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湯河原は秋晴れなり!
賑やかに開催されたソーリー・カーニバル
2014/09/23

第2回 湯河原ライフセービング選手権〜Solly Carnival 2014〜 神奈川県・湯河原町吉浜海岸 2014.9.21

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9月21日、神奈川県湯河原町の吉浜海岸で、湯河原ライフセービングクラブ主催の「第2回 湯河原ライフセービング選手権〜ソーリー・カーニバル 2014〜」が開催された。

昨年に続き2回目の開催となるローカルイベントには、関東近郊で活動する小学生から社会人まで約130人のライフセーバーが参加。

爽やかな秋空の下、真剣かつ和気あいあいとしたファンレースが行われたのだった。



文・写真=LSweb編集室





ソーリー氏は不在ながら……


LSweb 静岡県との県境に位置する神奈川県の湯河原町で、1996年から組織的な活動を続ける湯河原LSC。

 全日本選手権の優勝経験もある強豪クラブが、手作りのファンレース「ソーリー・カーニバル」を開催することになった背景には、イベント名にもなっている同クラブ顧問の“ソーリーさん”こと、アーネスト・スティーブンスさんの存在が大きい。

 ソーリーさんはサーフライフセービングの本場、オーストラリアのワンダSLSCに長年所属するベテランライフセーバーだ。ライフセービングを勉強したい、極めたいという日本の若手ライフセーバーたちを、長年にわたって自宅に受け入れ、指導してきた人物である。

 LSweb御年83歳(!)だが、今でも毎年、夏になると来日し、数カ月を日本で過ごしながら、顧問を務めている湯河原LSCのメンバーを中心に、本場のライフセービングスピリットを伝授してくれる奇特な人なのだ。そんなソーリーさんから薫陶を受けたライフセーバーたちは、日本全国で活躍しているが、その数が多いのは、やはり湯河原LSCだろう。

 その一人が、同クラブで理事を務める青木将展さんだ。小学生時代にライフセービングと出会い、ソーリーさんと知り合い、社会人となった現在も家族ぐるみの付き合いを続けている彼は、オーストラリアでは当たり前のように行われている、誰もが気軽に参加できるローカルレースを、いつかは自分たちで主催したいと思い続けてきた。そして昨年、第1回大会の開催にこぎつけたのだ。

 初回の昨年は約80人が参加。今年は、当日エントリーも含め約130人が吉浜海岸に集合した。残念ながら、今年はソーリーさんが不在だったが(審判として世界大会に参加していたため)、開催2年目で100人以上が集まる大会に成長したソーリー・カーニバル。その特徴を見ていこう。
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工夫を凝らしたレース運営

LSweb ソーリー・カーニバルを開催するにあたって湯河原LSCが目指したのは、オーストラリアのライフセービングクラブが開催しているような、誰でも気軽に参加できるが、真剣勝負の腕試しができるイベントだ。

 実施競技は、大人がサーフレース、ボードレース、サーフスキーレースの3種目、小中学生はサーフレースとニッパーボードレースの2種目と、オーシャン競技の個人種目だけとした。これは、クラブメンバーだけで無理なく運営できる規模とするためだ。

 参加者はライフセービングクラブに所属している人なら、小学生から社会人まで、誰でもOK。仕事の都合などで予定が立ちにくい社会人でも参加しやすいようにと、当日エントリーも可能とした。
 今回は神奈川県内をはじめ千葉県、静岡県、茨城県などから10クラブが参加。当日エントリーでの参加は約10人だった。

 エントリー種目は一人3種目まで。少しでも多くレース経験が積めるようにと、予選の順位に応じたクラス分けで決勝レースを行う方式を採用した。
 つまり、上位はA決勝、中位はB決勝……と、予選落ちがないシステムだ。予選レースで選手のレベル分けができるため、実力が拮抗した選手同士でもう一度レースができるわけで、絶好の腕試しとなるだろう。
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 小中学生はU-15のカテゴリーで小学生と中学生の男女にクラス分けしているが、中学生の希望者には(大人の)ボードレースへの門戸も開放している。

「現在、国内で行われているユース(中高生対象)の競技会は、6月に開催される全日本ユース選手権のみです。高校生は大人の大会にも出場できますが、中学生は参加資格がないため、夏の練習の成果を確認する機会がないのです。ならば、ということでボードレースへの参加を認めました。ジュニアから続けている、大人顔負けに上手な子もいますからね」
 と言うのは、実行委員の一人として準備に奔走した関根紗織さんだ。
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 準備は関根さんを含め4人の実行委員がフル回転で行い、当日はクラブメンバーが一丸となって運営しているソーリー・カーニバル。

 実行委員長の青木将展さんは、
「メンバー総出でやっているので、オフィシャルなどはコアになる人以外は資格を持っていないこともあります。でも、競技に出るならルールをしっかり頭に入れること、というのがクラブの方針ですから、無資格でも競技ルールは分かっているはずですし、こういう機会にオフィシャルを経験することで、大会でのオフィシャルの役割やありがたさを感じてくれればと思っています」
 と話してくれた。
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サーファーも注目のイベント

LSweb ソーリー・カーニバルの人気の秘密は、こうした運営側の工夫だけではないようだ。ホストクラブ以外でもっとも多くのメンバーが参加した西浜SLSCの篠 岳瑠さんは、
「ジュニアも学生も社会人も、同じ場所で同じ大会に出られるというのが良いですね」
 と言う。

 確かに、同じクラブに所属していても、世代を超えて同じことができる機会はそれほどないのかもしれない。ジュニア、ユース、社会人、そしてジュニアの保護者も一帯となれる、そんな貴重な場も提供しているようだ。

 また、小学生のニッパーボード優勝者には、賞品としてブラボーボード・ジャパンのニッパーボードが贈られるなど、豪華賞品にも注目が集まっていた。

 さらに、2回目となる今年はスポンサー探しにも力を入れたようで、参加者にはエナジードリンクでお馴染みのレッドブルが配られ人気を集めていた。
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 ビーチに立てられた同社のテントは、同じ浜で開催されていたサーフィン大会の参加者からも大いに注目を浴びていたようだ。知名度のあるスポンサーがつけば、ライフセービングの認知度も上がる。
 こうした実行委員の努力が、次の大会のさらなる盛り上がりに繋がっていくのだろう。

 インカレや全日本に向けて、良い腕試しになったという参加者も多かったソーリー・カーニバル。来年も9月に開催されることが決定している。当日の盛り上がりは、写真でとくとご覧いただきたい。
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★☆「Solly Carnival 2014」成績表☆★








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