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第28回全日本学生ライフセービング選手権大会 2日目の結果2013/10/01

The 28th INTER COLLEGE SURF LIFESAVING CHAMPIONSHIPS-DAY2

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42校が参加し、熱戦が繰り広げられた第28回全日本学生ライフセービング選手権大会。

総合成績が決まる2日目は、初日以上に気合いのこもった接戦が繰り広げられた。


文・写真=LSweb編集室




総合優勝は女子・早稲田大学、男子・日本体育大学

 インカレ2日目。前日に比べ、波、潮ともに少し穏やかになった御宿の海だったが、波打ち際が深くえぐれ、その沖側にサンドバンクがあるなど、サーフ種目は相変わらず複雑なコンディションでレースが行われた。

 最初の決勝種目はボードレスキュー。最初にスタートした女子は、上位陣が同じ波に乗って帰ってくる混戦となったが、真中友里と古賀美沙希の東京女子体育大学が、清水友紀と三井結里花の日本大学を僅かにかわして優勝した。

 男子も接戦となったが、タンデムでのボードさばきが勝敗を分けた。このレースを制したのは、塩島 翼と高岡洋介の国士舘大学。勝因は? と聞くと「タンデムで息が合ったことです!」とキッパリ。確かに、溺者役をピックアップしてからの追い上げは見事だった。
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LSweb 今大会、サーフ種目のハイライトと言える名勝負が繰り広げられたのが、オーシャンマンだ。スイム→ボード→スキーの順番で行われた競技では、スイムでサーフレース優勝の大島圭介(神奈川大学)が飛び出し、坂本 陸(日本体育大学)が2位、3位以降は団子状態でボードへ。

 ボードでトップとなったのが、高岡洋介(国士舘大学)だ。その後ろを園田 俊(流通経済大学)、金丸大将(早稲田大学)、亀ノ上僚仁(国際武道大学)らが追う。最後のスキーも高岡がリードを保ったままブイを回り、波をつかんで浜へと一直線に向かってきた。
 必死で食らいつく園田が波をつかみ、高岡に追いついたのは浜まで約10艇身という時だった。そのまま同じ波に乗り、並走する2人。時間にすればほんの数秒のことだが、お互いの胸の内が伝わってくるような、緊迫した場面だった。

 ラン勝負になるのは誰の目にも明らかだった。波打ち際のブレイクでスキーが接触。沖側に落ちた園田が不利かと思ったが、上手くスキーを飛び越え猛然と走り出した。高岡も負けてはいない。互いに一歩も譲らず、肩と肩をぶつけながらゴールを目指す。LSwebともに4年生。最後のインカレ……。ゴール間近でリードを奪ったのは、水色のコンペキャップをかぶった園田だった。

「スキーで追いついた時から、絶対に負けないと思っていました。オーシャンマンのタイトルは、素晴らしい先輩たちが手にしてきたもの。昨年は大好きな先輩の菊地 光さんが勝ちましたから、自分も絶対とりたかったんです。ブレイクで沈した時、うまくスキーを越えられたのでランでは絶対に勝とうと、全力を出しました」
 と興奮冷めやらぬ園田だが、
「素晴らしいライバルがいたからこそ、力を発揮できたのだと思います」
 と高岡を称えることを忘れなかった。LSweb

 あと一歩及ばなかった高岡の心中は察するに余りある。今夏も伊豆下田の弓ヶ浜でガードを続けた。弓ヶ浜のパトロールメンバーには、サーフスキーの全日本チャンピオン、松沢 斉がいる。
「松沢さんと一緒に練習してきたんです……」
 そう言ったきり、次の言葉が続かなかった高岡。
 だが、続くボードリレーでは、トップバッターとしてチームを牽引し、見事に優勝を果たした。最後のインカレは、きっと少しほろ苦い思い出とともに、一生忘れることはないだろう。

 女子ボードリレーは、1走から3走まですべてトップで繋いだ東京女子体育大学が優勝した。
「1走と3走が4年、2走が2年でした。2年生に負担をかけないように、全員が1位でいこうね、と話していたんです」
 と満面の笑みを見せてくれたのは、アンカーの古賀美沙希。有言実行の見事な勝利だった。
 粘りに粘って3位に入ったのが、倉地満理奈、小林マリア、寺本さち子の成城大学チームだ。
「もう無我夢中でした! 表彰台に上ることができたのは、みんなの力です!」
 と声を揃えた3人は全員4年生。4年間のがんばりが花開いたインカレだった。
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LSweb ビーチ種目もサーフ種目に劣らず、接戦に次ぐ接戦が繰り広げられた。予選からレベルの高い戦いが続いたのが、ビーチスプリントだ。
 男子は、石井雄大(日本体育大学)が種目別に続き優勝。昨年の全日本から負けなしの3連勝となった。
「ビーチフラッグスで負けてしまったので、スプリントは絶対に落とせませんでした」
 と石井。3年生の石井は来年、インカレ二連覇を目指す。石井と同じく、ビーチフラッグスの雪辱をスプリントにぶつけたのが、2位となった岡田浩平(中京大学)だ。
「言い訳になりますが、就職活動が忙しくて思うようにトレーニングができていませんでした。この悔しさを忘れずに、社会人になっても続けていきます」
 就職も決まり、ほっとひと安心という岡田。次のステージでの活躍にも期待しよう。

 LSweb女子ビーチスプリントで嬉しい初優勝を遂げたのが、但野安菜(国際武道大学)。
「うれしい! もう、本当にうれしいです」
 と頬の筋肉が緩みっぱなしだった但野。
「国際大会のメンバーに選ばれたこともあり、この夏はビーチスプリントの練習をちゃんとやろうとがんばりました。今までは、実はビーチフラッグスの距離しか走っていなかったんです。90mをしっかり走り込んだ成果が出て、もうめちゃくちゃうれしいです!」
 高校までバスケットボールの選手だったという但野は小柄な体でがんばり、ビーチフラッグスと合わせて二冠を達成した。女子ビーチフラッグスの2位は、利根川莉奈(成城大学)。川崎汐美(日本女子体育大学)は、悔しい3位だった。
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 注目の男子ビーチフラッグスは、昨年のインカレから全日本、種目別と連勝が続いている竹澤康輝(国際武道大学)が、上手いレース展開で国内選手権の連勝記録を4にのばした。
「スタートでまずリードするのが自分の持ち味です。でもそこが速いだけじゃ勝てないと、先週、御宿で開催された国際大会に出場して思い知りました。いつでもミスなくできるように心がけた結果が、成績に結びついたと思います」
 と竹澤。4年生、最後のインカレを連覇で締めくくった。
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 LSwebその竹澤に肉薄する健闘を見せたのが、石橋拓土(東海大学湘南校舎)だ。競技終了後、
「また金が取れませんでした」
 と言った石橋だが、ビーチフラッグス2位は自身の過去最高順位。脚力や俊敏性だけでなく、テクニックも必要な競技では、先人たちがそう簡単には勝たせてくれないものだ。今回、表彰台に上ったことで見えてきたものがあるはずだし、大学3年生でまだ時間もある。もう一つ上を目指して、しっかり精進してほしい。

 最後まで太陽の下で行うことができた今大会。女子が早稲田大学、男子は同点ながら1位の順位が多い日本体育大学が総合優勝を果たした。


 熱戦が繰り広げられたインカレレポートは、しつこくもう1回お届けします。最後は総集編ということで、優勝校の強さの秘密や、学生委員会の奮闘ぶり、完全版の成績表も掲載予定ですので、ご期待ください。


【インカレ2日目の成績】

LSweb☆ 女子ビーチフラッグス
1位:但野安菜(国際武道大学)
2位:利根川莉奈 (成城大学)
3位:川崎汐美(日本女子体育大学)

☆男子ビーチフラッグス
1位:竹澤康輝(国際武道大学)
2位:石橋拓土(東海大学湘南校舎)
3位:望月龍之介(順天堂大学)

☆女子ビーチスプリント
1位:但野安菜(国際武道大学)
2位:山田未来(日本体育大学)
3位:渡邉来美(日本体育大学)

LSweb☆男子ビーチスプリント
1位:石井雄大(日本体育大学)
2位:岡田浩平(中京大学)
3位:岩井大地(東海大学湘南校舎)

☆オーシャンウーマン
1位:三井結里花(日本大学)
2位:大山玲奈(早稲田大学)
3位:中島静香(東海大学湘南校舎)

☆ オーシャンマン
1位:園田 俊(流通経済大学)
2位:高岡洋介(国士舘大学)
3位:亀ノ上僚仁(国際武道大学)

LSweb☆女子ビーチリレー
1位:日本体育大学
2位:大阪体育大学
3位:日本女子体育大学

☆男子ビーチリレー
1位:日本体育大学
2位:国士舘大学
3位:東海大学湘南校舎

☆女子1km×3ビーチリレー
1位:日本体育大学
2位:日本女子体育大学
3位:大阪体育大学

LSweb☆男子1km×3ビーチリレー
1位:日本体育大学
2位:国士舘大学
3位:流通経済大学

☆女子ボードレスキュー
1位:東京女子体育大学
2位:日本大学
3位:早稲田大学

☆男子ボードレスキュー
1位:国士舘大学
2位:国際武道大学
3位:日本体育大学

LSweb☆女子ボードリレー
1位:東京女子体育大学
2位:日本体育大学
3位:成城大学

☆男子ボードリレー
1位:国士舘大学
2位:順天堂大学
3位:国際武道大学

☆ 女子レスキューチューブレスキュー
1位:早稲田大学
2位:日本大学
3位:日本体育大学

LSweb☆男子レスキューチューブレスキュー
1位:国際武道大学
2位:拓殖大学
3位:法政大学

☆女子総合成績
1位:早稲田大学 58p
2位:日本大学 50p
3位:日本体育大学 49p

☆男子総合成績
1位:日本体育大学 61p*
2位:国際武道大学 61p*
3位:国士舘大学 55p
*同点の場合は1位獲得種目の多いほうが上位となる
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第28回全日本学生ライフセービング選手権大会 初日の結果2013/09/29

The 28th INTER COLLEGE SURF LIFESAVING CHAMPIONSHIPS

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第28回全日本学生ライフセービング選手権大会が、9月28〜29日にかけて千葉県の御宿海岸で開催されている。

9月中旬から続く「ライフセービングウイーク御宿」を締めくくる最後の大会。参加42校が熱戦を繰り広げた。

文・写真=LSweb編集室




先輩から後輩へ、後輩から先輩へ

 大会直前に太平洋沿岸を通過した台風20号の影響で、波打ち際に地形に変化があった御宿海岸。デコボコした波打ち際の難しいコンディションと、北から南に流れる潮流、さらに沖に向かって強く引っ張られるダンパーの波という、ハードな状況を制したものが、初日の決勝種目で上位入賞を果たした。

 最初の決勝種目、女子サーフスキーレースで勝ったのは、文教大学4年の名須川紗綾だ。
「インで出遅れてしまいました。ブイまでに追いつくのは無理だと思ったので、とにかく離されないようについていくことを考えました。離されなければ、アウトでうねりに乗って勝てるだろうと思って……。ただ、潮が浜に向かって右から左に強く流れていたのと、オフショアの風でノーズが振られたため、ゴール直前で沈をしてしまいました。最後まで沈をしなければ、格好良かったんですけどね」
 と話す名須川。1週間前、同じ御宿で日本代表として共に国際大会を戦った、日本大学4年の三井結里花をかわしての優勝だった。サーススキーでは潮の流れに苦戦した三井だが、サーフレースでは実力を見せ堂々の勝利。念願のタイトルを手にした。
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 男子サーススキーレースでは、スタートからゴールまでトップ集団が接近戦を展開。僅かの差が順位を分けた。序盤からデッドヒートを演じたのが、大阪体育大学1年の小林 海、国際武道大学3年の亀ノ上僚仁、流通経済大学4年の園田 俊の3人。
「ブイを回り終わるまでは小林くんと並走で、お互いのスキーが接触するような状態でした。今日は、小林くんのいる(浜に向かって)右側からうねりが入っていたので、まず彼が波をつかんで、少しあとから同じ波に園田さんと僕が乗りました。園田さんとはくっつくような状態でパドルが漕げず、園田さんが沈。僕は2位でゴールしました」
 と亀ノ上。1位は小林、3位には沈した園田をかわし、日本体育大学2年の坂本 陸が入った。惜しくも4位となった園田は、
「アウトで(隣りに他艇がいたため)パドルが漕げず、沈したのが残念です。潮の流れがとても速くて、艇がコントロールできませんでした。4年間で一番良いレースができましたが、やっぱり悔しい……。最後のインカレ、この思いを明日のオーシャンマンにぶつけます」
 と話してくれた。
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LSweb 男子サーフレースも接戦だった。ゴール直前まで僅かにリードしていたのが、拓殖大学4年の中本直也。その後ろを神奈川大学2年の大島圭介、法政大学3年の丸橋侑生などが追う展開で終盤までもつれ込んだ勝負の行方は、波打ち際からランへの勝負に。
「最後まで体半分ぐらいリードしていたんです。泳ぐ手が底についたので、立ったほうが速いと判断したのですが、その間に大島くんがすーっと波に乗っていってしましました……」
 と悔しそうに話すのは、2位の中本。最後の最後で逆転勝利したのは、先週、御宿海岸で開催された国際大会でも大活躍した、大島だった。
「(中本)直也さんが速いのは分かっていたので、スタートからついていこうと思っていました。国際大会の時、アウトで波が来るのを待っていたら、コーチから泳ぎ続けたほうがいい、とアドバイスされたのを思い出して、今日は最後まで泳ぎ続けました。僕はランが弱いので、スイムで少し離しておかないと負けてしまうと必死でした」
 と言う大島。3位には、法政大学2年の合津翔太が、先輩の丸橋を逆転して入った。
「最後はちょっとラッキーウェブで、前の3人に追いつきました。いつもはスタートでビビッてしまうのですが、今日は再スタートになっても集中力を切らすことなく、スタートから積極的に行けたのが良かったのだと思います」
 とうれしそうだった。
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LSweb 団体種目のオーシャンマン/オーシャンウーマンリレーは、男女ともに早稲田大学が優勝、早稲田カラーであるえんじ色が表彰台の一番高い場所を独占した。
「4年生の阿南藍子先輩を表彰台に上げたかった」
 という思いでがんばったと話すのは、ランを担当した早稲田大学2年の篠崎夏波。スキーを担当した阿南以外は、皆、2年生だったそうだ。
「女子が優勝した時点で、すでに泣きそうになっちゃって……。僕たちもがんばればいけるんじゃないかと力が湧きました。僕自身は今日4本目のスキーでしたが、気持ちが入っていたので、波にも上手く乗れました」
 と話すのは、早稲田大学4年の廣田雄亮。廣田もやはりメンバー唯一の4年生。「先輩を表彰台に!」という後輩たちの力にも支えられ、嬉しい優勝となった。
「先輩を表彰台へ!」という、熱い思いは早稲田だけのものではない。オーシャンウーマンリレーで2位になった東海大学湘南校舎も、メンバー唯一の4年生、大塚彩加と一緒に勝ちたいという気持ちが2位に繋がった。
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 先輩から後輩へ、後輩から先輩へ……。お互いを思う気持ちが、インカレの舞台を一層熱くするのだ。インカレは今日が最終日。最終学年の皆さん、勝っても負けても、悔いがないよう、最後のインカレを大いに楽しんでほしい。


【インカレ初日の成績】


☆ 女子サーフレースLSweb
1位:三井結里花(日本大学)
2位:堤 茅咲(国士舘大学)
3位:中島静香(東海大学湘南校舎)

☆男子サーフレース
1位:大島圭介(神奈川大学)
2位:中本直也(拓殖大学)
3位:合津翔太(法政大学)

☆女子サーフスキーレース
1位:名須川紗綾(文教大学)
2位:三井結里花(日本大学)
3位:大山玲奈(早稲田大学)

☆男子サーフスキーレースLSweb
1位:小林 海(大阪体育大学)
2位:亀ノ上僚仁(国際武道大学)
3位:坂本 陸(日本体育大学)

☆オーシャンウーマンリレー
1位:早稲田大学
2位:東海大学湘南校舎
3位:日本大学

☆ オーシャンマンリレー
1位:早稲田大学
2位:国際武道大学
3位:国士舘大学

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腕に覚えのあるライフセーバーが集結!
御宿ムーンカップ、開催
2013/09/25

ONJUKU MOON CUP

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「インターナショナル サーフ レスキュー チャレンジ 2013」のエキシビション・イベントとして、海外のトップライフセーバーと、日本のクラブチームに所属するライフセーバーたちがレースを行う「御宿ムーンカップ」が、9月23日に千葉県の御宿海岸で開催された。

前日に引き続き波が高いコンディションのため、残念ながら男女混合タップリンリレーは中止となったが、それ以外の競技はすべて行われ、国際大会とはひと味違った熱戦が繰り広げられたのだった。


文・写真=LSweb編集室




ファンレースだけど真剣勝負!

LSweb どんなスポーツでも、世界トップレベルのパワーやスピード、テクニックを間近で目にするのは、実に刺激的なことだ。同じスポーツを愛好するものなら、なおさらのことである。さらに欲を言うならば、今の自分のレベルはどの程度なのか、一緒に戦ってみたいと思うのがアスリートの本能だろう。
 「御宿ムーンカップ」は、そんなアスリート心をくすぐる絶好の大会だった。

 朝から強風が吹き荒れたこの日、御宿海岸に集合したのは関東近郊の20クラブチーム。エキシビションということもあり、行われた競技は男女混合ビーチリレー、男・女ボードレスキュー、男・女レスキューチューブレスキュー、男・女1km×3ビーチ駅伝の団体種目のみだったが、日本選手はもちろんのこと、ISRCで3日間の真剣勝負を終えたばかりの外国選手たちも、皆、実に楽しそうにレースを満喫していた。

 最初の種目、男女混合ビーチリレーの予選で強さを見せたのは、西浜SLSCだ。男女2人ずつ4人が走るこのレース、走る順番は自由に決められる。そこで1走、2走に男子を配置し、先行逃げ切り作戦をとったのが同チーム。これが見事に的中した。

 西浜SLSCのアンカーは女子の佐々木聡美。アンカーに男子を配置するチームが多い中、小田切伸矢、植木将人、神戸友美、そして佐々木と繋いだ西浜SLSCが、オーストラリアの猛追をからくも逃げ切り、ヒートトップで決勝への進出を決めた。
「決勝も同じ作戦でいきますよ」と話す植木。ところが、彼らの快走が外国勢に火を付けてしまったのか、決勝レースでは、オーストラリアとニュージーランドが、1位から4位までを独占した。クラブチームの最高位は、竹澤康輝、但野安菜という日本代表メンバー2人に和田健人、馬場美咲が加わった勝浦LSCの5位だった。
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 オーバーヘッドのダンパーが打ち付ける、ハードなコンディションで行われたボードレスキュー。予選でボートハンドリングの上手さを見せたのが、西浜SLSCの荒井 閑と、御宿LSCの林 昌広だ。元日本代表の2人。西浜SLSCの上野真凛、御宿LSCの中本直也という溺者役の若手をカバーし、海外勢と互角に戦いながら決勝進出を決めた。
 平均身長190cmという林・中本ペア。体格的にも海外勢に引けをとらない地元クラブの活躍に、応援に訪れた石田義廣 御宿町長も満面の笑みを浮かべていた。もっとも、予選終了後に息を切らせながら「決勝には出ないからな、若手でいけ」と口にした林。決勝は、中本・二宮裕明ペアで出場し、8位の成績を収めた。
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 この種目、クラブチームの最高位は4位。女子は荒井・上野の西浜SLSCペア、男子は平井康翔、青木将展が組んだ湯河原LSCだった。
 ところで、ISRCで圧倒的な強さを見せた、オーストラリアおよびニュージーランドには、チーム内に複数人のオリンピック選手がいる。湯河原LSCで青木とコンビを組んだ平井も、オープンウォータースイム競技でロンドン五輪に出場した経験を持つ。途中まで1位だったことを考えると、クラフト系の練習をしっかり積めば、強力な戦力になること間違いなさそうだ。

 男子レスキューチューブレスキューは、日本のクラブチームが意地を見せ頑張った。決勝進出9チームのうち、外国勢はアメリカ1チームのみ。そして楠本慶明、篠田智哉、和田健人、我妻敬亮の勝浦LSCが優勝、上野 凌、長竹康介、荒井洋佑、小田切伸矢の西浜SLSCが2位とワンツーフィニッシュを飾った。
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 最終種目は1km×3ビーチ駅伝。ここでも男女ともに日本チームが健闘した。女子は下田LSCがニュージーランド勢をかわし1位に。男子は東京消防庁LSCが優勝、流通経済大学LSCが2位に入り、日本オリジナルの“駅伝”という名に恥じない結果を残した。
 タップリンリレーの中止は残念だったが、大会参加の感想を聞くと、誰もが「楽しかった!」の言葉で締めくくった御宿ムーンカップ。各種目の成績は以下のとおり。
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【御宿ムーンカップ成績表】


☆ 男女混合ビーチリレー
1位:AUS
2位:AUS Youth
3位:NZL Youth
4位:NZL
5位:勝浦LSC
6位:CAN
7位:西浜SLSC
8位:下田LSC
9位:USA

☆女子ボードレスキューレース
1位:AUS Youth
2位:AUS
3位:USA
4位:NZL
5位:西浜SLSC
6位:NZL Youth
7位:九十九里LSC
8位:HKG
9位:茅ヶ崎SLSC
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☆ 男子ボードレスキューレース
1位:AUS
2位:NZL Youth
3位:NZL
4位:USA
5位:湯河原LSC
6位:西浜SLSC
7位:銚子LSC
8位:御宿LSC
失格:和田浦LSC

☆ 女子レスキューチューブレスキュー
1位:AUS
2位:USA
3位:NZL
4位:NZL Youth
5位:西浜SLSC
6位:湯河原LSC
7位:HKG
8位:下田LSC

☆ 男子レスキューチューブレスキュー
1位:勝浦LSC
2位:西浜SLSC
3位:USA
4位:湯河原LSC
5位:波崎SLSC
6位:流通経済大学LSC
7位:和田浦LSC
8位:銚子LSC
9位:館山SLSC

☆ 女子1km×3ビーチ駅伝
1位:下田LSC
2位:NZL
3位:NZL Youth
4位:九十九里LSC
5位:AUS Youth
6位:CAN
7位:AUS
8位:流通経済大学LSC
9位:大竹SLSC
10位:銚子LSC
11位:湯河原LSC
12位:西浜SLSC
13位:成城学園LSC
14位:熱川LSC
15位:USA
16位:勝浦LSC
17位:HKG

☆ 男子1km×3ビーチ駅伝LSweb
1位:東京消防庁消防LSC
2位:流通経済大学LSC
3位:NZL
4位:下田LSC
5位:NZL Youth
6位:AUS Youth
7位:銚子LSC
8位:勝浦LSC
9位:AUS
10位:九十九里LSC
11位:成城学園LSC
12位:大竹SLSC
13位:KOR
14位:西浜SLSC
15位:御宿LSC
16位:熱川LSC
17位:USA
18位:湯河原LSC
19位:CAN
20位:和田浦LSC
21位:HKG
22位:館山SLSC

☆ 総合成績
1位:New Zealand
2位:Australia
3位:New Zealand Youth
4位:United States of America
5位:Australia Youth
6位:西浜SLSC
7位:下田LSC
8位:勝浦LSC
9位:湯河原LSC
10位:流通経済大学LSC
11位:東京消防庁LSC
12位:九十九里LSC
13位:Canada
14位:銚子LSC
15位:波崎LSC
16位:香港
17位:和田浦LSC
18位:御宿LSC
19位:Canada Youth
19位:韓国
19位:熱川LSC
19位:大竹SLSC
19位:館山SLSC
19位:茅ヶ崎SLSC
19位:成城学園LSC
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インターナショナル サーフ レスキュー チャレンジ3日目 大会結果2013/09/23

SANYO INTERNATIONAL SURF RESCUE CHALLENGE DAY 3

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千葉県の御宿海岸で開催された「インターナショナル サーフ レスキュー チャレンジ 2013(ISRC)」。
3日目となる最終日は、朝から徐々に波のサイズが上がり、午後になるとセットでオーバーヘッドの波が入る、まさに“サーフチャレンジ”なコンディションとなった。

白い砂、広々とした海岸、打ち寄せるセットの波、そしてインターナショナルな選手たち…と、まるで海外のどこかのビーチで開催されているような雰囲気となった、最終日の様子をレポートしよう。


文・写真=LSweb編集室




最終日、波を制したのは?

LSweb 日々刻々と状況が変わる海を舞台に、同じ競技種目を3日間繰り返すISRC。最終日は今大会期間中、最も波の高いコンディションでレースが行われることとなった。
 波のサイズが上がればそれなりのテクニックが必要になるが、波を上手くとらえることができれば、一発逆転も期待できる。徐々に上がっていく波を見ながら、なんだか嬉しそうな表情を見せる選手がいる一方、不安混じりの緊張した表情を浮かべる選手もいた。
 
 その一人がユース日本代表の高橋志穂、高校3年生だ。ジュニア時代からライフセービングを始め、扱いの難しいサーフスキーにも果敢に挑戦している彼女だが、レース前は、
「波があるといつも巻かれちゃうんですよね」LSweb
 と不安を隠せない。ところが、出場したアイアンウーマンでも、男女混合ミックスサーフスキーリレーでも、気持ち良く波に乗って浜へと戻ってきた(サーフスキーレースでは沈をしてしまったが、ここでは勝又日葉が健闘した)。
「乗れちゃいました」
 とニコニコの笑顔で競技を終了した高橋。3日間、同じ種目を繰り返すISRCは、今日のレースの反省点、改善点をすぐ翌日のレースで試せるという最高の環境で、選手にとっては実に学ぶべきところの多い大会だ。特に、レースごとにどんどん上手くなっていく若手の成長ぶりには、目を見張るものがあった。

 同じく、ユース日本代表の永石哲朗も成長株の一人。キャプテン、小林 海と出場したボードレスキューでは、ギャラリーが思わず歓声を上げるほどのビックウェーブを、小林とのタンデムで滑走して戻ってきた。
「スイムでは波頭で顔を上げても、次の波があってブイが見えないんです。焦りました。ボードはただもう必死でした」
 と興奮冷めやらぬ様子の永石。小林も、隣りのレーンのオーストラリアやニュージーランドの選手たちに、ジェスチャー混じりにその興奮を伝えていた。
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 大会最終日、日本チームにとってのハイライトはサーフチームレースだろう。1チーム男女各2人ずつ、計24人が一斉にスタートするレースは、初日、2日目と、オーストラリア勢、ニュージーランド勢の圧勝だった。両国の選手は男子だけでなく、女子までもが上位に顔を揃えてくるのだから、すごい。

 ところが最終日は、嬉しい番狂わせがあった。レース終盤、複数の選手がセットの波に乗って戻ってきた時には、まさか先頭集団に日本人選手がいるとは思っていなかったのだが、白く泡立つ波からほぼ同時に立ち上がり、走り出した3人の中に、JAPANのコンペキャップをかぶる、大島圭介の姿があったのだ。ダッシュの差で惜しくも3位となったが、コーチ陣も予期していなかった大金星。大島から少し遅れて、三井結里花も女子3位に入った。LSweb

「実はインで一度転んだんです。これまでなら、そこからドルフィンスルーに切り替えてしまっていたのですが、今日はそこからもう一度走れたので、先頭手段から離されなかったのだと思います。スイムブイを回った時に、前に5〜6人いるのが見えました。あぁ初日、2日目と一緒かなとちょっと思ったのですが、波が来ているのが見えたんですね。それに乗って…。普段はスープのところでモミクチャになってしまうんですけど、今日は顔も上げずに最後まで乗って来られました。そこでトップ集団と横一線になりました」
 と大島。さらなる成長が楽しみな、若手ホープの誕生だ。

 長竹康介、落合慶二、小田切伸矢、水間菜登といった社会人から、大学生、高校生、そして中学生まで、幅広い年代のライフセーバーが結集した日本代表とユース日本代表のメンバーたち。開催国として総合3位を獲得し、3日間の大会を終了した。
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【ISRC2013 第3日目の成績】


☆オーシャンウーマン(Ocean Woman Open)
1位:Kristyl Smith/AUS
2位:Danielle McKenzie/NZL
3位:Eliza Smith/AUS
5位:三井結里花/JPN
9位:名須川紗綾/JPN

☆オーシャンマン(Ocean Man Open)
1位:Max Beattie/NZL
2位:Shannon Eckstein/AUS
3位:Kendrick Louis/AUS
5位:長竹康介/JPN
9位:坂本陸/JPN
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☆オーシャンウーマン ユース(Ocean Woman Youth)
1位:Emma Dick/AUS
2位:Miranda Davies/AUS
3位:Jessica Miller/NZL
5位:高橋志穂/JPN
6位:中島静香/JPN

☆オーシャンマン ユース(Ocean Man Youth)
1位:Isak Costello/AUS
2位:Ben Cochrane/NZL
3位:Ben Johnston/NZL
5位:小林海/JPN
6位:永石哲朗/JPN

☆女子サーフレース(Surf Race Femalse Open)
1位:Devon Hallingan/NZL
2位:Natalie Peat/NZL
3位:Kristyl Smith/AUS
8位:水間菜登/JPN
11位:竹内梨夏/JPN

☆女子サーフレース ユース(Surf Race Female Youth)
1位:Carina Doyle/NZL
2位:Elyssia Gassparotto/AUS
3位:Jessica Miller/NZL
4位:坂本佳凪子/JPN
6位:勝又日葉/JPN

☆男子サーフレース(Surf Race Male Open)
1位:Dev Lahey/AUS
2位:Tom O’neill/USA
3位:Andy McMillian/NZL
6位:大島圭介/JPN
10位:坂本陸/JPN

☆男子サーフレース ユース(Surf Race Male Youth)
1位:Ben Carberry/AUS
2位:Luke Cuff/AUS
3位:Andrew Trembath/NZL
5位:皆川貴海/JPN
6位:富澤泰介/JPN

☆女子ビーチスプリント(Beach Sprint Female Open)
1位:Melissa Howard/AUS
2位:Chanel Hickman/NZL
3位:Emilly Brady/CAN
4位:但野安菜/JPN

☆男子ビーチスプリント(Beach Sprint Male Open)
1位:Jake Lynch/AUS
2位:Paul Cracoft Wilson/NZL
3位:竹澤康輝/JPN
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☆女子ビーチスプリント ユース(Beach Sprint Female Youth)
1位:Gabby Murphy/AUS
2位:Olivia Eaton/NZL
3位:上野真凛/JPN

☆男子ビーチスプリント ユース(Beach Sprint Male Youth)
1位:Jackson Symmonds/AUS
2位:Jake Hurley/NZL
3位:富澤泰介/JPN

☆男女混合ボードリレー(Mixed Board Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(長竹康介/竹内梨夏)

☆男女混合ボードリレー ユース(Mixed Board Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/坂本佳凪子)

☆男女混合サーフスキーリレー(Mixed Surf Ski Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
3位:JPN(落合慶二/名須川紗綾)

☆男女混合サーフスキーレース ユース(Mixed Surf Ski Relay Youth)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(小林海/高橋志穂)

☆女子ビーチフラッグス(Beach Flags Female Open)
1位:Melissa Howard/AUS
2位:Chanel Hickman/NZL
3位:但野安菜/JPN

☆男子ビーチフラッグス(Beach Flags Male Open)
1位:Jake Lynch/AUS
2位:Brian Costello/USA
3位:小田切伸矢/JPN

☆女子ビーチフラッグス ユース(Beach Flags Female Youth)
1位:Gabby Murphy/AUS
2位:Olivia Eaton/NZL
3位:Sarah Bernier/CAN
4位:勝又日葉/JPN

☆男子ビーチフラッグス ユース(Beach Flags Male Youth)
1位:Jackson Symmonds/AUS
2位:Jake Hurley/NZL
3位:森野友也/JPN

☆サーフチームレース(Surf Teams Race Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(大島圭介/落合慶二/三井結里花/竹内梨夏)

☆サーフチームレース ユース(Surf Teams Race Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(皆川貴海/永石哲朗/坂本佳凪子/上野真凛)

☆女子サーフスキーレース(Surf Ski Race Female Open)
1位:Naomi Flood/AUS
2位:Danielle Mckenzie/NZL
3位:NZLLisa Carrington/NZL
6位:名須川紗綾/JPN
7位:三井結里花/JPN

☆男子サーフスキーレース(Surf Ski Race Male Open)
1位:Lachlan Tame/AUS
2位:Chris Moors/NZL
3位:Shannon Eckstein/AUS
6位:長竹康介/JPN
11位:坂本陸/JPN
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☆女子サーフスキーレース ユース(Surf Ski Race Female Youth)
1位:Karina Radley/NZL
2位:Katie Wilson/NZL
3位:Miranda Davies/AUS
5位:勝又日葉/JPN
6位:高橋志穂/JPN

☆男子サーフスキーレース ユース(Surf Ski Race Male Youth)
1位:Bill Bain/AUS
2位:Ben Carberry/AUS
3位:Ben Cochrane/NZL
5位:小林海/JPN
6位:永石哲朗/JPN

☆女子ボードレース(Board Race Female Open)
1位:Kristyl Smith/AUS
2位:Danielle McKenzie/NZL
3位:Devon Halligan/NZL
6位:大山玲奈/JPN
7位:水間菜登/JPN

☆男子ボードレース(Board Race Male Open)
1位:Shannon Eckstein/AUS
2位:Kendrick Louis/AUS
3位:Nick Malcolm/NZL
5位:落合慶二/JPN
6位:長竹康介/JPN

☆女子ボードレース ユース(Board Race Female Youth)
1位:Maddy Dunn/AUS
2位:Katie Wilson/NZL
3位:Jasmine Smith/NZL
5位:高橋志穂/JPN
6位:中島静香/JPN

☆男子ボードレース ユース(Board Race Male Youth)
1位:Ben Johnston/NZL
2位:Daniel Hart/NZL
3位:Luke Cuff/AUS
5位:小林海/JPN
6位:森野友也/JPN

☆女子レスキューチューブレスキュー(Rescue Tube Female Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(水間菜登/名須川紗綾/大山玲奈/竹内梨夏)

☆男子レスキューチューブレスキュー(Rescue Tube Male Open)
1位:NZL
2位:AUS
3位:USA
4位:JPN(坂本陸/大島圭介/落合慶二/小田切伸矢)

☆女子レスキューチューブレスキューユース(Rescue Tube Female Youth)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(中島静香/坂本佳凪子/上野真凛/勝又日葉)

☆男子レスキューチューブレスキューユース(Rescue Tube Male Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(富澤泰介/永石哲朗/森野友也/皆川貴海)

☆女子ビーチリレー(Beach Relay Female Open)
1位:NZL
2位:AUS
3位:CAN
4位:JPN(但野安菜/名須川紗綾/三井結里花/大山玲奈)

☆女子ビーチリレーユース(Beach Relay Female Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(中島静香/高橋志穂/上野真凛/勝又日葉)

☆男子ビーチリレー(Beach Relay Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(竹澤康輝/小田切伸矢/落合慶二/坂本陸)

☆男子ビーチリレーユース(Beach Relay Male Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/富澤泰介/永石哲朗/皆川貴海)

☆女子ボードレスキュー(Board Rescue Female Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(水間菜登/大山玲奈)

☆男子ボードレスキュー(Board Rescue Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(長竹康介/大島圭介)

☆女子ボードレスユーユース(Board Rescue Female Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(坂本佳凪子/中島静香)

☆男子ボードレスユース(Board Rescue Male Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(永石哲朗/小林海)

☆オーシャンウーマンリレー(Ocean Woman Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(三井結里花/名須川紗綾/大山玲奈/但野安菜)

☆オーシャンマンリレー(Ocean Man Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(大島圭介/長竹康介/落合慶二/竹澤康輝)

☆オーシャンウーマンリレーユース(Ocean Woman Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(坂本佳凪子/高橋志穂/上野真凛/勝又日葉)

☆オーシャンマンリレーユース(Ocean Man Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/富澤泰介/永石哲朗/皆川貴海)

ISRC第3日目の総合成績(Day 3 Total Points)
*総合成績はブロッキングシステム(各競技、各国上位1人の着順のみカウント)を採用

オープン(Open)
1位:AUS / 156points
2位:NZL / 139points
3位:JPN / 99points
3位:USA / 99points
5位:CAN / 67points
6位:HKG / 50points
7位:KOR / 11points

ユース(Youth)
1位:AUS / 64points
2位:NZL / 51points
3位:JPN / 21points



LSweb
インターナショナル サーフ レスキュー チャレンジ2日目 大会結果2013/09/22

SANYO INTERNATIONAL SURF RESCUE CHALLENGE DAY 2

LSweb千葉県の御宿海岸で開催されている「インターナショナル サーフ レスキュー チャレンジ(ISRC)」。

2日目の土曜日は、日本選手たちの家族はもちろん、インカレを控えた学生ライフセーバーや、全日本に向け調整中の社会人ライフセーバー、そして地元、御宿町の人たちが会場を訪れ、レベルの高い国際大会を観戦していた。

その中には、昨日、御宿町の小中学校で行われた各国選手たちとの交流プログラムでライフセービングを知り、応援にかけつけてくれた小学生や中学生たちの姿も。さて、歓声を受けた選手たちの結果はいかに?

文・写真=LSweb編集室




開催国の実力を見せた日本チーム

 大会2日目もオーシャンウーマン、オーシャンマンで競技がスタート。
 スイム→ボード→スキーの順番で行われたこの種目、男女ともに、オーストラリアとニュージーランド勢が圧倒的な強さを見せつけた。そんな中、三井結里花がクリスタル・スミス(AUS)、ナタリー・ピート(NZL)の実力選手に次ぐ3位でゴール。幸先の良いスタートを切った。

 その三井は、
「1日目を終えて課題だと思っていたところは、ある程度うまくできました。ただ、やっぱりスキーのトランジットと、ランがまだまだです。そこがもっと上手にできれば、2位のニュージーランドをもう少し苦しめられたのに!」
 と嬉しさ半分、悔しさ半分といった表情。
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 一方、7位の名須川紗綾は、
「今日は朝5時に起きてアップしました。体は初日よりよく動いていましたが、先行している人の引き波をうまく使うなどのテクニックが、まだまだだなと思いました」
 とレースを振り返った。後ろから追われているほうがプレッシャーを感じるという名須川。残り1日、前を行く外国勢に食らいつく姿が見たい。

 オーシャンマンでは、国際大会の経験も豊富な長竹康介がオーストラリア、ニュージーランド勢に続く5位、初のフル代表入りとなった坂本 陸が9位という結果に。
 「先行するニュージーランド人2人と、最終のスイムブイまで横並びだったのですが、横一線で自分が一番外側だったのでブイの位置が見えず、先に2人にブイを周られてしまいました。彼らに比べ、自分はひとかき分多かった。あそこで離されなければ…、その後のボードでもついていけたはず」
 と話す長竹は、「最終日もスタート種目はスイムなので、もう一度チャレンジします」と闘志を燃やした。
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 その長竹をジュニア時代から目標にしてきた坂本は、
「僕の場合はスイムの第1ブイまで、ニュージーランド人たちと一緒でした。でも、内側にいたのでブロックされ上手く抜けられなかったんです。クラフトでかなう相手ではないので、スイムとランでがんばるしかないと思い、とにかくそこは全力で勝負しました。プールなら、僕のほうが(長竹)康介さんよりタイムが速い。明日は、とにかくスイムで離されないようにします。後半のことなど考えずに、最初から全力でいきます!」
 と宣言してくれた。

LSweb オープンとユースが同時スタートとなったサーフレース。
 女子はユースの坂本佳凪子と高橋志穂が健闘し、フル代表より先にゴールするがんばりを見せた。また初日の7位から4位と大きく順位を上げたのが、男子フル代表の大島圭介だ。
「メチャクチャうれしいです。インが上手くいったので、調子にのれました。アウトも良い波に乗れて。ただ苦手のランで粘れなかったのが課題です」
 と笑顔の大島。2度目の国際大会を楽しんでいる、伸び盛りの大学2年生である。

LSweb 観客を多いに沸かせてくれたのが、ビーチ競技の日本男子勢。まず竹澤康輝が、ビーチスプリントで大柄なダウンアンダーたちに迫る走りを見せた。順位が発表されるまでの時間がやけに長く感じられたが、結果は惜しくも3位。もちろん立派な成績だが、さらに上が狙える予感のする激走ぶりだった。

 大会2日目で最も歓声が上がったのが、続く男子のビーチフラッグスだ。これまで、偉大な先輩たちの影に隠れていた感のある小田切伸矢だが、今大会ではキレのあるスタートと、力強いランで危なげなく勝ち上がり、優勝まであと一歩に迫った。
 相手は、日本人選手と何度も対戦したことのある、ニュージーランドのポール・クランコフト・ウィルソン。手強い選手だが、抜群の集中力でスタートを切った小田切は、完全に相手の前に体を入れフラッグを掴んだ…かに見えたのだが、砂けむりの後にフラッグとともに立ち上がったのは、ウィルソンだった。
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 確かにフラッグの上端を掴んだという小田切。だが、左の脇の下から伸びたウィルソンの手が、無情にもフラッグをもぎ取っていったようだ。
「この日のために練習してきました。ここで結果を出さなければ、何のために練習してきたのか分からなくなってしまう。選ばれなかった選手のためにもと言う気持ちでのぞみました。ただ、フラッグを掴んだ瞬間、“やった!”という気持ちが出てしまったのも確かです。そこが甘かったのかな…」
 と話す小田切は、これが国際大会初出場。その小田切に、ウィルソンとも戦ったことのある偉大なる先輩の一人、植木将人が「あれは、日本人なら誰もが受ける洗礼。よくやったよ」と声をかけた。
 最終日、小田切と竹澤がどの種目に出るにしても、再び手に汗握る、見応えのあるレースをしてくれるに違いない。

LSweb ボードレスキューでも、大接戦が繰り広げられた。先にスタートした女子の水間菜登・竹内梨夏ペアが3位に入ると、男子の長竹康介・大島圭介ペアもアメリカとの3位争いに。息がいま一つ合わず、なかなかスピードに乗れない日本ペアに、アメリカがぐんぐん迫る。最後はボードを下りてのラン勝負となったが、からくも日本が逃げ切った(タイトル写真)。

  「ああいうレースは、どこで下りるかの見極めが難しいですよね。競っているからといって、アメリカと同じ場所で下りると、彼らは足が長いんで(笑)、日本チームは走れないこともあります。最後で走れて、なんとか3位を守れました」
 と長竹。地元開催で、日に日に調子を上げてきた日本代表だ。

 一方、ユース日本代表はオーストラリア、ニュージーランドという世界トップ選手とのレースで、苦戦を強いられている。全員、まだ十代。最年少の皆川貴海は中学3年生で、なんとこれがニッパーボードではなくマリブボードでレースに出た初めての大会だという。初めての国際大会という選手も多い。緊張するなというのが無理な話だが、大会も2日目になり、だいぶ肩の力が抜けてきたようだ。
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 LSweb「初日の最初のレースは、緊張でもう何をやっているのか分からない感じでしたが、競技数も多く、自分の出番も多い。その後は、緊張している暇がないくらいです。2日目になり、少しは自分らしいレースができるようになってきました。明日が最終日なので、がんばります!」
 と話すのは、ユースチームの中で一番先輩の中島静香。得意のボードレースで健闘した、ユース代表キャプテンの小林 海は、
「今日、ボードレースでニュージーランド人を一人、やっつけました。僕たちもいいレースができることを、明日も見せたいと思います」
 と意気込みを語った。最終日、ティーンエイジャーの粘りに期待しよう。


【ISRC2013 第2日目の成績】


☆オーシャンウーマン(Ocean Woman Open)
1位:Kristyl Smith/AUS
2位:Natalie Peat/NZL
3位:三井結里花/JPN
7位:名須川紗綾/JPN

☆オーシャンマン(Ocean Man Open)
1位:Shannon Eckstein/AUS
2位:Kendrick Louis/AUS
3位:Max Beattie/NZL
5位:長竹康介/JPN
9位:坂本陸/JPN

☆オーシャンウーマン ユース(Ocean Woman Youth)
1位:Emma Dick/AUS
2位:Katie Wilson/NZL
3位:Tiara Raymod/AUS
5位:高橋志穂/JPN
6位:勝又日葉/JPN

☆オーシャンマン ユース(Ocean Man Youth)
1位:Luke Cuff/AUS
2位:Ben Cochrane /NZL
3位:.Stefaan Demopolous/AUS
5位:小林海/JPN
6位:永石哲朗/JPN

☆女子サーフレース(Surf Race Female Open)
1位:Mrianda Bell/AUS
2位:Natalie Peat/NZL
3位:Kirsty Wannan/NZL
8位:水間菜登/JPN
11位:竹内梨夏/JPN

☆女子サーフレース ユース(Surf Race Female Youth)
1位:Emma Dick/AUS
2位:Carina Doyle/NZL
3位:Jessica Miller/NZL
5位:坂本佳凪子/JPN
6位:高橋志穂/JPN

☆男子サーフレース(Surf Race Male Open)
1位:Dev Lahey/AUS
2位:Timothy Schofeild/AUS
3位:Andy McMillian/NZL
4位:大島圭介/JPN
10位:坂本陸/JPN

☆男子サーフレース ユース(Surf Race Male Youth)
1位:Isak Costello/AUS
2位:Andrew Trembath/NZL
3位:Ben Johnston/NZL
5位:皆川貴海/JPN
6位:富澤泰介/JPN

☆女子ビーチスプリント(Beach Sprint Female Open)
1位:Melissa Howard/AUS
2位:Chanel Hickman/NZL
3位:Emilly Brady/CAN
4位:但野安菜/JPN

☆男子ビーチスプリント(Beach Sprint Male Open)
1位:Dean Scarff/AUS
2位:Paul Cracoft Wilson/NZL
3位:竹澤康輝/JPN

☆女子ビーチスプリント ユース(Beach Sprint Female Youth)
1位:Gabby Murphy/AUS
2位:Olivia Eaton/NZL
3位:勝又日葉/JPN

☆男子ビーチスプリント ユース(Beach Sprint Male Youth)
1位:Jackson Symmonds/AUS
2位:Jake Hurley/NZL
3位:富澤泰介/JPN

☆男女混合ボードリレー(Mixed Board Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(長竹康介/竹内梨夏)

☆男女混合ボードリレー ユース(Mixed Board Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/坂本佳凪子)
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☆男女混合サーフスキーリレー(Mixed Surf Ski Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(落合慶二/名須川紗綾)

☆男女混合サーフスキーレース ユース(Mixed Surf Ski Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/高橋志穂)

☆女子ビーチフラッグス(Beach Flags Female Open)
1位:Melissa Howard/AUS
2位:Chanel Hickman/NZL
3位:但野安菜/JPN

☆男子ビーチフラッグス(Beach Flags Male Open)
1位:Paul Cracoft Wilson/NZL
2位:小田切伸矢/JPN
3位:Dieter Kreps/CAN

☆女子ビーチフラッグス ユース(Beach Flags Female Youth)
1位:Gabby Murphy/AUS
2位:Olivia Eaton/NZL
3位:Sarah Bernier/CAN
4位:勝又日葉/JPN

☆男子ビーチフラッグス ユース(Beach Flags Male Youth)
1位:Jackson Symmonds/AUS
2位:Jake Hurley/NZL
3位:森野友也/JPN

☆サーフチームレース(Surf Teams Race Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(大島圭介/落合慶二/三井結里花/竹内梨夏)

☆サーフチームレース ユース(Surf Teams Race Youth)
1位:AUS
2位:NZL
4位:JPN(富澤泰介/森野友也/坂本佳凪子/上野真凛)

☆女子サーフスキーレース(Surf Ski Race Female Open)
1位:Naomi Flood/AUS
2位:Lisa Carrington/NZL
3位:Devon Halligan/NZL
6位:名須川紗綾/JPN
7位:三井結里花/JPN

☆男子サーフスキーレース(Surf Ski Race Male Open)
1位:Lachlan Tame/AUS
2位:Kendrick Louis/AUS
3位:Chris Moors/NZL
5位:長竹康介/JPN
9位:坂本陸/JPN
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☆女子サーフスキーレース ユース(Surf Ski Race Female Youth)
1位:Miranda Davies/AUS
2位:Tiarrn Raymond/AUS
3位:Katie Wilson/NZL.
5位:高橋志穂/JPN
6位:勝又日葉/JPN

☆男子サーフスキーレース ユース(Surf Ski Race Male Youth)
1位:Bill Bain/AUS
2位:Ben Carberry/AUS
3位:Jack Manners/NZL
5位:小林海/JPN
6位:永石哲朗/JPN

☆女子ボードレース(Board Race Female Open)
1位:Rachelle King/AUS
2位:Kristyl Smith/AUS
3位:Danielle McKenzie/NZL
4位:水間菜登/JPN
9位:大山玲奈/JPN

☆男子ボードレース(Board Race Male Open)
1位:Nick Malcolm/NZL
2位:Shannon Eckstein/AUS
3位:Kendrick Louis/AUS
5位:長竹康介/JPN
7位:落合慶二/JPN

☆女子ボードレース ユース(Board Race Female Youth)
1位:Emma Dick/AUS
2位:Katie Wilson/NZL
3位:.Jasmine Smith/NZL
5位:高橋志穂/JPN
6位:上野真凛/JPN

☆男子ボードレース ユース(Board Race Male Youth)
1位:Luke Cuff/AUS
2位:Stefaan Demopolous/AUS
3位:Daniel Hart/NZL
5位:小林海/JPN
6位:皆川貴海/JPN

☆女子レスキューチューブレスキュー(Rescue Tube Female Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(竹内梨夏/水間菜登/名須川紗綾/大山玲奈)

☆男子レスキューチューブレスキュー(Rescue Tube Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:USA
4位:JPN(大島圭介/坂本陸/落合慶二/小田切伸矢)

☆女子レスキューチューブレスキュー ユース(Rescue Tube Female Youth)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(中島静香/坂本佳凪子/上野真凛/勝又日葉)

☆男子レスキューチューブレスキュー ユース(Rescue Tube Male Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(皆川貴海/永石哲朗/富澤泰介/森野友也)

☆女子ビーチリレー(Beach Relay Female Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:CAN
4位:JPN(水間菜登/但野安菜/三井結里花/大山玲奈)

☆女子ビーチリレー ユース(Beach Relay Female Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(中島静香/高橋志穂/上野真凛/勝又日葉)

☆男子ビーチリレー(Beach Relay Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(竹澤康輝/小田切伸矢/落合慶二/坂本陸)

☆男子ビーチリレー ユース(Beach Relay Male Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/富澤泰介/永石哲朗/皆川貴海)

☆女子ボードレスキュー(Board Rescue Female Open)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(水間菜登/大山玲奈)

☆男子ボードレスキュー(Board Rescue Male Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(大島圭介/長竹康介)

☆女子ボードレスキュー ユース(Board Rescue Female Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(中島静香/上野真凛)

☆男子ボードレスキュー ユース(Board Rescue Male Youth)
1位:NZL
2位:AUS
3位:JPN(永石哲朗/森野友也)

☆オーシャンウーマンリレー(Ocean Woman Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(三井結里花/名須川紗綾/大山玲奈/但野安菜)

☆オーシャンマンリレー(Ocean Man Relay Open)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(大島圭介/長竹康介/落合慶二/竹澤康輝)

☆オーシャンウーマンリレー ユース(Ocean Woman Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(坂本佳凪子/高橋志穂/上野真凛/勝又日葉)

☆オーシャンマンリレー ユース(Ocean Man Relay Youth)
1位:AUS
2位:NZL
3位:JPN(小林海/富澤泰介/永石哲朗/森野友也)

ISRC第2日目の総合成績(Day1 Total Points)
*総合成績はブロッキングシステム(各競技、各国上位1人の着順のみカウント)を採用

オープン(Open)
1位:AUS / 157points
2位:NZL / 140points
3位:JPN / 107points
4位:USA / 85points
5位:CAN / 76points
6位:HKG / 46points
7位:KOR / 12points

ユース(Youth)
1位:AUS / 65points
2位:NZL / 50points
3位:JPN / 21points
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