Competitions

今年は館山で開催!
第15回千葉県ライフセービング競技会
2017/11/21

千葉県館山市・北条海岸 2017.10.15

千葉県内に活動拠点を持つライフセービングクラブが一堂に集い、競技会を通して親睦を深める年に一度のファンイベント「房総カップ」が、去る10月15日に館山市の北条海岸で開催された。

記念すべき15回目の大会レポートが、ホストクラブ・館山サーフライフセービングクラブの深水 雄さんから届いたので紹介しよう。(LSweb編集室)

文=深水 雄、写真=館山SLSC




房総カップは“暴走”カップ!?

 10月7、8日に全日本ライフセービング選手権が終わり、年内最後の海大会が終了かと思いきや、千葉県のライフセーバーは違った。毎年恒例、全日本の次週に行われる「千葉県ライフセービング競技会(房総カップ)」に出場するからだ。

 2003年から開催され、今大会で開催15回目を迎えるこの大会。初めてオーシャンマンレースに出場してみたり、ビーチに専念している人がサーフレースをしたり等、普段出場しない種目に挑戦する選手も多く、(良い意味で)緊張感のなくわいわい楽しめる大会である。

 オフィシャルもかぼちゃのコスプレをしたり等、自由で何でもあり(笑)の大会のため、一部では「暴走カップ」と呼ばれることもある。一年生はフレッシュマンとして、四年生は学生最後の締めくくりとして、それぞれの目的がありこの大会を毎年楽しんでいる。

 開催場所、ホストクラブが毎年変わり、今年度は館山サーフライフセービングクラブ主催により、ホームビーチである北条海岸で大会が行われた。今年の開会式には金丸謙一館山市長にご臨席いただき、館山サーフライフセービングクラブ所属 斉藤敦(明星大学1年)によるヨーヨーのパフォーマンスがあり、競技開始前から盛大な盛り上がりを見せた。

 当日は小雨が降り、気温も10月とは思えないほど寒く良いコンデションではなかったが、それを忘れるくらい選手の笑顔が絶えなかった。

 また熱々のお汁粉を準備したり、会場前「SEA DAYS」では温水シャワー(有料)、市内温泉施設「里見の湯」にはディズカウント価格により入浴できる体制を整えるなど、冷えた体を温められるような工夫も好評だったと思う。


中学生と社会人がチームで出場!!

 競技において、ジュニア部門は毎年行われているが、今年は中学生がフレッシュマンボード、タップリンリレーにも出場可能となり、タップリンリレーにおいては中学生と社会人で組むチームも見られた。普段めったに見られないレースを見ることができ、観客も熱戦の数々に声援を送ってくれた。

 幅広い年齢層から出場し、楽しむことができるのも、この大会の魅力でもある。

















 競技結果は、ホームビーチである館山&南千倉チームがそれぞれ総合優勝、準優勝をおさめた。どのチームよりも北条海岸の地形やコンデションを把握しており、ホームビーチのプライドを堅守すべく、練習成果を発揮することができた。

 なかでもサーフクラブのベテラン堀部雄大選手は、一般ボードレース、オーシャンマンレースにおいて二冠を達成した。レース後に「ホームビーチで開催されているから、負けるわけにはいかないでしょ」と語っていた。

 来年度は九十九里ライフセービングクラブがホストとして運営することに決定。今後も終始笑顔でいられる大会であり、千葉県ライフセーバー全員でこの活動を盛り上げていきたい。

■競技結果:総合 第1位 館山・第2位 千倉・第3位 成東
■参加者数:339人/大人(中学生含め)292人・ジュニア 37人・マスターズのみ 10人
■成績表はこちら
大会公式サイト





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ライバル対決を制し、西浜SLSCが連覇達成!
第30回全日本LSプール競技選手権2日目
2017/05/29

The 30th Japan National Pool Lifesaving Championships Day.2 神奈川県横浜市・横浜国際プール 2017.5.20-21

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第30回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会2日目


全日本プール競技選手権の2日目は、SERC競技から始まった。

今大会のメイン競技のひとつSERCレポートは改めて詳しくレポートするとして、ここではラインスローとその他の競泳種目をお伝えしていこう。

LS競技だからこそ〝何のために競うのか?〟 を改めて意識しながら、ライフセーバーたちの熱戦は続いた。

文・写真=LSweb編集室




一投に練習の成果を込めて

LSweb 大会2日目。SERCに続いて行われたのが、チーム競技のラインスローだ。

 女子は第6ヒートに登場した茅ヶ崎SLSCが一投目で成功させ14秒51をマークして優勝。帝京大学LSCが17秒42、流通経済大学LSCが18秒18と続いた。

 救助者役の名須川紗綾(茅ヶ崎SLSC)は「得意種目ではないし、今までこんなに上手くいったこともない」と謙遜する。しかし決してまぐれではない、堅実なロープさばきを見せていた。

 僅かに及ばなかった富田有佐(帝京大学LSC)は「新学期になってから毎日、昼休みに体育館で練習しました」と、メダルを手にしてニッコリ。ここでも、地道な努力が結果に結びついた。
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 男子は最終第9ヒートに登場した湯河原LSCと日本体育大学LSCが、どちらも11秒38のタイムを叩きだし会場を沸かせた。

 「練習会では9秒を切るタイムが出たんですが、やはり大舞台になると緊張してできていたことができなくなりますね」と話すのは岩本耕平(日体大LSC)。
 西山俊(湯河原LSC)も狙っていたタイムは出なかったようで、満面の笑みは見られなかった。
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 3位には銚子LCが13秒18で入った。長いリーチを活かしたのは長身の森新太郎(銚子LC)。プールサイドではアウェイ感が強かった、とビーチ競技で活躍する森は言う。

 「なんとか自分のペースにもってこようと、スタート前の準備に時間をかけましたが、まだまだですね。表彰台に上がれたことを自信に、もっと練習していきたいです」と意気込みをあたらにしていた。

白熱するライバル対決

 泳力が問われる100mレスキューメドレー。女子は三井結里花(九十九里LSC)、男子は安藤秀(湯河原LSC)が優勝を手にした。
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 1分15秒73の大会新をマークした三井だが、「13秒台を狙っていたので」と笑顔はなし。
 1分05秒35で4連覇を達成した安藤も、「後半がちょっと良くなかったです」と淡々とした表情でサブプールへと向かった。
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 女子の2位には、出産を経てカムバックした青木邦(湯河原LSC)が入った。
 もうすぐ2歳になる愛息と一緒に会場入りし、前日の50mマネキンキャリーも3位。元日本代表の実力者だが、練習環境の激変にもかかわらず表彰台に上がるのはさすがである。

 「以前のように追い込む練習ができないので、本当にきつかったです。もう泳ぎながらキーッてなっちゃいました(笑)」と話す。甘える息子を抱き上げる横顔からは、必至の形相で気力を振り絞る姿など想像できない青木だった。

 100mマネキンキャリー・ウィズフィンでは、好記録が飛び出した。

 女子は1位の我妻菜登(勝浦LSC)と2位の山本裕紀子(若狭和田LSC)が大会記録を、男子は1位の西山俊(湯河原LSC)が日本記録、2位の園田俊(西浜SLSC)が大会記録を更新した。

 日本記録を持つ山本がリードする展開となった女子。マネキンをピックアップしてから猛然と追い上げを開始したのが我妻だ。4コース、5コースが横一線のままゴールへ。記録は我妻が57秒81、山本が58秒01。タッチの差で我妻に軍配が上がった。
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 2人で仲良く水から上がってくると、「最後まで菜登ちゃんは見えていなかったです。1位だと思って掲示板をみたら2位でした!」と山本。

 「私は裕紀子さんが見えていたので、これはさせるじゃん! と(笑)。久しぶりの57秒台です」と我妻。「私にとっては2位で良かったです。じゃないと調子に乗るから(笑)」と山本が言うと、2人は顔を見合わせ互いの健闘を称えた。

 一方、48秒27の日本新を出しながら「このタイムでは世界で戦えません」と渋い顔をした西山は、「でも、正直ほっとしました。昨日、得意種目で失格になりましたから。実は僕、失敗を引きずるタイプなんです。それじゃダメだって分かっているんですけどね」と言葉を続けた。
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 自己ベストが出た園田は手応えを掴んだ笑顔を見せたが、日本記録保持者の幡野圭祐(白浜LSC)は3位で「自分のレースがまったくできませんでした」と肩を落とした。LSweb

 ところで、男子第9ヒートでは森野友也(銚子LC)と森野郁也(日体大荏原高校LSC)兄弟が隣のレーンで泳ぐというシーンが見られた。兄弟姉妹で大会にエントリーするのは珍しいことではないが、同じ種目で隣同士というのはめったにあることではない。

 レース前はお互いに「負ける気がしない」と言っていた兄弟対決は、弟の逆転勝利で幕を閉じた。
 「こいつ、後半がマジで速かった……」と興奮気味の兄の横で、弟がうれしそうな表情を見せていたのが印象的だ。

日本新を一気に4秒縮める

 個人種目の最後、200mスーパーライフセーバーでは、すごい記録に会場がどよめいた。

 女子は日本記録保持者の三井結里花(九十九里LSC)が、2分31秒69と自身の記録を1秒以上縮め、男子は上野凌(西浜SLSC)と安藤秀(湯河原LSC)の2人が日本新をマーク。優勝した上野はこれまでの記録を4秒近く上回り2分15秒の壁を破る2分14秒90を叩きだした。
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 「本当は30秒台を切りたかったけど……」と口を開いた三井は、「2年間自己ベストを更新できなかったので、自分は何も成長していないのではないかと不安でした。だから、少しほっとしています」とようやく笑顔を見せてくれた。

 競泳チームに所属し、フィンの練習回数も増やし、さらに食事や睡眠など体調管理もストイックにコントロールしてきた彼女。

 「自分のベストパフォーマンスが出せれば、世界で戦えると分かっているので、それに向けてしっかりやるだけです」と三井。キリリとした瞳の先には、ワールドゲームスの表彰台が見えているはずだ。

 「練習した甲斐がありました。タイムがついてきてくれて、メチャうれしいです」と破顔したのは上野。「前半は秀さんの方が速いのは分かっていたので、そこで粘って最後の50mで追いつこうと思っていました」という言葉どおりの大逆転だった。
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 「前半でもっと離しておかなければいけなかった」とレースを振り返った安藤だが、タイムは1分16秒10と決して悪いわけではない。

 「マネキンをピックアップした75mの時点で差があまりなく、ちょっと焦って呼吸が乱れてしましました。タイム的には悪くないけれど、負けたのは悔しい……」と言う安藤は、上野に「ワールドゲームスでは負けないよ!」と一声かけ、並んでサブプールへ。

 その背中を見ながら、「自己ベストで日本新まであと4秒かと思っていたら、その後にすごい記録が出て日本新まであと10秒近くになってしまいました」と舌を巻いたのが、
5位に入賞した小松海登(法政大学SLSC)だった。

キャプテンの目に涙!?

 最終種目は4×50mメドレーリレー。

 女子は1泳で日本女子体育大学LSCがリードしたものの、2泳で西浜SLSC、日本体育大学LSCに並ばれる展開に。3チームが横一線のままアンカーへ。そこからスルスルと上がってきたのが銚子LCだ。1分51秒77のタイムで逆転勝利。4人が駆け寄って抱き合い、喜びを爆発させた。
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 男子は西浜SLSCと湯河原LSCが抜きつ抜かれつの大接戦を演じた。アンカーへのバトンタッチは湯河原LSCが僅かにリード。しかし西浜SLSCが猛然と追い上げる。どちらが勝ったのか? 掲示板に1の数字が点いたのは湯河原LSC。タイムは1分34秒10。西浜SLSCとの差は僅かに0.07秒だった。
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 「いやぁ、チューブの引き継ぎがうまくいかなくて焦りました。呼吸する度に西浜が迫ってくるのが分かったので、もうヤバイヤバイと歯を食いしばりましたよ。勝てて良かったぁ」と息を吐き出したアンカーの深井俊光(湯河原LSC)に、「危なかったなぁ」といいながらチームメイトが笑顔で駆け寄った。

LSweb 最終種目で惜しくも優勝を逃した西浜SLSCだが、総合成績では湯河原LSCを押さえ連覇を達成した。

 大会キャプテンとして西浜SLSCを率いた園田俊は、「チームワークはどこにも負けない自信があったので、普段どおりの力を出せれば大丈夫だと思っていました」と言った後、言葉に詰まった。
 その目には、うっすら涙が浮かんでいるように見えた気がしたが、すぐにチームメイトに囲まれてしまい確認することができなかった。

 おめでとう、西浜SLSC。

 
※採点競技のSERCについては稿を改めて詳しくお伝えします。(文中敬称略)



【第30回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会 成績表】




☆★☆ 第30回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会 表彰台 ☆★☆

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200m障害物スイム・男女

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200m障害物リレー・男女

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100mマネキントゥ・ウィズフィン・男女

50mマネキンキャリー・男女

100mマネキンリレー・男女

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ラインスロー・男女

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100mレスキューメドレー・男女

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100mマネキンキャリー・ウィズフィン・男女

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200mスーパーライフセーバー・男女

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200mメドレーリレー・男女

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SERC

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総合成績



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0.1秒を縮める努力が
ライフセーバーの本質を磨く
2017/05/24

The 30th Japan National Pool Lifesaving Championships Day.1
神奈川県横浜市・横浜国際プール 2017.5.20-21

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第30回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会


30回目の節目を迎えた全日本プール競技選手権が、5月20-21日の2日間、神奈川県横浜市の横浜国際プールで開催された。

47チーム541人の参加者が、男女それぞれ10種目でしのぎを削り、仮想の事故現場でライフセービング技術を競う採点競技のSERCに挑んだ。

見どころの多かった大会の様子を、まずは初日からお伝えしよう。

文・写真=LSweb編集室




タイムを狙うには理由がある

LSweb 全日本プール競技選手権大会が行われた先週末は、ライフセーバーでなくとも海にでかけたくなる夏のような陽気に見舞われた。

 会場となった室内プールは、白熱するレースとあいまって熱気ムンムン。そんな中で最初の決勝種目、200m障害物スイムが行われた。

 この種目、女子は成澤侑花(日本大学SLSC)が追い上げる黒岩美緒(日本女子体育大学LSC)をかわし連覇達成。
 男子は池端拓海(日大SLSC)が平野修也(辻堂LSC)を逆転し、2分00秒54の大会新記録での初優勝を果たした。

LSweb 連覇した成澤だが、「目標タイムにまったく届きませんでした」とうつむき気味。「日本新を狙っているのに、周りを気にしているようではダメですね」と言葉を繋いだ。

 一方の池端は「自己ベストを4秒近く縮めることができました」と笑顔を見せながら、「でも、踵がネットに3回ぐらい当たったので、それがなければ2分切れた……かな。僕もワールドゲームスに出たいので、その壁を越えたかったです」と続けた。

 池端が口にしたワールドゲームスとは、4年に一度開催される“第二のオリンピック”と言われる国際スポーツ大会のことだ。五輪種目以外の競技に打ち込むアスリートたちが出場を夢見るスポーツの祭典は、今年7月にポーランドで開催される。
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 ライフセービング競技(プール種目のみ)も大会種目のひとつに含まれており、日本は昨年の世界大会でワールドゲームスへの出場権を獲得した。今大会はワールドゲームス代表の選考レースも兼ねている。トップ選手たちがいつも以上にタイムにこだわるのは、そんな理由があるからなのだ。
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テクニックを磨いて記録を狙え

LSweb 100mマネキントゥ・ウィズフィンで予想通りの強さを見せたのが、女子の我妻菜登(勝浦LSC)。

 3連覇中の我妻は、自身が持つ日本記録に迫る1分03秒97で優勝し、この種目7勝目を上げた。

 好タイムに正直、少しびっくりしたという我妻。

 「練習が十分ではなかったし、後半に上げられる体力はなくなってきたと感じているので。でもその分、技術でカバーできるようになりました。
 スタートからしばらく潜水するといったテクニックもその一つです。今日は15m、スタートから8フィンを目安に潜水しましたが、実際にはもう少し長く潜っていた気がします。世界標準は50m潜水ですから、それに近づけるように練習していきたいです」と話した。LSweb

 男子は最終ヒートで、優勝候補筆頭の西山俊(湯河原LSC)が失格する波乱が起こった。
 優勝は55秒54の上野凌(西浜SLSC)。2位には56秒60で篠田智哉(勝浦LSC)が入った。

 「課題は入りのスピードと後半のスタミナですが、日本記録を狙える余地はあるなと感じました」と落ち着いた口調でレースを分析した上野。

 ワールドゲームス行きを狙っているという篠田は、しばらく電光掲示板を見つめた後「う〜ん、日本新を出さないとダメですね」と首をひねった。
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 西山が失格したのは、マネキンにチューブを巻く動作中に規定エリアを越えてしまったからだ。
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 「50mの壁にタッチしてチューブを引き寄せた時、チューブ本体だけでなく紐も一緒に掴んでしまい、うまくたぐり寄せられずに冷静さを失ってしまいました。
 前半の50mはできるだけ潜水するのが世界標準です。潜水する時にチューブの抵抗を減らすため、紐で体に密着させているのですが、その外しがうまくいかなかったというか、外した後にうまく離れてくれなかったというか……。練習でもごくたまに同じような状況になることがありましたが、まさか本番でなるとは」と西山。
 思わぬハプニングに唇を噛んだ。
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過去の自分を超えてゆけ

LSweb 50mマネキンキャリーは男女とも、日本記録保持者が面目躍如の優勝を果たした。

 女子は山本裕紀子(若狭和田LSC)が37秒43の大会新記録をマーク。2位は栗真千里(銚子LC)、3位には青木邦(湯河原LSC)が入った。

 男子は平野修也(辻堂LSC)が31秒21で、2位の幡野圭祐(白浜LSC)、3位の大島圭介(湯河原LSC)を振り切った。

 体調不良のため世界大会後に入院を余儀なくされた山本は、病院のベッドの上で「これで競技人生も終わった」と思ったのだそうだ。

 「だから再びスタート台に立てた時は、もうほんまにいろいろな人への感謝の気持ちがわき上がってきて」涙が出そうになった……のではなく、「嬉しくてニヤニヤしてしまった」と話すとことが、なんとも山本らしい。

 「久しぶりのレースでなるようにしかならんと開き直って泳いでいたら、なんだか調子が良くて。これはいける!と思ったらマネキンを揚げた途端に重さを感じてドタバタに。競技中にいけるなんて思ったらアカンのや、と反省しました」と軽妙な口調でライバルたちからも笑いとっていた。

LSweb 平野は現在、さらなる高みを目指した肉体改造中だ。

 「下半身の強化を重点的にやっています。足は確実に太くなって、キック力は上がっていると思いますが、上半身と下半身のバランスを再調整するのに少し手間取っていますね。
 自己ベストを更新するためにいろいろ試行錯誤し、記録が出たら、また次ぎを目指して新しいことに挑戦し、試行錯誤する。その繰り返しです」と話す平野。

 「でもワールドゲームスまでの2カ月で調整できる手応えは感じていますよ」と笑みを浮かべながら力強く答えてくれた。
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 トップ選手が0.1秒を争う一方、背面泳ぎで健闘するベテラン勢の姿も見受けられた。中島章(新島LSC)や本多辰也(東京消防庁LSC)らのマネキンキャリーは安定感抜群。優勝を狙えるタイムではなかったが、着実かつ迅速な泳ぎはライフセーバーとしての安心感を感じさせてくれた。

実力以上の力が出る!? リレー種目

 大会初日に行われたリレー競技は、4×50m障害物リレーと、4×25mマネキンリレーの2種目。

 予選を経て決勝へと駒を進めた8チームは、いずれも精鋭揃いでデッドヒートが予想された。

 好タイムが飛び出したのは女子4×50m障害物リレーで、日本大学SLSCが2分の大台を切る、1分59秒58の大会新記録で優勝した。
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 2位は1年生が22人も入部したという、日本女子体育大学LSC。3位に入った銚子LSCのアンカー、栗真千里は「皆、すごく気合いが入っていますね。学生がパワフルでレベルが上がっていることに、少し焦っています」と目を見開いた。

 男子は全員社会人の湯河原LSCが、西浜SLSC、銚子LCとのデッドヒートを制し1分43秒59で勝利を手にした。
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 1泳は社会人2年目の大島圭介、23歳。泳力は健在だ。2泳は、いつの間にかメンバー最年長のポジションに成長した、28歳の西山俊。3泳は消防士として勤務する三木翔平、27歳。アンカーは25歳の安藤秀。「今日のテーマは、社会人で学生パワーを封じ込めることです(笑)」と西山が言うと、4人が笑顔で顔を見合わせた。

LSweb 4×25mマネキンリレーは、男女ともに1位が西浜SLSC、2位が湯河原LSC、3位が銚子LCという顔ぶれに。

 女子の西浜SLSCは小林愛菜、坂本佳凪子、上野真凛と繋ぎ内堀夏怜へ。
 高校生、17歳の内堀は「予選も含めて今日6本目だったのできつかったですけど、足がもげてもいいからと思って泳いだら逆転優勝できて、ちょー嬉しい!」と、1分33秒41での勝利に歓喜。
 1泳の小林愛菜も「24歳の社会人にして、初めて優勝を味わいました!」とメンバーと抱き合い、声を弾ませた。

 僅かにとどかなかった湯河原LSCだが、こちらも高校生、16歳の室伏郁花が力泳を見せた。一廻り違いの青木邦は「惜しかったですね。でも皆、がんばりましたよ」とチームメイトをねぎらった。

 男子は西浜SLSCと湯河原LSCのライバル対決が見ものだった。西浜SLSCの1泳は坂本陸。湯河原LSCの1泳は大島圭介。同い年の2人は、学生最後のインカレで50mマネキンキャリー同着優勝という歴史を作った永遠のライバルだ。
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 坂本、園田俊、上野凌、廣田諒と繋いだ西浜SLSCのタイムは1分13秒72。湯河原は1分14秒40で優勝には届かなかった。

 初日からハイレベルな戦いが繰り広げられたプール競技選手権。熱戦は2日目へと続く。(文中敬称略)
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辻堂の海にライフセーバーが集結!
第19回神奈川県LS選手権&第5回神奈川県ジュニア/ユースLS競技会
2017/05/19

第19回神奈川県ライフセービング競技選手権大会・第5回神奈川県ジュニア/ユース ライフセービング競技会
2017.4.29 神奈川県藤沢市・辻堂海岸

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サーフゲレンデとして人気がある神奈川県藤沢市の辻堂海岸。

西を見れば江ノ島、東には烏帽子岩という“これぞ湘南”のローケーションで、神奈川県ライフセービング連盟が主催するサーフ競技会が開催された。

爽やかに晴れ渡った4月29日(昭和の日)。昭和世代の社会人から、平成生まれの学生、ジュニアまでが、今年最初のサーフ競技会を満喫した。


文・写真=LSweb編集室




ホストクラブは辻堂ライフセービングクラブ

 県内クラブが持ち回りでホストを務める「神奈川県ライフセービング競技選手権大会」。

LSweb 19回目を迎えた今大会および5回目となる「ジュニア/ユース ライフセービング競技会」が、サーフスポットとして人気の辻堂海岸で開催された。ホストクラブは同海岸を拠点に活動する辻堂ライフセービングクラブだ。

 「準備が本格化したのは約2カ月前です」と話すのは辻堂LC代表の中川健さん。

 「これまでは選手としてしか参加したことがなかったので、正直、戸惑うことや分からないことも多かったですが、近隣クラブの皆さん、特に安全課の皆さんが的確に大会運営のキーポイントをアドバイスしてくれたので、なんとか無事、今日の日を迎えることができました。
LSweb 競技運営にはクラブの若手も率先して加わってくれ、安全課の親方たちにいろいろ教えを乞うているようです。学生メンバーの西田と加藤は、1カ月弱でPWCの免許を取得するなど、積極的で頼もしいですよ。
 ジュニア/ユース競技会と同日開催されるのも、神奈川ならでは。大人はジュニアやユースのがんばりに刺激をもらい、子どもたちは一般の大会を見てすごいと思ってくれ、憧れてくれるようです。確かに、競技数が多く進行は大変ですが、世代を超えて集まる相乗効果は大いにあると感じています。景品も豪華ですしね」と笑顔で言葉を続けた。

 この日の早朝、ベテラン安全課メンバーと共に、初めてPWCでブイ打ちをしたという西田晋二さんと加藤諒さんは「うまくできました!」と明るく一言。これも安全課親方衆の指導の賜物だろう。

 「クラブにはPWCがありません。でもせっかく免許を取ったので、これからも競技運営などで役に立てるようになればいいなと思います」と新たな目標を口にした。
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コンペキャップに二宮LSCのスピリットを込めて

LSweb 小学生から社会人まで選手として397人が参加したこの大会。選手宣誓はバディ冒険団の遠藤海七希選手と新井海翔選手(ジュニア/ユース)、二宮LSCの堀部雄大選手(一般)が行った。

 堀部選手は今回、特別な思いで選手宣誓に臨んだ。

 ちょうど10年前、2007年に辻堂海岸で行われた大会で、ボードレースとサーフスキーレースの二冠に輝いた堀部選手。
 ところがその年の9月、小田原付近に上陸した台風の影響で、二宮LSCがパトロール拠点としていた袖ケ浦海岸は砂浜が消失するという甚大な被害を被り、以来、同クラブは地元での活動ができない状況が続いている。

LSweb 「実はその後、数年して砂は戻ってきたのですが、砂浜が消失している間に海水浴場としての認可が取り消されてしまい、現在もそのままです。
 クラブは存続していますが、活動拠点がないため新しいメンバーを勧誘することもできません。神奈川の大会でコンペキャップをかぶることぐらいしか、今はできないのです」と堀部選手。

 自然を舞台に、行政や地域の人々と密接に関わり合うライフセービング活動では、自分たちの力が及ばないこともあるだろう。それでも、クラブに愛着を持ち、浜を大切に思う気持ちが活動の存続、拡大に結びついているのだ。
 二宮LSCで育ったライフセーバーは多い。近い将来、地元で活動できる日がくればいいが……。

走って泳いで、全力を出し切ったランスイムラン

LSweb 10年ぶりに辻堂海岸に戻ってきた大会は、午後になって南風が吹き上がり海上コンディションが悪化。残念ながらジュニア/ユースの1競技をのぞき、すべてオーシャン競技が中止となってしまった。

 唯一行われたオーシャン競技が、小中学生のランスイムランだ。

 気温も水温も低めだったが、選手たちはスタートと同時に勢いよく砂浜をかけだし、躊躇することなく冷たい水に飛び込み、スイムブイを必死で回って最後のランへ。諦めることなく全力を出し切る姿に、大歓声が上がる。そしてその歓声に、ボードを抱えたサーファーや、ビーチを散策する人が惹きつけられ、歓声の輪が広がっていった。
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 男女混合で行われた小学3・4年生の部では、小学4年生の三宅悠一朗選手(西浜SLSC)が優勝。
 小学生5・6年生の部では、男子は小学6年生の志賀海空選手(西浜SLSC)、女子は小学6年生の久保田純令選手(湘南ひらつかLSC)がそれぞれトップでゴールラインを横切った。

 距離が伸びた中学生の部。男子は中学3年生の志賀海征選手(西浜SLSC)、女子は中学3年生の大熊美咲選手(西浜SLSC)が、後続選手を振り切り優勝した。
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ラスト1本を目指し、白熱のビーチフラッグス

LSweb ジュニアもユースも一般も、いつもにも増して白熱した熱戦が繰り広げられたのがビーチフラッグスだ。まるで、中止になったオーシャン競技のエネルギーが注入されたかのようだった。

 まずは男女混交で行われた小学1・2年生の部。

 真剣かつ無邪気にがんばる姿が実に愛らしい選手たちだが、この年代は全般的に男の子よりも女の子のほうが体格や体力で勝ることが多い。今大会でも入賞した8選手のうち、上位5選手は全員女子という結果となった。
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 優勝したのは、小学2年生の杉山冬華選手(TKS)。予選から俊敏な動きを見せていた小学2年生の鶴野いろ選手(バディ冒険団)は、緊張したのか最後のスタートでよろけて惜しくも2位。小学2年生の板垣来奈美選手(TKS)も3位と健闘した。

 同じく男女混合で行われた小学3・4年生の部。たった2年で男の子はどんどんパワーアップし、男子が上位を独占するまでに。
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 優勝は小学3年生の高野旭選手(西浜SLSC)、小学4年生の金高右京選手(館山SLSC)が2位、小学4年生の小鮒聖斗選手(西浜SLSC)が3位という結果だった。女子でただ一人入賞したのが、小学3年生の高田理世選手(西浜SLSC)。5位に入るガッツを見せた。

 小学5・6年生の部からは男女別に競技が行われ、男子は小学6年生の菅原明澄選手(西浜SLSC)が、同学年のチームメイト、布方勇海選手(西浜SLSC)を破り優勝。3位には、小学5年生の中村蓮斗選手(鎌倉LG)が入った。
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 女子は表彰台に上った3人が全員、小学5年生という顔ぶれ。1位の高野紗世選手(西浜SLSC)、2位の高梨帆南選手(勝浦LSC)、3位の名取暦詩心選手(鎌倉LG)の3選手が笑顔で表彰台に上った。

 ライバル対決で大きな歓声が上がったのが中学生の部だ。
 
 女子の決勝は昨年と同じ、江田望実選手(下田LSC)と高田純良選手(西浜SLSC)の中学3年生対決に。全国大会などでも対戦している2人は、お互いに意識しながら序盤戦を順調に勝ち上がった。ラスト1本。最後まで安定していたのは江田選手で、昨年に続き優勝を手にした。
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 ほっとした表情を見せた江田選手と、一瞬うつむいた高田選手は、すぐに握手をし、はにかんだ笑顔を見せた。2人のライバル対決は、これからも続くのだろう。これからどんな名勝負が見られるのか、楽しみだ。

LSweb 男子は中学2年生対決となった。

 遠藤海七希選手(バディ冒険団)とクレイコナ大波選手(西浜SLSC)は共に中学2年生。子ども時代から同じ浜で活動する、顔見知りの間柄だ。クレイ選手は兄の背中を追って、遠藤選手は弟の面倒を見ながらという境遇の違いはあるものの、どちらも目指すは頂点だ。

 そして迎えた決勝戦。ほぼ同時のタイミングで飛び込んだ2人だが、最後のフラッグは遠藤選手の手に収まっていた。

 「僕のほうがリーチが長いから」という遠藤選手。確かに中学生の中でもひときわ長身の彼だが、大会に向けて20mダッシュを何本も繰り返すなど、地道にトレーニングを続けたのだそうだ。こちらのライバル対決も、これから先、何度となく接戦を繰り広げるのだろう。

大会運営の裏方、審判功労賞に吉田健博さん

LSweb 大会最後は、一般のビーチフラッグスで締めくくられた。

 女子は石塚円香選手(鴨川LSC)が、若林明穂選手(西伊豆・松崎LSC)を押さえて優勝。男子は野口勝成選手(式根島LSC)が小田切伸矢選手(西浜SLSC)を破って、表彰台の頂点に立った。

 今年から大学院に進み、コーチング学を学んでいるという石塚選手。
 「社会人1年目の同期よりは、多少は時間の余裕があると思います。でもそれに甘えず、しっかり練習していきたいです」ときっぱり。コーチング学で学んだことを自ら実践する、そんなレスキューアスリートの活躍に注目しよう。
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 3位に入った小室亜希選手(湘南ひらつかLSC)は決勝ヒートの最年長。「20歳年下の高校生と同じ土俵で戦えたことは、とても楽しかったです」と満面の笑みを見せた。彼女自身、高校生の時にライフセービングと出会った。それから20年、続けているご褒美が銅メダルになったようだ。

 肉弾戦となったのは男子だ。

LSweb ベストスリーは野口選手、小田切選手、そして北田尚樹選手(三浦海岸SLSC)。まず北田選手がダウンすると、観戦者が水を打ったように静まり返った。

 2選手からビリビリとした気迫が漂ってくる。そしてホイッスルが鳴り、数秒。フラッグを掴んで雄叫びを上げたのは、野口選手だった。心底悔しそうな小田切選手。緊張が解けた観客から、声にならないため息がもれた。

 今年の全豪選手権でビーチフラッグス6位に入賞した実績を持つ野口選手。

 「何度も挑戦して、初めて入賞できました。スポーツを通してライフセービングを広めていきたい、というのが今の僕の目標です。今年は、種目別、全日本でも優勝を目指します」と力強く話した。LSweb

 表彰式がすべて終わった後、KLF主催の大会では恒例の審判功労賞の発表が行われ、エントリーやリザルトシステムなどを構築した吉田健博さんに感謝状とメダルが贈られた。
 
 縁の下の力持ちがいるからこそ、競技会が行われ、勝ったり負けたり、嬉しかったり悔しかったりと楽しむことができるのだ。大会運営に尽力した、審判員、スタッフ、安全課の皆さん、お疲れさまでした。




【第19回神奈川県ライフセービング競技選手権大会・第5回神奈川県ジュニア/ユース ライフセービング競技会 成績表】



☆★☆ 第19回神奈川県ライフセービング競技選手権大会・第5回神奈川県ジュニア/ユース ライフセービング競技会 表彰台 ☆★☆

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ランスイムラン小学3-4年生・男女混合

ランスイムラン小学5-6年生・男女

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ランスイムラン中学生・男女

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ビーチフラッグス小学1-2年生/3-4年生・男女混合

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ビーチフラッグス小学5-6年生・男女

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ビーチフラッグス中学生・男女

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ビーチフラッグス一般の部・男女



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必読! SERC競技の要点を探る
2017全日本LSプール競技選手権大会・プレビュー
2017/05/05

The 30th Japan National Pool Lifesaving Championships Preview - SERC Strategy

LSweb2017年、ゴールデンウィークの始まりと共にいよいよ本格的なLSシーズンに突入、それに伴い各競技会もスタートする。

新年度最初の大きな大会といえば、きたる5月20-21日に開催される「第30回全日本ライフセービング・プール競技選手権大会」だ。

室内最高峰のこの大会でのみ行われる競技〝SERC〟は、ライフセーバーの資質が試される重要な競技である。

競技である以上、採点され順位付けされるわけで、それなら競技攻略のヒントを探るべく過去のSERCをここに振り返ってみようと思う。

参加する選手はもちろん、観覧するライフセーバーの皆さんもご一読頂き、今後のトレーニングやパトロールに役立てて欲しい。

文・写真=LSweb編集室




昨年のSERCを振り返る

LSweb 始めに〝SERC〟という競技について簡単に説明しておこう。

 正式名称は「Simulated Emergency Response Competition(シミュレーテッド・エマージェンシー・レスポンス競技)」といい、その頭文字を取ってSERCと呼ぶ。

 この競技、海水浴場や隣接するエリアで実際に起こりうる溺水事故を想定した状況を設定し、4人一組のチーム競技者が、指定された制限時間内においていかに適切な救助ができるかを競う採点競技となっている。

 昨年の第29回大会では〝とある神奈川県内の海水浴場で、離岸流が発生していくつかの事故が起こっている〟という想定の下、競技が行われた。ちなみに制限時間は90秒間だ。

 もう少し詳しい状況説明をすると、救急車とAEDはすでに要請済み。現場には以下の救助資機材があり、使用は自由である。
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①.レスキューチューブ1本
②.救急箱1個(傷病者記録表、三角巾、ハサミ、感染予防用ゴム手袋、タオル)

 詳しくは、次の図1と図2を拡大して見てもらえば、状況設定がより理解できるはずだ。
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図1

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図2


キーワードは「基本」と「継続」

LSweb 上記の競技シチュエーションを踏まえた上で、この状況下でのポイントを探ってみたい。

 今回、解説およびアドバイスを頂いたのは、第29回大会でSERC競技運営を統轄したSERCワーキンググループ責任者の来島慎太郎さんだ。

── 今回の設定は、過去の大会に比べるとどこにでもあり得るシンプルな状況設定になっていると感じたが?

 現在のライフセービング界の流れで、心肺蘇生のガイドラインが変わったことから、特に〝救命の連鎖〟という点が注目されていますので、そこにフォーカスした内容となりました。

 〝救命の連鎖〟を簡単に説明すると、救助をしてきてCPRなどの処置をして、その後、救急隊へしっかりと引き継ぐという一連の流れに着目して作られています。教本にもしっかりと記されている従来からある救命の基本の流れを重視した内容ということです。

LSweb── 各審判員は今回のSERCにおいてどの部分をよりシビアに、重点的に見ていたのか?

 基本的なところは、これは例年通りのことですが、まず自分の身の安全を確保した上で救助に行くことだったり、CPRではしかるべき方法で継続して行っているかといったSERCにおいて優先的なチェックポイントとなるべき点は全く変わっていません。
 その延長線上で、今回は〝救命の連鎖〟という部分での一連の流れがスムーズにできているかというところをしっかりとチェックしていきました。

── 今回、全体を通して各チームがよく出来ていた部分、逆にあまり出来ていないなと感じた部分をあげるとすればどこか?

 皆さんしっかりとできていた点は、セルフレスキューの部分にも関わりますが、身近にある浮力体(チューブやビート板等)をしっかりと持ったり使ったりして溺者にアプローチしていました。こうした点は随分浸透してきているなと感じました。

 もう少ししっかりと行って欲しいと思った点は、傷病者記録表の記入です。ここは今回のテーマとして大事なポイントのひとつだったので、しっかりと行って欲しかった部分です。
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 もう一つ、今回の設定として一般遊泳客がCPRを行っている状態を再現していました。

LSweb ここでは、これまで救助を行っていた一般遊泳者から状況を聞きながらCPRを引き継いで継続するという措置が一番適切なのですが、声掛けはできてもライフセーバー自身がCPRを引き継いで継続するというところまでできていたチームは少なかったですね。

 CPRは技術を持ったライフセーバーでも1人で2分以上続けると精度が落ちてくるといわれています。救助の場面で、一般の人がCPRを行っていたのであれば、即座に代わってより適切な心肺蘇生を行って欲しいところです。

 まずは新たな事故が起きないようにケアをすることが一番大事であるとされているのですが、そこの部分は怠らず、なおかつ心肺蘇生の継続という部分でも人命救助の観点からも重要視されているところなのでしっかりとやって欲しいと思います。

LSweb さらに付け加えれば、傷病者記録表は書いているけれど、CPRは行っていなかったというチームもありました。
 記録表を書くのも大切ですが、一般人がCPRを行っていたらまずは代わってCPRの継続だという意識を持って欲しい。

 よくできていたチームは、CPRを行いながら一般客にこれまでの状況などを聞いていました。そして仲間とCPRを交替したら即座にこれまで聞き取ったことを記録表に書き落としていました。

 これは素晴らしい対応です。記録表に書くべき事や重要な情報は何かということが、記録表を見ずとも頭に入っているからできることです。実際のパトロール活動でも確実に役立つでしょう。皆さんもぜひ実践して下さい。


── 最後にSERC設置委員会から競技者であるライフセーバーの皆さんへ一言。

LSweb 繰り返しになりますが、普段から傷病者記録表を使うという意識を練習の時からしっかりと持って欲しいなと思います。

 記録表に情報を記してあれば救急隊に引き継ぐときにもスムーズに事が運びますし、自分たちがどんなことに気をつけて救助すればよいか、またどんな情報を伝達すればよいのかといったことが見えてくると思います。

 もうひとつは、やはり〝CPRの継続〟という部分です。救命時にはとにかく圧迫を続けることが大事だといわれていますので、そこを大事にして欲しいと思います。

 SERCに限っていえば採点競技という特性上、なかなか難しい部分もいろいろとありますが、我々(競技運営側)のスタンスとしては、まずは基本に立ち返りそれをしっかりと押さえた上で、次にこういったところを(競技者に)求めていこうという順序立てで見させてもらっています。これらを踏まえ、まずは基本をしっかりと見据えてやってもらえればよいと思います。

★ ☆ ★

 SERCはあくまでも競技である。
 
 競技として捉えれば、心肺蘇生の継続的なケアが必要な人の優先順位度は、それほど高くないというのが正直なところかもしれない。

 ただ、そうはいっても心肺蘇生の継続は人命救助の観点からも重要視されている部分なので、決してなおざりにしてはいけないだろう。

LSweb 来島さんの解説を通して垣間見えたのは、SERC競技にしても実際の救命にしろ、「二次的事故を出さないように細心の注意を払いながら軽溺者を優先的に助けつつ、重溺者など他の溺者に対しても心肺蘇生の継続といったできる限りのフォローをしていく。そしてスムーズに救急隊に引き継ぐこと」がひとつ重要なポイントになっていること。

 こうした認識を持ってSERCに臨めば良い結果に繋がるだろうし、ひいては夏場のパトロール活動においても万が一の時に役立つのではないだろうか。

 さて、今年の大会ではどのような状況設定がなされるのだろう? 

 参加される選手の皆さんはもちろん、見る側も基本をしっかりと思い出しながら、今夏のパトロール活動に向けてシュミレートしてみて欲しい。


※Competitionsカテゴリに昨年アップした『SERCを攻略せよ! 全日本プール直前プレビュー』記事でもSERCのポイント解説を取り上げています。

また、過去の『全日本ライフセービング・プール選手権大会レポート』もあります。これらの記事も合わせてご覧下さい。
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