバンテージとなり、植木がレースを優位にコントロールできた、まさにお手本のような1本となった。

 「全豪の後、正直いうと身体の調子が今ひとつで、ここまで思い通りの調整ができてなくて、スプリントでもレース毎に好不調の波がでてしまいました。

 だから、ビーフラの決勝レースでもどの程度身体が動くのか、始まるまですごく気になっていました。でも、ひとレース走ったら案外調子よくいけたので、最後まで気持ちよく走ることができてホッとしています」と、植木。

IMG_0125 昨年に続いて大会2連覇を達成した植木だが、なんとこの種目別では10年連続で表彰台に上っているという思い入れのある競技会でもある。

 ちなみに、今年の種目別は、9月に行われるレスキュー世界大会の代表選考レースも兼ねている。

 植木にとっては、2年前に代表を逃した種目別でのリベンジレースという位置づけで臨んだ今大会でみごと最高の結果を出してみせた。

 今大会のビーチフラッグス男女でそれぞれ優勝した藤原と植木は、世界に名だたる日本のお家芸としてこの種目を長らく牽引してきたベテランであるのは誰もが認めるところ。

 そんな二人は大会前に何度か一緒に練習したそうで、藤原は、
 「植木さんとは〝お互いに頑張ろう〟と激励し合っていたので、なんというか(この大会にかける)思いも強くて、なんとかしてやろうという秘めた思いは二人ともかなりあったと思います。それが勝因のひとつかもしれませんね」と振り返って教えてくれた。

今年のライフセーバーKING&QUEENは!?

 ビーチフラッグスの熱気が冷めやらぬうち、海の方ではオーシャン種目最後の競技となるオーシャンマンとオーシャンウーマンがいよいよ始まる。今大会は、ボード、スキー、スイムという競技順が採用された。

 オーシャンウーマンといえば、九十九里LSCの三井結里花が他の追随を許さず女王の座をキープし続けている。その最有力候補である三井が今大会は不参加。その分、選手の力は拮抗しており、これまでにない接戦が予想された。
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 スタート1周目のボードでトップ争いを演じたのは、茅ヶ崎SLSCの名須川紗綾と西浜SLSC伊藤真央、上野真凜、柏崎LSC高橋志穂、地元、若狭和田LSC山本裕紀子。

 接戦を制して2周目のスキーへトップで入っていったのは、名須川、続いて伊藤、高橋、山本らが次々と漕ぎ出していく。
 第三ブイを回ったところで、トップは依然、名須川、2位には山本と高橋が接戦で続き、このままの順位でラストのスイムへ。
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 ここで泳ぎに自信を持つ山本がスパート。

 第一ブイ手前で先頭を行く名須川を捉え、トップへ躍り出ると、気合いの入った泳ぎでその差を徐々に広げ、そのままゴール。サーフスキーに続き、今大会2種目めのトップフィニッシュを飾り、地元開催に花を添えた。

LSweb 続いてオーシャンマン。

 スタートのボードは、昨年の種目別と全日本を制している湯河原LSCの西山 俊を先頭に、西浜SLSCの上野 凌、長竹康介、園田俊、柏崎LSCの片山雄紀、加藤豪、法政大SLSCの渡邉孝之、小松海登らが集団を形成。

 集団はそのままトランジットエリアへなだれ込み、2周目となるスキーへ最初にたどり着いたのは渡邉。その後も間髪入れずに片山、西山、長竹らがスキーを漕ぎ出してゆく。
 ここまで先頭集団は熾烈な争いが続いており、勝負の行方はまだまだ分からない。

 第三ブイを回って先頭に付けた園田の操るスキーが徐々にスパートをかける。それにピッタリと付けたのが西山だ。
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 この2人と後続の差が徐々に広がり、この時点でのトップ争いは2人に絞られた。先にスキーを降りてトランジットエリアを走り抜けたのは園田。それに西山が続く。

 最後はスイム勝負。

 身体2つ3つ分ほど前を行く園田を西山がドルフィンスルーで追う。スイムコースの連ブイを回ってトップに立ったのは西山。

 若狭和田のビーチは遠浅なのでかなり沖でも足が着く。立ち上がってコースの位置を確認しつつ幾度となくドルフィンスルーを繰り返しゴールを目指す。
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 この時点で2番手の園田との差はかなり開き、最後は余裕のゴール。昨年に続き、キング・オブ・ライフセーバーの称号を手にした。

タフなビーチランを制したのは誰だ

LSweb いよいよ大会も最後の種目、2kmビーチランを残すのみとなった。

 ビーチランの場合、浜の広さや潮の満ち引き、天候などによって、砂地のコンディションが変わってくる。例えば、雨が降ったり、波打ち際を通るコースの場合は、砂が水を吸ってある程度引き締まっているので走りやすくなる。

 今年の若狭和田のコースは、終始乾いたソフトな砂地を走らなければならず、加えて高温多湿の気象条件が重なり選手にはタフなコンディションとなった。

 昨年の女子は、日女体大LSCがみごとワン、ツー、スリーフィニッシュを決めて表彰台を独占した。
昨年優勝の小林果蓮、3位の金子真優らもしっかりと決勝に名を連ねている。
LSweb またしても日女体大旋風が吹くのか、それとも他クラブの選手が割って入るのか。ひとつ見どころである。

 スタートから先頭集団を形成したのは、西浜SLSCの片平悠理亜メリッサ、日女体大LSC金子、小林、成城学園LSC北川恵、国士舘LSC小宅芹菜、流経大LSC大内みのりといったメンバー。

 厳しさを増す後半も先頭集団の顔ぶれはほぼ変わらず、勝負は最終500mへ。

 最後は小林が粘り勝ちトップでゴール。みごと大会2連覇を飾った。2位には西浜の片平が入り、日女体大のワンツーを阻止、3位には金子が、それぞれ僅かの差でゴールした。
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 高校時代は駅伝をやっていたという小林。

 「去年の種目別で勝ったのですが、全日本では同じクラブの大井先輩に残念ながら負けてしまいました。この種目別では連覇もかかっていたので、しっかりと結果を残したいと思って臨みました。

 終盤で競るのは苦手なので、駅伝の経験を生かして序盤500メートルあたりからピッチを上げていこうという作戦でいきました。
 かなり粘られましたが、終盤でしっかり走りきれて結果を出せたのでよかったです」と、まだ息が上がるなか、一生懸命レースを振り返ってくれた。

 大トリは男子の2キロ。
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 スタート直後、飛び出したのは国士舘大LSCの渡辺優斗。昨年の優勝した須藤 凪も国士舘大LSC所属ということで、この種目には定評のあるクラブのひとつだ。

 それを追うように西浜SLSCの中川慎太郎、東海大クレスト石塚康敬、下田SLC久 源太、大体大LSC大西飛翔、式根島LSC笹田直太ら10人ほどがトップ集団を形成。

 中盤からは、中川、笹田、大西が先頭を引っ張りながらトップ争いをするも、終盤にスパートをかけた中川に後続は着いてこられず余裕のトップフィニッシュ。
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 気温も高く蒸し暑いハードなコンディションの中、終始表情を変えることなく淡々とトップを走り続けた中川。
 細身の身体だが、脅威のスタミナを誇り他の選手を圧倒した、みごとな走りっぷりだった。2位には笹田、3位には流経大LSCの宗方恭太郎が追い上げを見せ、みごと銅メダルをたぐり寄せた。


 福井県若狭和田で初開催された種目別選手権もこれにて全種目が無事終了した。

 種目別の終わりと共に、夏のパトロールシーズンがもうすぐ始まる。来たるべき監視活動に向けて努力を続ける全てのライフセーバーの皆さん、水辺の事故〝0〟へ向けて、今年もよろしくお願いします!(敬称略)
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【第29回全日本ライフセービング種目別選手権大会 成績表】




☆★☆ 「第29回全日本ライフセービング種目別選手権大会」 表彰台2 ☆★☆

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ボードレース・男女

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ビーチフラッグス・男女

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オーシャンマン/オーシャンウーマン

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2kmビーチラン・男女



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2016年度LS種目別日本一決定戦!
第29回全日本ライフセービング種目別選手権大会・Vol.1
2016/06/21

The 29th Japan National Lifesaving Individual Championships 2016.6.11〜12

LSweb各種目の2016チャンピオンの称号は誰の手に!?

6月11〜12日、福井県高浜町で「第29回全日本ライフセービング種目別選手権大会」が開催された。

大会会場となった若狭和田海岸は若狭湾国定公園内にある風光明媚な海水浴場。

遠浅の海は青く澄んでいて一目見るなり誰もが水に飛び込みたくなる美しいビーチで行われた今回の種目別選手権。

梅雨時期の蒸し暑さにも負けじとヒートアップした大会の様子を振り返ってお伝えしていこう。

文・写真=LSweb編集室





大会遠征の意義と楽しみ

LSweb 記事のリードでも書いた通り、若狭和田は遠浅で透明度が高く本当に美しいビーチ。

 聞くところによるとFEE(国際環境教育基金)が審査し優れたビーチを認定する「ブルーフラッグ」環境認定基準をクリア、2016年にアジアで初めて承認されたビーチだという。

 関東圏からのアクセスは若干遠いものの、参加した選手・関係者はその環境の良さを大いに気に入ったよう。そんな若狭和田ビーチで繰り広げられた今年の種目別には49チーム、437人(主催者発表)が参加した。

 前回に比べて参加人数が減ってしまったのは少し寂しい気もするが、地方開催ということで致し方ない部分もあるだろう。
 
 開会式で選手宣誓を行ったのは、地元で活動している若狭和田LSCの山本裕紀子。

 日本代表で実力があり、関西人らしいノリとしゃべくりで周囲を明るくしてくれる彼女。今回はホストクラブメンバーということもあり、取材対象としてより注目させてもらった。

LSweb レースでの彼女の活躍奮闘ぶりは、これからのレポートをお読み頂くとして、大会終了後にいろいろとインタービューさせて貰った中で、とても印象的な話があった。
 競技レポートに行く前に、ホストクラブを代表するメッセージとして彼女のコメントを紹介させてもらいたい。

 「今大会の目標として競技での結果はもちろんですけど、もう一つ(若狭和田に)来てくれた人たちにこの地の良さを理解して頂き大会を楽しんで貰うことでした。

 だから『ユッコさんが綺麗やっていうからどの位綺麗かと思っていたけど、ほんと想像以上に綺麗な海だね』っていってくれて、そやろっ! ほんまやろっ! 分かってくれた!!って(笑)。そう言って貰えたのが一番嬉しかったです。

LSweb それから、入谷理事長さんが開会式の時に、『全国にライフセービングクラブがあって大会のたびにそれぞれが時間をかけて出向いて行っている。今回は、関東の人たちが7時間8時間という長旅でここまで来てくれたました。ご苦労様です』という趣旨の話をして下さいました。
 
 日本全国にクラブがあって、地方から長時間移動して大会に参加する選手やオフィシャルの気持ちを理解して話して頂けたのがとてもよかったです。

 遠くてもその地に赴いてどういう浜でみんなが命を守っているのかを大会を通して見て感じることって、とても大切なことだと思うんです。そうすることによってライフセーバー同士がより繋がりあえる気がするんです。

 今回はたまたま若狭和田で開催させて頂いたんですけど、この大会に来てくれた選手の皆さんには本当にありがとうといいたいですし、長旅の疲れも見せずに素晴らしいレースをしてくれた皆さんに感謝したいです。みんな、ありがとう!」
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 サーフレース女子、波乱の幕開け
 
LSweb 大会1日目は、地方開催ということもあり、正午からの開会式に続いて、各種目の予選ヒートが行われた。

 大会2日目は7時30分から競技開始。海ではオーシャンマンの予選から、ビーチではビーチフラッグスの準決勝からスタートとなった。

 そして種目別最初の決勝レースは、男女のサーフレース。

 女子から始まったこのレース、スタート直後からスイムで一気にトップに立ったのは、地元開催で気合いの入っている若狭和田LSCの山本裕紀子だった。

 大会でサーフレースに出るのは記憶にないくらい久しぶりだと語っていた山本。今大会は地元開催ということもあってボードレースも含め、オーシャン競技は全てにエントリーしていた。

 地元の期待通りトップで沖のブイを通過……と思いきやなにかおかしい。ブイを回るのがやたら早いし、なんだか泳ぐ姿が近くに見える。よくよく確認すると本来回らなければならない白黒ブイではなく、手前に打ってある連ブイを間違えて回ってしまったらしい。


 当の本人は泳ぎに集中していてなかなか気がつかない。その山本を追いかける2〜3人の選手もつられるように手前の連ブイを回りかけるが途中で気づきコースを修正する。しかし先頭を行く山本はそのままかなりの距離を泳ぎ進んでしまう。

 やっと気づき、近くの安全課に確認を取って引き返したものの時すでに遅し。最後尾から必死に後を追うも最下位に沈んだ。
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 そんな山本と対照的にトップを獲ったのは銚子LCの栗真千里だ。
 小さな身体だが、力強い泳ぎは健在。追いすがる鴨川LSCの坂本佳凪子を振り切ってみごと優勝を手中に収めた。2位に坂本、3位には西浜SLSCの上野真凜が入った。

 イージーミスで不本意な結果に終わった山本。

 「泳ぎの調子がよくて、〝お、これはいけるな〟と思っていったんですけど、なんで間違えたのかって言われても自分でもホンマにわかんないんですよ。身体が勝手に曲がっていちゃったっていうか……(苦笑)。

 夢中になりすぎてて気がついたらもうブイを相当通り過ぎていて。タラレバの話ですけど、間違えずにいっていれば勝てるチャンスがあったと思えるレースだっただけになおさら〝やってしまった感〟でいっぱいでした」

LSweb 決勝に残ったレース1発目で犯してしまったミスで自らにプレッシャーをかけることとなってしまった山本。救いは、残りのオーシャン種目全てで決勝に残っていることだ。

 今後のレースでこのミスを帳消しにする活躍を見せ、地元で結果を残すことができるのか。

 当の本人には申し訳ないが、見る側、応援する地元の人々にとっては、またひとつワクワクどきどきさせるストーリーが生まれたレースとなった。
 
 続く男子は、湯河原LSCの西山俊が安定した泳ぎで後半も徐々にリードを広げて優勝。

 2位には同じ湯河原の安藤秀、3位争いは、大体大LSCの福井佑都や辻堂LCの平野修也を押さえて銚子LCの堀内敦貴が制した。
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ガチンコ勝負のサーフスキー

LSweb 薄曇りの中、気温の上昇と共に各決勝レースも熱を帯びてきた。続いてサーフスキーの男女決勝が始まる。

 まずは女子。スタートからいったのはやはり山本裕紀子。続いて茅ヶ崎SLSCの名須川紗綾、西浜SLSCの伊藤真央、柏崎LSCの高橋志穂あたりが続く。

 最後の第三ブイを回って後半戻りの直線に入るとトップの山本にピッタリと名須川が張り付き並走。

 そのまま2人の一騎打ちが続く。どちらも引かない、意地と意地のぶつかり合いだ。

 ゴール直前でなんとか山本が半艇身ほど抜け出しそのままフィニッシュ。

LSweb 地元開催、そして直前に行われたサーフレースでの痛恨のミスといったプレッシャーをはね除け、サーフスキーでみごと種目別2連覇を達成した山本。

 しかし、フィニッシュ直後の笑顔やガッツポーズはなく、精根尽き果てた表情で上がってきたのはちょっと意外でもあった。

 本人曰く、
 「正直な話し、今大会で一番しんどかったのがサーフスキーでした。名須川さんがピッタリくっついてきてからの彼女との一騎打ちが本当にめっちゃしんどかったです!

 レース後に名須川さんとも話したんですけど、彼女もやっぱりめちゃくちゃしんどかったっていってました。レース直後は手が震えて力が入らず着札がもらえなかったって。お互い二の腕から指先までずっとプルプルしてましたもん(笑)。

 ほんと、とにかくきつかった。名須川選手のポテンシャルはすごいと改めて感じましたし、こんなに漕ぐのがしんどいんやって感じられたのも久々でした。試合では毎回なにかしら得るもの感じるものがありますね」
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 確かに一連の写真を見ると、二人ともフィニッシュ直後にはパドルを手放している。きっと力を出し切ってすでに握る力もほとんど残っていなかったのだろう。二人のデッドヒートに続き、西浜の伊藤真央がみごと3位に入った。

LSweb 続いて男子のサーフスキー。こちらの顔ぶれは百戦錬磨の強者が集結。

 現在、2連覇中の九十九里LSC出木谷啓太を筆頭に、下田LSCの松沢斉、湯河原LSC西山俊、東京消防庁LSC落合慶二、勝浦LSCの内田直人、篠田智哉、西浜SLSC長竹康介、荒井洋佑と誰が勝ってもおかしくないメンツが火花を散らす。

 スタートの合図とともにパドルが回転しスゴイ勢いで水しぶきが上がる。

 第一ブイ付近ではポジション取りで互いのパドルがガシガシ当たっている様子が容易に想像できる。

 最後のブイを回っても8人ほどが横一線に並び、誰が先んじているのかまったく分からない。

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 遠浅でフラットな若狭和田の海では、波やうねりに乗るという手は使えない。最後まで力強く漕ぎ続けることができた者のみが勝利を手にすることができるのだ。

 そんな若狭の海でしっかりと勝利を掴んだのは、九十九里の出木谷。
 大会3連覇という快挙をみごと成し遂げた。続く2位には落合、3位には荒井と日頃の練習仲間が仲良く表彰台に並んだ。
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 試合直後にレースを振り返って、
 「自分のなかで3連覇っていうのがけっこうプレッシャーになっていたんですが、そのプレッシャーを逆に力に変えて〝よしっ、やってやろう〟という気持ちで臨みました。

 スキーに関しては膝からの水中スタートなので遠浅の影響を特に感じることなく、いつもと変わらずいけたんですが、うねりがないので体力勝負になるなというのは分かっていました。

LSweb こうした状況では、特に前半いい位置をとって、後半はいかに楽して漕ぐかという感じでレースをイメージします。結果的に自分の思うような展開にはまったので、かなり会心のレース運びができたと思います」と笑顔で語ってくれた。

 出木谷の3連覇を良きライバルであり友でもある仲間たちがそれぞれ次のような愛情溢れる言葉で祝福。

「すごいとおもいます!」(荒井)
「いやー、ふざけてますね(笑)」(篠田)
「もう人間じゃない、ゴリラですね(笑)」(落合)

 戦い終わって気心知れたもの同士が交わりできた輪からは賑やかな笑い声が絶え間なく続いていた。

浜の韋駄天、今年は誰だ!?

LSweb オーシャンでサーフレースの決勝が終わった後、ビーチではビーチスプリント男女の決勝が始まろうとしていた。

 女子決勝に駒を進めたのは、昨年の覇者である和田浦LSC長野文音、ビーチのスペシャリストでベテランの館山SLSC藤原梢、昨年この種目2位の勝浦LSC我妻菜登。

 もとはスイマーだった我妻は、日本代表に選出されてからビーチ競技も本格的に練習し始めスプリントでも頭角を表すようになった。
 さらに、勝浦LSCの但野安菜、岩井LSCの渡邉来美といった足に自信のあるメンバーが揃った。
 
 そんな強豪のなかに割って入ったのが、和田浦LSCの久保美沙代だ。もとはサーフスキーを得意とするオーシャン系の彼女。今回はスプリントでも見事予選を突破してみせた。
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 横一線のスタートから中盤にかけて抜けだしてきたのは1コースの我妻、5コースの藤原、65コースの長野。

 90mをあっという間に駆け抜け、最初にゴールを切ったのは、長野だった。続いて藤原、我妻の順でフィニッシュ。長野は昨年に続き2連覇を達成した。

 注目の久保も7位と健闘。いろいろな種目にエントリーしてオールマイティに活躍できる選手はそうはいない。今後もどんどんチャレンジしていって欲しい。

 続いて男子は、これまた連覇を狙う銚子LSCの森新太郎を筆頭に、西浜の小田切伸矢、植木将人、式根島LSC和田賢一、東京消防庁LSC本多辰也といったビーフラの常連組に成城学園LSCの高梨友美生といった若手も加わり、それぞれが虎視眈々とトップを伺う。
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 よいスタートを見せたのは、4コースの森、7コースの小田切あたりか。1コースの和田もいい走りをしている。

 後半はこの3人の争いとなり、このレースを制したのは森。みごと2連覇達成となった。2位に和田、3位は小田切という結果となった。


 オーシャン、ビーチ種目とも熱戦はまだまだ続くのだが、少し長くなりすぎたのでここらでひとまず区切りたい。後半はVol.2へと続く(文中敬称略)。


☆★☆「第29回全日本ライフセービング種目別選手権大会」表彰台1 ☆★☆

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サーフレース・男女

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サーフスキーレース・男女

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ビーチスプリント・男女

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第29回全日本LSプール Day2
SERC、そして総合優勝の結果は!?
2016/05/29

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第29回全日本LSプール競技選手権大会2日目。

メインプールでは、第1種目であるSERC(シミュレーテッド・エマジェンシー・レスポンス競技)の準備が着々と進められていた。

その他にもラインスローや個人・リレー種目が目白押しの後半戦。

最後に総合優勝を手にしたのはどのクラブだろうか?


文・写真=LSweb編集室





今年のSERCシンプルが故に難しい

 全日本プール2日目。

LSweb 朝イチからスタートするのは、全日本プール大会のメイン競技ともいわれる「シミュレーテッド・エマジェンシー・レスポンス競技」、通称「SERC」から。

 この競技の最中だけはピンと張り詰めた緊張感が漂い、会場全体が水を打ったように静まる中、競技者の声だけがプール上に響き渡る。

 SERCは、通常起こりうる溺水事故の発生場面を想定して会場内にセッティング。1チーム4人で構成された救助者が、1分30秒の間に溺者や負傷者、目撃者などと対峙して救助・心配蘇生・応急手当などを行う実践的競技だ。

 限られた時間の中で救助技術が採点されるチーム競技だから、的確な状況判断やスムースな連携がポイントとなる。
 
 この競技の特徴は、状況設定が毎回まったく異なること。つまり今年のSERCの設定はこの大会のみであり、今後全く同じシチュエーションが使われることはない。

 こうした状況設定を考案するSERCワーキンググループは、昨今起こりうるさまざまな事故を想定しながら綿密に競技セッティングしていく。
 
 今回は「神奈川県のとある海水浴場、エリア内に離岸流が発生していて事故が起こっている」というシチュエーションが採用された。

LSweb 夏の海水浴場で起こりがちな至ってシンプルな設定だけに、選手には一連の基本的な救助活動が要求される。基本的技術や行動というのは誰が見ても出来不出来がすぐにわかるから出場する選手は案外やりづらかったかもしれない。

 SERCワーキンググループ責任者を務めた来島慎太郎さんは今回の設定を次のように解説してくれた。
 「今のライフセービング界全体の流れにおいて、心肺蘇生のガイドラインが変わったことから救命の連鎖という部分が注目されているので、そこにフォーカスする内容としました。
 救命の連鎖という、“救助をしてからCPRを行い救急隊の方にしっかりと引き継ぐ”というところまでの流れにしっかりと着目して作ったもので今回のキーポイントとなるところです。これは教本の最初にも載っている部分であり、その意味でも基本重視の状況設定といっていいですね」

 今年は31チームがエントリーしたSERC。基本を押さえた“救命の連鎖”というポイントを上手く掴み、73ポイントでみごと優勝を果たしたのは、救助活動のプロでもある東京消防庁LSCだ。
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 1分30秒という短い間に的確な救助活動を展開して見せてくれた東京消防庁の面々。競技終了の合図と共に送られる観覧席からの拍手がひと際大きく聞こえたことからも、その出来の良さが伺えた。

 続いて流経大LSCと成城学園LSCが67.8ポイントで同率の2位となった。
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 今回の加点ポイントやそれぞれの対処対応について、また、全体を通してよくできていた点やウィークポイントなど、SERCの詳細については、来島さんの話しを交えながら改めてレポートする予定。

 SERCが終わると次はラインスローだ。文字通り、救助ロープを溺者役に投げ、引き上げるまでのタイムを競う。

 昨年の女子は、柏崎LSCが素早い巻き上げからの一投目で決め、大会新記録をマークしたが、今年は一転してどのチームも一投目の成功率が思いのほか悪かった。

 そんななか、新島LSC河野・中村ペアが17秒48のタイムで優勝。2位には流経大LSC、3位に波崎SLSCが入った。
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 男子は、東海大クレストの木村・高梨ペアが11秒65の好タイムで優勝。0.79の差で2位に湯河原LSC、3位には銚子LSCが続いた。
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 タイム競技の性質上、少しでも早く投げようという思いとスピードは必要だが、それとともにスローイング時のコントロールの精度やロープがおまつり(絡まってしまう状態)で届かないといった部分も多く見受けられた。

三井、Sライフセーバーで6連覇!

 タイム決勝で順位の決まる個人種目は、100mレスキューメドレーの女子からスタート。

LSweb 序盤から積極的にいった黒いキャップの銚子LSC栗真千里が上がり1分18秒40で優勝を決めた。2位には栗真と同じ銚子LSCの鈴木悠花が続き、3位には東海大クレストの塩原あかりが入った。

 男子は、昨日の200m障害物スイムを制して好調な湯河原LSCの安藤 秀が1分04秒94の大会新でフィニッシュ。2位には安藤と同じ湯河原LSCに所属の大島圭介が続いた。

 この2人はチーム種目のリレーでも大車輪の活躍を見せて大会を盛り上げ、総合順位でも所属クラブを上位に押し上げる原動力となっている。3位には日大LSCの池端琢拓海が入った。

 昨年は平凡な記録に終わった女子の100mマネキンキャリー・ウィズフィン。

 最終ヒート、この種目の日本記録保持者の勝浦LSC我妻菜登が4コースに登場。昨日の女子100mマネキントウ・ウィズフィンでは自身の日本記録を更新する好タイムで優勝を飾っており、この種目でも記録更新の期待がかかる。LSweb

 対抗馬には、お互いがよきライバルと認め合う若狭和田LSCの山本裕紀子が隣の5レーンに入った。
 他にも東海大クレストの船津美帆、日体大の渡邉来美といった実力者が揃った。

 スタートから抜け出しリードしたのは予想通り、我妻。しかし50mのターンから後半戦へしっかりと食らいつく山本。
 トップ争いはこの2人に絞られた。残り10mあたりで横一線に並ぶと5レーンの山本が猛然とラストスパートをかけてきた。

 結果は、58秒78の大会新記録で山本が逆転優勝。2位に我妻、3位に船津が続いた。

IMG_0013 みごと1位となった山本は、
 「オーストラリアから帰国したばかりでプールでの練習調整はほとんどできなかったんでぶっつけ本番でした。ただ、オーストラリアで基礎体力がめっちゃついたのでそのお陰でこの結果が出たんだと思います。
 全然疲れた感じがしない。今からでももう1本レースで泳げそう」
 といって笑った。早速オーストラリア遠征の効果が出たようだ。

 惜しくも2着となった我妻は、
 「54秒台もイメージできていたし、昨日は日本新も出せていたので調子そのものは悪くなかった。
 ただ、裕紀子さんが隣のレーンだったので息継ぎしたときに追い上げてきているのが視界に入って、ちょっと焦ったというか雑念が頭をよぎったのが良くなかったと思います。メンタル的な部分をもっと強くしていくことが必要ですね」
と、レースを振り返って話してくれた。

 男子は日本記録保持者の湯河原LSC西山 俊が、昨年のこの種目で優勝した西浜SLSCの園田 俊を押さえ、49秒35の大会新記録で優勝した。3位には日体大LSCの幡野圭祐が続いた。
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 大会もいよいよ大詰め。個人種目最後となる200mスーパーライフセーバーがスタート。

 女子は、昨年のこの大会で2分33秒の壁を破る2分32秒99という日本新記録で優勝した九十九里の三井結里花が、この種目前人未踏の6連覇を狙って最終ヒートに登場。注目のレースだ。

 スタートから前半戦は落ち着いたペースで泳ぐ三井に日体大の坂本佳凪子がぴったりとマークする展開。
 しかし、後半になると自力に勝る三井がペースを上げ、2位の坂本に3秒以上の差を付ける2分35秒16のタイムで優勝した。3位には伸び盛りの西浜SLSC上野真凜が入った。
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 みごと6連覇を達成した三井。

LSweb 「この種目6連覇は素直にうれしいです。でも、タイム的にはいまひとつ。全然納得していないです。前半でタイミングのよいスムースな泳ぎができなかったのがこのタイムに現れましたね」

 教員生活の傍ら、しっかりと結果を出し続ける三井は、
 「今年から水泳部の顧問も始めたのでなにかと忙しいですが、卒業した教え子が何人も大学生になってライフセービングを始めてくれたんです。〝三井先生みたいなライフセーバーになりたい〟って。うれしいですね。この子たちも応援してくれているし不甲斐ない成績は残せないのでこれからも頑張ります!」と笑顔で話してくれた。

 続く男子は、名門西浜SLSCの若きエース、上野 凌が2分18秒76の大会新記録でみごと優勝。妹の上野真凜も同種目で3位入賞を果たしており、兄妹揃ってうれしい表彰台となった。
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 「昨日は100mマネキントウ・ウィズフィンで2着だったのでこのスーパーライフセーバーはひそかに狙っていました。ターゲットタイムは悪くても(2分)15秒台は狙えたしいけると思って臨んだのですが、フィンのトランジットでミスってしまいタイムロスがあったのでそこが悔やまれます。
 じつは今日オフィシャルで参加してくれている父さんの誕生日だったので、その思いも込めてしっかりと泳ぎ切りました」

 上野兄妹は揃って慶応大学に通っていて、同校のライフセービングクラブも中心となって引っ張っている。親思いで仲のいい兄妹、上野ファミリーにとって忘れられない1日となったことだろう。

 2位にはこれも西浜SLSCのヤングフェイス廣田 諒が続き、3位には東京消防庁の平野修也が入った。
 
総合優勝は湯河原? 西浜? それとも・・

 いよいよ大会最後を飾る種目、4×50mメドレーリレーのスタート。
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 女子は、日体大がいいペースで泳ぎ切り、1着でゴールしたが、残念ながら失格となり順位付かず。昨年惜しくも2着に終わった銚子LSCがみごと雪辱を果たし1分51秒20という大会新記録で優勝。メンバーの鈴木悠花、小林夏実、栗真千里、堤 茅咲は喜びを爆発させた。
 2位には日女体大LSCが続き、3位に西浜SLSCが入った。

 続く男子は、昨日のリレー2種目と同じ、湯河原LSC対西浜SLSCの一騎打ちとなった。最後の最後までデッドヒートを繰り広げた両チーム、わずか0.00.11差で湯河原に軍配が上がった。
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 大島圭介、西山 俊、安藤 秀、深井俊光と繋いだ湯河原。これで男子リレーの3種目全てを湯河原が制した。湯河原、強し!
 2位には惜しくも 西浜SLSC、3位に法政大SLSCが入った。


 2日間に渡る全種目が終了し、残すは総合成績の発表を残すのみ。

LSweb 昨年は学校クラブである日体大LSCが総合優勝を勝ち取ったが、リレー競技のところで書いた通り、今年は、地域クラブの西浜SLSCと湯河原LSCの活躍が個人、チーム種目共に目立っていた。

 さて、注目の総合優勝の栄冠に輝いたのは?……。
 総合得点96点で西浜サーフライフセービングクラブ! 2位には湯河原ライフセービングクラブ。その差は僅か3点差だった。

 続いて3位の表彰台には昨年の優勝クラブ、日本体育大学ライフセービングクラブが立った。

 意外にも西浜SLSCはこの全日本LSプール選手権での総合優勝は初めてのこと。昨年の2位からステップアップを果たし、みごと悲願の初優勝に輝いた西浜SLSCがまたひとつ勲章を手に入れた。(敬称略)


★第29回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会2日目 表彰★

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SERC

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ラインスロー・男女

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100mレスキューメドレー・男女

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100mマネキンキャリー・ウィズフィン 男女

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200mスーパーライフセーバー・男女

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4×50mメドレーリレー・男女

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総合優勝



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第29回全日本LSプール Day1
初日から好記録続出! ハイレベルな戦い
2016/05/26

第29回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会 2016.5.21-22 横浜国際プール

LSweb2016年5月22〜23日、神奈川県横浜市の横浜国際プールにて「第29回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会」が開催された。

中学生から社会人まで、50チーム、594人がエントリーした今大会。

タイムを競う個人種目から熱戦が期待されるリレー、全日本プールでしか見ることのできない「シミュレーション・エマージェンシー・レスキュー(SERC)」など、見どころ一杯の大会をお伝えしていこう。

まずは大会初日のレポートからどうぞ。


文・写真=LSweb編集室





大会シーズンインを告げる全日本プール

LSweb 5月半ばを過ぎて差す日の光も力強く、はや夏の気配も感じられる時期。今年も全日本ライフセービング・プール選手権の季節がやってきた。

 溺水救助を想定したライフセービングのプール競技種目は、個人競技男女各6種目、リレー競技男女各3種目、その他にラインスローと溺水事故を想定した演習競技「シミュレーション・エマージェンシー・レスキュー(SERC)」で構成されている。

 年を追う毎にハイレベルな競争が繰り広げられているが、今大会も男女合わせて5種目の日本記録が更新された。

 こうした記録誕生の裏には、それを成し遂げた選手たち一人ひとりに、競技に賭ける熱い思いや日々のひたむきな努力、そして仲間や周囲の理解と協力に支えられたそれぞれのストーリーが存在しているのである。

 大会最初の種目は200m障害物スイム。

 女子は日大SLSCの成澤侑花が2分16秒99で優勝。しっかりと16秒台のタイムに乗せたのは立派だ。2位には0.0.29差で昨年、大会記録で優勝した銚子LSCの栗真千里が入った。3位は日女体大LSCの黒岩美緒という結果だった。
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 男子は湯河原LSCの安藤 秀が2分01秒77で優勝。2位には日大SLSCの池端拓海が、3位には法政大SLSCの渡邉孝之が入った。
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課題や目標に挑む者の強さ

LSweb 女子100mマネキントウ・ウィズフィンは、勝浦LSCの我妻菜登が自身の持つ日本記録1分03秒37を更新する1分03秒23の日本新記録で優勝した。

 じつは我妻選手の旧姓は水間。昨年結婚して名字は変わってもその泳ぎっぷりは変わらず健在。みごと新記録で大会3連覇を果たした。ご結婚、そして日本新更新での優勝、おめでとうー!

 2位には茅ヶ崎SLSCの名須川紗綾が、3位には岩井LSCの渡邉来美が続く結果となった。

 男子の100mマネキントウ・ウィズフィンは、ヒート数25という大会屈指のエントリー数を誇る競技だ。

 その頂点に立ったのは、湯河原LSCの西山 俊。
 
 自身の持つ54秒42という日本記録に挑んだが、おしくも0.02およばず記録更新とはならなかったものの54秒44の好タイムで堂々の優勝を飾った。

LSweb 4月末にオーストラリアから帰ってきたばかりの西山選手。

 「くーっ、(新記録に)あと0.02でもうちょっとだったので悔しいですね。
 でも、オーストラリアから帰国して間もなく、フィンを履いての調整も2週間足らずしかできていないなかでのこの結果なので、まあ、まずまずです。ピーク時の2割程度の調子ですから現状でこのタイムならよしとしなければいけないでしょう」

 結果には満足しつつも、新記録更新を逃した悔しさがその表情に表れていた。

 ちなみにこのタイムだと世界大会レベルでもA決勝にギリギリ残れるタイムだということで、今年行われる世界大会へ向けてしっかりと調整して更なる記録短縮を目指していくという。

 男子のライフセービング競技日本代表を牽引する西山、その目はしっかりと世界を見据えている。

 2位には昨年の同種目優勝者だった西浜SLSCの上野 凌が、3位にはフィンスイミング日本代表にも選出されている東京消防庁LSCの平野修也が続いた。

 溺者に見立てたマネキンを抱えて泳ぐ50mマネキンキャリー。

 道具を使わずシンプルであるがゆえに、ライフセーバーの泳力と体力、技術やスピードが総合的に問われる競技でもある。
 
LSweb 女子のマネキンキャリーを制したのは、九十九里LSCの三井結里花だった。しかも大会新記録のオマケつきでの優勝だ。

 レース終了直後にコメントを貰いに行くと、開口一番「うーん、悔しい〜〜」といいながら大きく息を吐いた。

 「じつは、4月に行われたハイパフォーマンスチーム(代表強化指定)の記録会で36秒台がでていたんです。ここまで調整も順調でしたし調子も良かったのでタイム的には悔しいですね。悪くても37秒台はいけると思っていたので記録的にはぜんぜん納得していません」

 三井といえば、日大の学生時代からプール、オーシャンを問わず数々の素晴らしい実績を誇ってきたが、海ではオーシャンウーマン、プールでは200mスーパーライフセーバーといった長い距離で圧倒的な強さを発揮している印象が強い。

 「自分はどちらかというと長距離系が得意で、プールではスーパーライフセーバーがメイン種目なんです。でもオールマイティーにこなせるようにプールでは50mにも合わせていくという課題を持って臨んできました。でも、(本番では)なかなか難しいですね」

LSweb いやいや、短距離にもしっかり適合させているし課題もクリアしていると思うのだが、さすがはトップアスリート、妥協は許さないようだ。

 2位には若狭和田LSCの山本裕紀子が38秒74でフィニッシュ。

 聞くところによると、レース直前にレーシングスイムウェアが破れるアクシデントで、急遽、練習用水着で泳いだのだとか。お陰で水の抵抗をだいぶ受けたようで後半の追い上げならず。
 3位は日体大LSCの坂本佳凪子が続いた。

 男子50mマネキンキャリーを制したのは、湯河原LSCの大島圭介。優勝タイムは31秒38。続いて、31秒75で愛知LSCの岡田充弘が2位、3位には32秒22で西浜SLSCの廣田 諒が入った。
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〝激アツ〟のリレー種目

LSweb プール競技でより白熱するのはリレー種目だ。

 初日に行われたリレーは、4×50障害物リレーと4×25mマネキンリレーの男女。

 女子は、昨年に続き、日体大LSCが2種目とも大会新記録で制すという好成績で優勝を飾った。

 男子は湯河原LSCが4×50障害物リレーで大会新を、4×25mマネキンリレーではみごと日本新記録をたたき出し、これまた2種目を制覇した。

 女子4×50障害物リレー、日体大の優勝タイムは2分00秒80、泳者は坂本佳凪子、阿形芽生、井熊理子、寺坂恵実。2位には日女体大LSC、3位に銚子LSCが続いた。
 
 女子4×25mマネキンリレー、日体大の優勝タイムは1分31秒78で泳者は、鈴木理乃、坂本佳凪子、寺坂恵実、具志堅 夕。2位、西浜SLSC、3位に日女体大LSCという結果。

 男子4×50障害物リレーの湯河原LSC(大島圭介、西山 俊、徳元将太郎、安藤 秀)の大会新での優勝タイムは1分42秒97。2位の西浜SLSCもこれまでの大会記録を上回る1分43秒84という好タイムで続いた。
 
 さらに表彰台3位を巡る攻防は最後まで目を離せない激しい展開となった。6コースの法政大SLSCと7コースの日本大学LSCがアンカー勝負へ。お互い一歩も譲らずほぼ同時にゴール。さあ、電光掲示板の記録はどっちだ!? 

 掲示板を確認するとなんと同着! タイムは1分47秒19。両チームとも最後まで諦めず泳いだ結果が表彰台へと繋がった。3位のお立ち台では、両チームの選手が交互に並んで肩を組み、笑顔で記念撮影に応じてくれた。
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 男子4×25mマネキンリレーは1分12秒98という日本新を出した湯河原LSC(大島圭介、徳元将太郎、西山 俊、安藤 秀)が優勝、2位もまた、これまでの日本新を更新した西浜SLSCが入り、3位に日体大LSCが大会新の好タイムで続いた。
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  好記録続出だった初日のリレー。特に男子は湘南地区のライバルクラブ同士がしのぎを削る見応えのあるレースとなった。


 大会はまだまだ続くのだが、その様子はDay2のレポートでお届けしよう。(敬称略)

☆★☆ 全日本LSプール競技大会・初日の表彰台 ☆★☆

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200m障害物スイム・男女

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100mマネキントウ・ウィズフィン 男女

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50mマネキンキャリー

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4×50m障害物リレー・男女

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4×25mマネキンリレー・男女























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